第370回上新庄えきまえ寄席~まん我倶楽部~

2015年9月28日(月)上新庄駅前・春日神社

桂 弥太郎 「播州巡り」
桂 まん我 「鬼の面」
桂 紅雀  「住吉駕籠」
桂 まん我 「へっつい幽霊」


みんなひっくるめて良い会だったと思います。
久々の住吉駕籠でした。(^о^)



この日はちょっと早めに出て、
にこさんとお茶してから会場へ向かいました。
お腹が鳴らないようにチーズケーキを頼んだのに、
喋っている間にお腹が減って来て、お店を出た後、
コンビニでぷっちょを買いました。
(ぷっちょを食べてもお腹が鳴りそうになった…)
私の胃液は一体どうなっているんでしょう。


いったん会場へ着くと、席を取ってから、
トイレを探索しに行きました。
男女兼用のトイレをスリリングに切り抜けた後、
まだ時間があったのでお参りに。
本殿の中に男性神像っぽいのが二柱見えたのですが、
けっきょく御名前は分からずじまい。
 以前はお参りをする度に「紅雀さんの芸が云々」と
祈っていました。しかし今回は神さまに最優先事項を伝えたくて、
「おばあちゃんの病気が良くなります様に。紅雀さんは
今回どうでも良いです。」と祈ったところ、
何故か後方から紅雀さんとお客さんの話し声が聞こえました。
恐ろしくて振り向けず、ちょっと長めに参ることに。
 やっと声が聞こえなくなって、やれやれと一息。
ところが会場へ戻る途中の階段で紅雀さんとバッタリ。
ひえーーー(心の声)
どうでも良いなんて思ってスミマセン…。
珍しく二三言のご挨拶が言えたのですが、
落語が始まる前から心のエネルギーが摩耗しました。
楽屋口とお客さんの出入口が共通になっていると、
こういう事があるんですね。


お客さんの入りは多分8割くらい。
舞台に近い座布団席はエアコンの風がよく来るらしく、
人気の無いエリアになってました。
無学亭みたいに、ひざ掛けを用意したら良いのではないか…
と終演後にちらっと思ったり。それか空気をかき混ぜる
サーキュレーターを買うとか。


開口一番は、弥太郎さん。
彼の穏やかな表情を見るたびに、
私は結婚相手が見つかったのだろうか、
と余計な事を考えてしまいます。
 ずっと前、歌之助さんの会で、中入りの時間、
生着替えを披露する時、弥太郎さんがお手伝いとして
舞台に上がってました。歌之助さんがふいに
「君の夢は何だ」と大仰に尋ねると、弥太郎さんは
「可愛い子と結婚したいです」と。
そのやり取りが印象的で今でも忘れられません。
 マクラもそこそこに、「播州巡り」が始まりました。
はっきり覚えているのは文之助さんのです。
年季が違い過ぎるので比べるのもどうかなと思うのですが、
喜六の台詞の安定感、テンポの良さは、やはり違うなあと。
話題があっちこっちへ飛ぶ内容なので元々難しい噺だとは
思います。聴いていると不安に思う前座さんの噺も
時折あるのですが、弥太郎さんのは、これから開けていくような、
何か明るい材料がどことなく感じられる印象を受けました。


お次は、会の主役のまん我さん。
にこさんのブログで度々目にしていた「もずく王子」の
マクラを聴くことが出来ました。お子さんが出てくるマクラは、
めいぷるでも私は覚えていないくらいです。
一体どちらに似たのかというぼやきの中にも、
ほのぼのとした印象が残るお話でした。
 「鬼の面」は、上方落語メモの速記を読んで、
ちょっと苦手意識があった噺です。
御寮さんが子守奉公の女の子をじわじわといじめる
(という旦さんの妄想)部分の台詞が、
妙にリアルで、読んでいて気が滅入ってしまいました。
 生の落語の凄さは、そういう文章の暗さを
吹き飛ばす所です。言い方ひとつ、表情も加わって、
こんなにも噺の印象が変わるのかと思いました。
 上方落語の中では珍しく女の子が出てくる噺で、
まん我さんの女の子の話し方も何だか可愛かったです。
母親に会いたくて、お面に話しかける場面は、
噺の山場ではないのに、ちょっと涙が出そうになりました。


お次は、ゲストの紅雀さん。
まん我さんは見るたびにシュッとした印象が残るのに、
紅雀さんは見るたびに面白い顔になっていきます。(今の所)
 マクラは何と、まん我さんの入門志願の場に立ち会ったという内容。
あの時、トイレに逃げず、入門を邪魔しておけば良かったと。
こんなに凄い同業者(ライバル)になるなんて、と。
 まん我さんの話から、少しずつ彼の師匠の文我さんの話へ。
私は、紅雀さんの気持ちをサディスティックにさせる噺家さんは、
雀喜さんしかいないと思っていましたが、違いました。
文我さんもどうやら、そうみたいです。
(雀喜さんはMっぽいから分かるけど文我さんは??)
「あの頃はまだ文我兄さんを尊敬していて…」
というくだりに思わず吹き出してしまいました。
 住吉駕籠は、苦手意識があったのを、
紅雀さんが吹き飛ばしてくれた思い出深い噺です。
長らく見ていない間に、
次衛門さんの髭が伸びた気がします(笑)。
 この日やっと気付いたのですが、
『かぜうどん』と同じやり取りがあるんですね。
「わしが良い機嫌で呑んでるか、悪い機嫌で呑んでいるか…」
というくだりです。
 珍しいお侍の登場に、わっと心を動かされました。
本当に久々に聴く噺だったのでフレッシュな気持ちで
臨んだのですが、酔っぱらいの二回目の繰り言で、
私の頭の中で、全く違うことを考えてしまいました。
ひょっとして中だるみしてた所なのかなあ。
やはりマクラがちょっと短かったようですね…。
(四分の三くらいしか喋ってないと思う)


最後は、まん我さんの「へっつい幽霊」。
マクラは紅雀さんのマクラの長さについて、少しだけ。
「マクラ短めにするからって、言ってたんですよ」
しかしまあ、ファンとしては会の秩序をかき回す役の人も要るんじゃないかなあと。一応弁護しておきます(心の中で)。
 「へっつい幽霊」で思い出すのは、佐ん吉さんのもので、
熊五郎が若旦那の部屋の戸を踏み破って来るところ。
「バリバリ」って擬音つき。
まん我さんのは、エルボーっぽかったです。
擬音は無かったような。
 「こさと~」の惚気の場面は、
にこさんがブログ等で褒めている通りだなあと
思いました。小声なのによく通る、聞こえてくる声、不思議です。
それにしても、こさとって古めかしい名前ですよね。
『へっつい幽霊』が成立したのって結構古い、江戸時代なんでしょうか。
まあ、「さと(う)なと蜜なとねずっとけ」という熊五郎の
台詞を言わせたいばかりに出している名前という気もしますが。
 幽霊の卵(違う)が転がり出てくる時のお囃子が、
まん我さんの真後ろで「じゃーん!」って大音量で鳴ったので、
ほんまにまん我さんが吃驚しているように見えました。
あれは、若旦那が驚いたのかまん我さんが驚いたのか。
 一番印象に残ったのは、
道具屋夫婦が奥まったところで内緒話をしている場面です。
まだ塀が出て来ないのに、夫婦の近くに塀が建っている
感じがしました。夫婦の会話が進むにつれて、塀の色とか
形がはっきり目に浮かんでくるようでした。
これは噺に脂が乗っている証拠なんですね。
「次にアレが来るぞ来るぞ」っていう。

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