三福寄席

2014年11月22日(土)兵庫県三田市

桂 まん我 「寄合酒」
桂 文我  「崇徳院」
~中入り~
桂 三象  「シルバーウェディングベル」
桂 文我  「権助芝居」


どのネタも面白くて、
行って良かったなあとしみじみ思える会でした。



実は、偏頭痛で昨日丸一日寝てまして、
記憶がぼろぼろと飛んでしまいました。
思い出しながら少しずつ書き足そうかなと
思ってます。


この日は、にこさんと大阪駅のホームで待ち合わせ。
JR大阪駅に行くのは久しぶりで、
案の定、迷ってしまいました。(阪急梅田の方へ行ってしまった)
 快速の電車の中で、お喋りがはずみ、
三田駅を乗り過ごしてしまい、新三田まで行ってしまいました。
それでも三田駅に戻ってお昼ご飯を食べる時間があって、
ほんと良かったです。

郷の音ホールは、本当にきれいなホールでした。
刈谷市の次にランクインです。


開口一番は、まん我さん。
マクラは殆ど無しに、「寄合酒」へ。
冒頭辺りの、「頭割りやて」というやり取り、
「斧で?」「死んでしまうわ」で、わっとお客さん
ほぐれていたような気がします。
後、覚えているのは、皆料理に失敗している中で、
一人だけ「でけましたで」という明るい声。
(本当は出来ていないのですが)
ぱっと噺に明かりが差し込んだ気がしました。
 それから、れんげ(すりこぎ)が出て来ました。
これは、米二さんで一度だけ見たことがあります。
もう幻で、二度とお目にかかれないものと思っていました。
幻じゃなかったんだなあと、じんわり懐かしく拝見しました。
言葉の端々が違うように感じたので、
米二さんから教わったものではない気がします。


お次は、文我さん。
マクラは落語の歴史に関して。江戸に行った鹿野なんとかさんが、
詐欺罪に連座して島流しに遭って、以降70年ほど
江戸で落語の歴史がストップしたというのは初耳でした。衝撃
噺本とかは出てたのかなあ。落語の寄席が開かれなくなったって
ことでしょうか。
 それは兎も角、お目当ての「崇徳院」です。
二つ目の噺と言うことで、少し固さが感じられましたが、
テキストや仕草には工夫がそこかしこに
ちりばめられているように思われ、崇徳院マニアとしては、
ほほう、にんまり、と言った感じでした。
 米朝さんと枝雀さんの内容を踏まえた上で、
取捨選択をきちんとし、文我さんのセンスも光るというような。
 一番うれしかったのは、若旦那がちゃんと
男の人に見えたことです。やはり語尾がしっかりしている。
あと五日で死ぬようには思えませんでしたが、
性別が逆転して見えるよりどれだけ良いか。
 それから、石川五右衛門の辞世の句は出て来ずに、
古池や蛙飛び込む水の音。と熊五郎が言いました。
これには吃驚。嬉しいびっくりです。
 後は、アブラムシの出んまじない、ではなく、
でんぼの治るまじない、と言ってました。
 前後しますが、民の竈は賑わいけり、という松鶴型の
台詞も少し入って来て、文我さんらしいなと思いました。
 噺の終盤、熊五郎は、煙管を落としません。
ポン、と灰を落としてから相手に飛びかかる。
相手の襟元を掴む手つきはクロスでもなく、垂直に拳を
並べるでもない形で、両こぶしが同じ高さに見えました。
 床屋の親父さんが剃刀を磨ぐところは米朝さんのDVDで
見ましたが、米朝さんは見台の上でやってたような?(所作が目立ってた)。文我さんは膝の上くらいで、ちょっと控えめな感じ?(そこが良く感じた)
 枝雀さんのお弟子さんだなあと思ったのは、
熊五郎が「緋塩瀬の茶袱紗」と言えないところや、
朝、往来で人々に挨拶する場面を見た時です。
 あと、うろ覚えなんですが、
私の苦手な若旦那の「お前が死ぬか?」というくすぐり、
文我さんは言ってなかったような気がします。
 リアルに演じるというよりは、噺の世界として演じられている
ように思えました。(だから冒頭、高槻から来た、と熊五郎が言っても、おかみさんが「ところであんた、この二日間どんな探し方してたん?」と話題を変えて聞く所もそんなに違和感が無かった。※おかみさんもちゃんと人探しを手伝ってたみたい)
 崇徳院の欠点は穴埋めし、長所は残して、といった感じです。
かなりテキストを改造している方だと思います。
 これくらい噺をいじってもらえると、
ちょっと嬉しいですね。まん我さんが崇徳院を
演じる日が来るのが今から楽しみです。
 サゲは無く、「一対の夫婦が出来ました」でした。


