第75回 めいぷるごにんばやしの会

2015年7月21日(火)大阪・箕面

桂 弥っこ 「煮売屋」
桂 まん我 「青菜」
桂 ひろば 「佐々木裁き」
~中入り~
桂 紅雀  「湯屋番」
桂 吉弥  「船弁慶」(ふなべんけい)


紅雀さんがたった一回「おじいさん」と言っただけで、
後でどんなに「おじょうさん!」と言って介抱する仕草をしても、
もう目の前には若旦那がおじいさんを介抱している姿しか思い浮かびませんでした。それが無性に可笑しかったです。



この日は、午前中お仕事をしてから箕面へ。
箕面市立郷土資料館に立ち寄って、
にこさんと待ち合わせ。
そしてもう一度資料館へ。(どんだけ好きやねん)。

へっついかカンテキに存在するであろう「コロ」の
謎は解けませんでした。

めいぷるは前回欠席したので、本当にお久しぶり!
お客さんもそこそこの入りでした。
段々増えている感じが嬉しいです。


開口一番は弥っこさんの「煮売屋」。
初めて高座姿を拝見しました。
噺のはじめの方は、台詞の出だしの発音が
少し気になりましたが、噺が進むにつれて
良い感じに。波に乗って来たという感触。
喜六清八の二人の台詞の掛け合いの間が
良いと思いました。
仕草はゆっくり。
言葉が丁寧です。
噺を教えた師匠の存在を透かして見る、
という…これは大変斜めな見方です。
私がおばあちゃんになって、弥っこさんがベテランさんになった時、
掛け合いの妙が、そっくり残っていたら嬉しいですね。


お次は、まん我さん。
にこさんがよくブログで「青菜」について書かれいるので、
もう一度聴きたいなあと思い続けて、
ようやく出会うことが出来ました。
 マクラは日焼けした理由で町内の祭に参加した
というもの。
「青菜」のテキストそのものはオーソドックスな印象を
受けました。じわじわとお客さんを笑わせていきます。
大工の熊さんが五日前のおからを出されて食べる、
青菜をすすめられて、「それよりも、おからが先やろ」と。
苦手な青菜を断る理由にそれとなくおからを出してきます。
これはうまいなあと思いました。
 それから冒頭の植木屋さんが旦さんに話しかけられる場面、
植木屋さんが木の上で仕事をして、木の下から旦さんが
話しかけているような情景が思い浮かびました。
これにはちょっとびっくり。
紅雀さんの青菜では、私は何となく植木屋さんが地面の植木を刈っている
という想像をしていたのです。
(植木屋さんが切り過ぎた! という表情の後、旦さんから植木を見えないように、ささっと植木を隠す、その仕草が、地面で作業しているように思えた)
 噺家さんによって噺を想像する情景が変わって来るというのは、
落語の醍醐味だと思います。
メモ:「イモムシでも食べる」という台詞を
聴き落として、にこさんに教えてもらいました。


お次は、ひろばさん。
マクラは痛風でかなり足が痛む、とのこと。
見台無しで、正座する姿が見えましたが、
いつもと少し足の様子が違っているように感じました。
 南天さんによく食べに連れて行ってもらう、という
話をし始めたので、南天さんのふるまうご飯が原因で痛風になったという流れの話かなと思いましたが違いました。
「佐々木裁き」のしろちゃんは7才。
子どものあどけない声がうまいなと思います。
(ひろばさんはご隠居とか年を取った人の声も上手いと思う)
 千朝さんの時も思ったのですが、
しろちゃんの「大坂は暗闇や」と言う時の表情が、
少し「あくどいなあ」と思いました。
元々大人の思っていることを子どもに代弁させている台詞なので、表情まで皮肉気にすると、きつさが際立ちます。私は落語の作者の意図を少しぼかせて、子どもが大人の言っていることを聞き覚えて言っているようなあどけない感じの方が好みです。(それは紅雀さんの「佐々木裁き」では…)
 今まで聴いて、これは凄いなと思ったのは一回目に聴いた千朝さんの噺と、枝雀さんの音源です(饅頭のくだりで泣いた)。そこそこ聴く回数は多い噺なのにヒット数が少ない、難しい噺の印象があります。


中入り後は、紅雀さん。
涼しげな水色のお着物(だった気がする)。
そういえば、まん我さんは透けている羽織を着ていましたが、
紅雀さんはそういう着物、見ないですね。
 マクラは、最近、家で居候っぽくなってきた、
という出だし(だったと思う)。
奥さんの紅雀さんを呼ぶ言葉が、
結婚当初と比べて、かなり変わって来た、という話。
ムーミンのくだりは狭山で聴きましたが、
だいぶ内容が膨らんだ? 感じがしました。
 「湯屋番」は、ネタおろしの時、
若旦那が湯屋客のことを悪く言う場面が
何とくなく、しっくりきませんでした。
若旦那じゃなくて紅雀さんが言っているように思えたのです。
今回は、若旦那が言っているように聞こえて、
悪口もだいぶマイルドにトゲの無い印象を受けました。
 四足歩行のお婆さんは、きっついなあと
思ったけれど、あとで別のくすぐりを用意されていて、
ああ、これならいいかなと思いました。
 何だかんだ言って、一番笑ったのは紅雀さんの噺です。
笑いの波が心地よかったなあ。
 おじいさんと言い間違えたのが余りに可笑しくって、
終演後、わざと言い間違えたのではという憶測が飛ぶくらいでした。
でも、お見送りに出て来なかったということは、
お客さんから「おじいさん、面白かったよ」と言われるのが嫌だったからでは、ということは、わざと言い間違えた訳ではない、という一ファンの想像です。


トリは吉弥さんの「船弁慶」。
マクラは「とちってあんなに笑いを取れるなんて羨ましい」と
言っていた気がします。(うろ覚え)。
 船弁慶は、ずっと以前にまん我さんのを聴いていたのですが、
終盤のお芝居のくだりは完全に忘れていました。
 手ぬぐいを細長く広げて持つ(お数珠を持つ仕草)が
珍しく、へえ~と思いました。
雀のお松(妻)が平家の怨霊で白い着物、濡れて髪はざんばら。
喜六(夫)が弁慶。
元を取ろうと飲み倒す喜六が、愚かしくて何だか可愛い。
 「三軒向こうで「弁慶」と聞こえてきた」(笑)。
これは、まん我さんの「青菜」のサゲのことで、
「弁慶」という言葉が二つ並んだことを指しています。
遊び心を、ぱっと入れてくれるというのも落語のおいしい所です。
 焼き豆腐のくだりも可笑しかったです。
実はちょっと苦手意識があったのですが、ちょっと克服したかも。
 氷屋さん、2回も台詞があって驚きました。
(解けて無くなってしまったとか)
噺のつなぎ目に突然出てくる氷屋さんは、落語の不思議な世界観を
じんわりと感じられる人です。
 あと気になったのは、雀のお松と一緒に橋の上に居た女性は、
清八の嫁でしょうか? 脛にかぶりついてやるとか言ってたような。
「上方落語メモ」は枝雀さんの音源ですが、
清八の嫁という設定ではありません。これは初耳かも。
 清八が後ろに立っていることも知らずにお松が、
清八の悪口を言い並べて、それと気付いた時の場面が一番
面白かったです。


(2015年7月27日に感想を書きました)

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