get"s 待っツ 動楽亭

2011年3月30日(水)

桂 紅雀  「時うどん」
桂 佐ん吉 「宿場町」→結婚報告!おめでとうございます
桂 ひろば 「七段目」
~中入り(フリートーク)~
桂 吉弥  「地獄八景(鬼の船頭)」
桂 吉の丞 「天神山」


吉の丞さんの天神山がすっごく良かったです。
年度末だからなのか、2月の月末亭(大雪降った日)よりも、
お客さんが多く入っていました。そこそこ埋まった感じです。

開口一番は、紅雀さん。
マクラは海老蔵さんについて少しだけ。4ヶ月も働いていない、お金持ってるんやなあと。
 紅雀さんの時うどんは初めて聴きました。
器のくすぐりと、うどんの具(というか麩)のくすぐりが無くて、
何か、物足りなかったです。一秒でも長く紅雀さんの噺が聴きたいのに、
早く高座を下りようとしている姿を見ると悲しいです。
 それでも紅雀さんらしさがちゃんと入っている内容でした。
・うどん屋を呼び止めるとき、「おーい、うどん屋、うどん屋、うどん屋!」と連呼し、薄気味悪いと思ったうどん屋は無視を決め込んだが、喜六(?)が首を90度くらい傾けて、うどん屋の顔を覗き込む場面があった
・息と間が肝心だと、清八(?)が強調
・うどんは普通に美味しそうに食べていた
・歯ごたえがあるうどんを「パリパリのシャキシャキや」と褒める。客席が少しざわめいた。言い間違いでなく3回くらいはその擬音を口にした。フリートークで、皿うどんを食べているようですと客からツッコミがあったが、枝雀師もそう言っているとのこと(紅雀さんはそれで良いのだろうか)
・自分のうどんの食べる番が回ってきて逆さ箸をする喜六
・辛いうどんの汁はあっさり全部飲んだ。薄めてくれとも言わず、噴いたりもしなかった。一番オーソドックスな型。それならそれで、辛いと言う場面でもっと笑いを作れないものか。死んだおばんが一瞬見えた(それくらい辛い)とか
・うどん屋のリアクションがやや薄いのか、彼のツッコミで思ったほど笑いが起きない。親子酒のうどん屋も大人しかったように思うが、こちらは特に違和感を感じなかった。
・「時うどん」そのものに対する思い入れは他の噺家さんほど強くないように思う。(これは前座噺だからそう見えるのだろうか)。フルバージョンの時うどんがあるのなら聴いてみたい


 佐ん吉さん、マクラで結婚報告を。おめでとうございます(^^)。新婚旅行は国内で、旅行先で起こったハプニングを話してくれました。ぶっちゃけ話っぽかったです。マクラの佐ん吉さんは、素の部分に近いものを感じて、言葉に詰まっても、何か可愛いなあと思います。まだ「うちの嫁さん」と言い慣れていない感じが何とも(^m^)。
 宿屋町はあおばさんのものを一度だけ聞きましたが、テキストは殆ど同じ。一部挿入部分として、佐ん吉さんならでは?のくすぐりが入っていたように思います。この噺は、語り手が少ないのでしょうか?佐ん吉さんの良さが中々出てきてくれません。テキストに何か問題があるように感じました。この噺は、ツッコミ役の清八が意外なほどはじけていて、たまに、喜六と見分けが付かなくなることがあります。宿屋に上がって、お店の人と話をしている場面から度々そう感じました。清八にボケるなという訳ではなく、見分ける方法があればなあという感じです。


 ひろばさんのマクラは、めいぷるの会のマクラをさらに膨らましたもの。乗ったタクシーの運転手が若い男の人を轢いてしまい、後日、タクシー会社に苦情を言ったそうです。喫茶店での出来事が印象的でした。
 ネタは、こちらもめいぷるの会と同じく「七段目」。良くなっているなあと思ったのは、親旦那が怒っている感情がはっきり伝わったことです。ただ、全体的に話すテンポが早く、もう少しゆっくり話してくれたら、もっと笑いを取れたのではないでしょうか。勿体無いなあと思ってしまいました。苦手意識があると、噺家さんって早口になるのかな。「狸の化け寺」の感動を、もう一度、別の噺で味わいたいです。