中入り後は、三象さん。
初めて聴く噺家さんです。チラシでお顔は知っていましたが。
湯呑みを持って登場されたので、
一瞬ドキッとしましたが、見慣れると気にならなくなりました。
マクラは、北は北海道から南は三田まで、と言ったので、
紅雀さんと親しいのだろうかと思いました。
(後で人に聞きましたら、噺家さんが良く使うマクラだそうです)
他にも色々なお話をされていたのですが(学校寄席のこと等)、
くすぐりを言った後、お客さんが笑うまで待つ間があって、
それが何とも言えず、可笑しく感じました。
「干からびるから、お湯を飲みます」と言って、二回続けて飲んで、
噺に入ったところも、何だか凄い人だなあと思いました。
喉の調子を整えるために必要なことだったのでしょうが、
それを笑いに変えて、飲んでしまう所が何とも言えません。
 片袖をばっとめくって腕を見せる所とか、
ちょっと紅雀さんに似ているなあと思って見てました。
「キワモノ」っぽいの匂いがするところも。
 噺の内容は、お年寄り同士が結婚式をあげるという、
ドタバタもので、大変良く受けていたように思います。
三象さんが何か言うと、お客さんが「ふぁー」と笑うんですね。
ずっとその繰り返しで。とても貴重な時間を過ごしました。


最後は、文我さん。
「三象さんの後に出るのが好きなんですよ」と。
こんなに愛されている噺家さんとは思いませんでした。
マクラは、物凄く長かったのですが、飽きずに聴かせて
もらいました。崇徳院のマクラは、歴史のお勉強も入っていて、
やや固い感じを受けましたが、その反動でしょうか。
今回は自由闊達にお話されていました。脱線して戻ることも。
政治の話とか、何でも鑑定団の話とか、楽しかったです。
思えば、文我さんがのびのびマクラをお話されている姿を
見るのは本当に久しぶりか、ひょっとして初めてかもしれません。
「雀の学校」のゲストの時に聴いた程度で、制限時間が
かかる時の落語ばかり聴いていたように思います。
 「権助芝居」は初めて聴く話で、初めは「田舎芝居」かと
思って聴いていました。どうも違うぞ、と気づいても、
他に心当たりが無いので、別型の導入の仕方なのかなとか。
この噺、本当に面白くて、ずっとしてやられっぱなしでした。
権助が、旦那から銀をもらって、急きょお芝居に参加することに
なるのですが、芝居の内容を聴いては、「やっぱりお返しします」
と銀を懐から出すんです。その繰り返し。それが堪らなく可笑しい。
権助がとても可愛かったです。
芝居に入ってからも「(今からカンペ)読むぞー」とか。
こんなに純朴で素敵な落語の主人公って他に居るのでしょうか。
泥棒役は嫌だとか、死ぬ役は嫌だとか、心憎いほど、ちゃんと
しているんですね。サゲも聴く手前で大体予想が付くのですが、
ストレートで好きな部類です。
メモ:マイク越しでもやっぱり小拍子の音が凄く綺麗でした


帰りの道々で、ご挨拶&お話して下さった方に感謝感謝です。

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三象師

北は北海道から南は三田まで、と言ったので、紅雀さんと親しいのだろうかと思いました。

これが私にバカ受けしました。貴女の発想力の豊かさに頭が下がる思いがします。
三象師は夏に落語を聞いた時は喉をすごく痛めておられ、聞くのも気の毒なほどでした。少し休養されたらいいのではないかと思いましたが、湯呑を高座に持って出る形で、なんとか続けられました。
彦八まつりでも、「タバコはやめた。医者にも行っている」と知人と話しておられました。そんな訳で、湯呑を持って出る高座は続いていますが、だいぶ回復されたようでなによりです。
湯呑をもってでなくなれば、完全回復という事でしょうね。
よく、おひねりが飛ぶと言う三象師の踊りも是非ご覧ください。
見ればとりこになります(笑)。

噺家さんの踊り

会場からの帰り道で、
三象さんの体の調子が良くなった話が出ました。
夏から調子を崩されていたんですね。
湯呑で笑いを取ることに慣れているように思えたので、ずっと湯呑を持って高座に出ているのかと思ってしまいました。

噺家さんの踊りはまだ見たことがありません。
紅雀さんのを一番に見たいのですが、三象さんのも候補に入れておきますね。
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