 中入りは、お馴染みフリートーク。吉弥さん、地震の後すぐに東京で独演会があり、お客さんも「こんな時に笑っていいのかなあ」という不安な顔をしていたそうです。この会は一体どうなるんやろう、と心配していたら、前座の雀五郎さん、淡々といつも通~りに「みかん屋」をして、お客さんを見事にあたためたのだそうです。「あいつは凄い奴や」と吉弥さん。「根性が座っているのか、神経がにぶいのか分からんけど」と。独演会は大成功だったそうです。
 地震に関連して、日本代表vsJリーグ選抜のチャリティサッカーの話に。これは大阪の長居スタジアムで行われ、吉弥さんは紅雀さんを誘って観戦しに行ったらしいです。現役選手の他にも、元日本代表の選手やラモス、岡田監督などサッカーファンがときめく人が沢山スタジアムに来ていて、吉弥さんのテンションは上昇。ところが、紅雀さんは「兄さん、僕、肉まん買いに行ってきます」と、30分かけて肉まんを買い、観戦中も?それをほおばり、やや冷めた様子。みんながプレーに興奮していても、冷静な分析をしているのだそうです。ところが、カズがシュートを決めた途端、紅雀さんがいきなり「カズ、ありがとお!」と言って、その場で飛び跳ねたのだとか。吉弥さん、急にテンションの上がった紅雀さんのジャンプをビデオにおさめたかったと言ってました。紅雀さんのスイッチが分かりません(笑)。
 紅雀さん、吉弥さんのお誘いを受けたのは、名古屋の仕事へ向う(帰り?)車の中。こごろうさんが運転をしていて(吉弥さんが、普通、先輩に車を運転させるかとツッコミを)、紅雀さんはスポーツ新聞を読んでいました。すると長居のチャリティサッカーの記事が出ていて、紅雀さん「こんな試合、誰が見に行きたいと思うんですかね?日本代表とJリーグ選抜って」と、こごろうさんに話しかけていたのだそうです。ちょうどその時、携帯が鳴り、吉弥さんから、チャリティサッカーの観戦チケットが手に入ったので一緒に見に行かないかと、誘われてしまいました。紅雀さんは態度を一変させ「是非、行かせてもらいます」と即答(笑)。こごろうさんに、お前が分からんと言われたのだそうです(こごろうさんの台詞はちょっと聞き取りにくかったので、正確でないかもしれません)。フリートークは、紅雀さんの面白話が印象的でした。吉の丞くんは、余り喋りませんでしたね。これはトリの事を考えていたせいでしょうか。


 吉弥さんは、マクラもそこそこに、魚の片身が出てくるお噺を。始めは「猫の災難」かなと思いましたが、まさかの「地獄八景」。大トリの前にするネタではないですね。短縮バージョンがあるのかなと思いきや、まったりと話が進んでいきます。兎に角、鬼の船頭が面白かったです。鍋奉行じゃなくて、ギャグ奉行と云うか。鬼が普通のおじさんに見えて可愛かったです。舟賃の算出方法の適当なこと。コレステロールがあかんなあ、とかけっこう、カタカナの言葉が飛び交っていました。「地獄八景」は一応、古典落語に属する噺だと思うのですが、時事ネタを入れる分、新作っぽい感じがしますね。実は私、吉弥さんは新作落語をしない人だと勝手に決め付けていました。したらええのになあ、何て勝手なことを考えていましたが、「地獄八景」は元より、落語のタイトルをお客さんに決めてもらう新作落語を聴いたことがあるという女性が私の隣に座っていて、とても面白かったことを教えてくれました。地獄八景も、最後まで聞いたことがあるのだそうです。それもとても良かったと。今回の地獄八景は、鬼の船頭の所で終わってしまいましたが、最後まで聴いてみたいと思わせる素晴らしい内容でした。これも、ちょっとした宣伝なのかな。それでも、月末亭で吉弥さんの地獄八景を聴けて何だか得した気分になりました。


 トリに出てきた吉の丞さん、これっていじめですよね、と。普通、地獄八景なんかしないですよと、兄弟子をなじります(笑)。会が始まる前、話す順番を決めたときは、吉弥さん「トリのお前が話しやすいようサクッと終わらせる」というような事を仰っていたそうです。ところがフリートークが終わり、楽屋に向う途中、吉の丞さんの耳元で「俺、地獄するわ」とぼそり。吉の丞さんの不満はごもっともですが、良い地獄八景とはいえ、鬼の船頭で終わったのですから。^^;(吉の丞さんからすれば、良い噺をされてハードルが上がったのが嫌だったのかもしれませんね)。噺が始まると、あの兄弟子にして、この弟弟子あり、と思わせる、とても良い内容でした。ちゃんとハードルを超すところが凄い。見事なトリの噺を聞かせてもらいました。
 実は、吉の丞さん、この会は自分が一度話したネタは二度と出さない会なんですと、そう仰っていたのですが、この天神山、去年の3月の月末亭に出していた噺なんですね。でも、そういう小さなことは置いといて、噺がとても良くなっていると思いました。去年は、面白かったけど、もっと面白くなるのでは、という感想でしたが、ちゃんと私の予感が的中して嬉しいです。1回目に聞いたときは、キャラが奇抜で面白いなあと思いました。2回目は、笑いより、ほろりと来る場面に心を打たれました。人と違うことをしたいと思って、それを実践する源助の孤独さや、狐を逃がしてやれと言う安衛兵の情が出てきた所が良かったです。1回目は、安衛兵の狐を捕まえている手が、固定されて全く動かない所に違和感を感じたのですが、今回は、ちゃんと狐が手の内にいる情景が見えました。もう少し、猟師が狐を売ろうかどうか迷う時間を長くして欲しかったです。もうちょっと引っ張ればお客さんのハートをもっと鷲づかみに出来たんじゃないのかな。
 安衛兵の、「隣の男が嫁さんもらって、わし羨ましい思てね、だからわしにも嫁さん下さい」と神社にお参りする姿が可愛かったです。こんな正直な人、いないですよね。狐が惚れるのも無理ないです(笑)。オチは、1回目はよく覚えていないのですが、長屋の人に狐の正体がばれる所までいったのかな??今回は、長屋の人に正体がばれるところは省いて、台詞は無く地の文(説明)で安衛兵と狐のその後を語り、狐がお別れの和歌を詠んだ所で終わったように思います。

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