第40回 無学亭 四人噺の会

2014年11月9日(日)粉浜・無学亭

桂 あおば   「普請ほめ」
露の 団姫   「八五郎坊主」
笑福亭 鶴瓶 「琵琶を弾く観音像」
桂 紅雀    「厩火事」
笑福亭 瓶太 「鴻池の犬」
あおばさん、団姫さん、紅雀さん、瓶太さんで、
ちょこっと座談会。

厩火事、苦手意識がだいぶ薄れました。(T▽T)



突然、鶴瓶さんが登場されたので、
夕方からお仕事が入っている紅雀さんが、
座談会の時には抜けて居なかったらどうしようと、
思いました。

どっこい、座談会にはちゃんと居てくれましたし、
鶴瓶さんの後でも通常運転(それ以上かも)の一席。
思いがけず、紅雀さんのプレッシャーに対する耐性の強さを
窺い知ることができて良かったです。



無学亭のお客さんは、余り振り返る余裕がありませんでしたが、
いっぱいで、その上とても温かな笑い声の人たちでした。

まずは、瓶太さんが着物姿で登場されて、会のご挨拶を。お顔はテレビで見た時とそう変わらない印象です。繁昌亭の来年のカレンダーを手にしていました。そこにあおばさんの写真が載っていて、彼の月だけお披露目を。本当に本当に良く撮れているなあと思いました。そして既婚者はイケメンでも外された、という話をされた瓶太さん、協会員ではない紅雀さんを、彼も格好良いと思うと言ってくれました。ポイント5倍押しです。いやいや、出番を控えた噺家さんのハードルを上げているだけですよねと、思っていたのですが、この日は何といつもより格好良く見えました。瓶太さんの言葉の魔法にかかったのでしょうか。いつもはもう少しはれぼったい目とこけた頬をしていると思うのです。無学亭は照明が良い気がします。


開口一番はあおばさん。マクラはおじいさんに席を譲ろうとしたら…というもの。つかみからお客さんの心を捉えてました。「普請褒め」は、主人公のあほさが本当に板に付いていると思います。とても演技をしているように思えません。前座さんですが、本当に良く受けてました。褒め始めの時に、「ええ木の香り」と言っていて、優々さんと同じ(やったー)と思いました。若手に引き継がれているのは嬉しいことです。褒める最後(柱の手前)あたりで、「へっついさんも新しい」と言ってました。これは初耳。どなたに教わったのでしょう。熱演と言うのに相応しい一席でした。年を取った人の声色が少し若返るところが気になりましたが、これは今後の課題に。


露の団姫(まるこ)さんは、初めて聴く噺家さんです。10年目。にこにこっとした笑顔で登場してくれたのですが、少しにこやかすぎるかなといった印象。これは噺の中盤から消えました。マクラは、お医者さんの財布を坊さんが拾うというもの。「八五郎坊主」は、枝雀さんのCDの内容と、テキスト上は大差ないように感じました。ただ股間を掻いたと八五郎が言うところは、手を舐めたと言ってました。お坊さんの口調は流石といった感じです。こだまの声は少し低く、もう少し高めの声の方がこだまらしいのではと思いました。八五郎の頭を拭いでくれるお坊さん、あっという仕掛けが。ここでは詳しく書きません。私は噂でそれとなく知っておりました。


笑福亭鶴瓶さんが登場し、客席がどっと沸きます。私はどっと冷汗。しかし、多忙なスケジュールの関係で実践する場が中々設けられないのでしょう。マクラもそこそこに(今から思えばそこそこだった)、若いマネージャーさんとのいたずらの攻防戦を。素直に感情を表に出すマネージャーさんが、凄く今どきの若者っぽかったです。まだ練っている最中とかで、終盤の盛り上がりは、少しうやむやかなあといった印象。語調で押し切られたら、ころっといってたかもしれません。


お次は、紅雀さん。マクラは「てにをは」が気になる+アルファの団扇の話でした。「厩火事」は、竹やんの口調がきついのがどうも苦手で、噺の中の二人が今後幸せに暮らせるとは中々思えませんでした。とはいえ、男の人のきつい語調が苦手というのも、実は慣れで少しずつ克服できるみたいです。米二さんの「けんげしゃ茶屋」(CD)も最近になってようやく、聴けるようになりました。(終盤に旦那が一喝する台詞がある)。CDですから米二さんの声が変わるはずがありません。私に耐性がついたのでしょう。紅雀さんの竹やんも少しずつですが、慣れてきた感じです。今回は特にサゲ直前に、おさきさんが私のことを心配して…?と訊いた時に、竹やんに少し照れた表情が見えた気がします。「厩火事」は髪結いの亭主を持つ女性にとって、とても残酷なサゲだなあと思ってました。でも聴きようによっては、照れ隠しで言ったのかなあと思えました。大発見です。


トリは、瓶太さん。マクラは鶴瓶さんがサプライズで来てくれたことを喜ぶ話(などなど!)でした。記念の会に来てくれると言うのは矢張りお弟子さんにとって嬉しいようです。当日決定したサプライズだということでした。「鴻池の犬」は池田の旦さん、貫録いっぱい。テキストは、古くもなく新しくもないが、要所を捉えている印象で、渋いの一言です。ただ「ごんぼのような尾っぽを振って」という言葉は無かった。(そこが古いテキストでは無い、感じ?)。何となく、千朝さんのネタとは対極にある気がします。わんわん連合とか、そういう新手のくすぐりを使っていないようなので。大事に育てると言った常吉がシロを捨てる場面は、残酷だなあと思いました。しかし捨てられた表情がくどくなく、残酷さに気づかない(残酷だと思わない)人も多くいたかもしれません。クロは親分肌。演じている瓶太さんも嬉しそう。新手のくすぐりは入れてないかもしれませんが、無駄のない、噺の素が味わえた気がします。


※追記
座談会は、舞台に向かって左側から、あおばさん、団姫さん、紅雀さんが座り、瓶太さんは高座横に立つ形で行われました。楽屋で噺家さんが楽しそうに話している様子を、そのまま持ってきたような内容。覚えているのは、団姫さんは夜旦那さんと寝る時はカツラを付けているのか外しているのか、という質問を紅雀さんが楽屋でしていたと、瓶太さんが面白そうに話していて、団姫さんが「(紅雀)兄さん、むっつりスケベですね」と言うと、紅雀さんは「僕はいつもオープンにしてる」と言ってました。

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熱演

12時半ごろ、紛浜の駅についたら、団姫君がウロウロしており、二回目の無学ですが、道を忘れたと言っているので、私が無学まで案内してやりました。「客が落語家を寄席に案内するって逆と違うか」と突っ込んでおきました。

今回の紅雀氏は立派でしたね。ハプニングをもろともせず、あれだけ見事に演じきったのは、褒めてあげたいです。
しかし、無学いえば、紅雀氏の宿屋仇の一時間にわたる熱演を思い出します。あの熱演を生きているうちにもう一度見たい。それが私の夢です。

道案内と熱演

困っている噺家さん(お坊さん)を助けるとは、良いことをされましたね。もずさんのことですから、そんなきつい語尾の言葉は使わなかったように思いますが…。

私は、熱を帯びた演技を見てしまうと、却って冷めてしまい、噺の世界に入っていけない性質です。だから私の夢ともずさんの夢はかなり違いますね。私の夢は、1、我を忘れるくらい噺の世界に入ってしまう落語を聴くこと 2、紅雀さんの落語とお客さんの反応が混然一体となった瞬間を(何度か味わっていますが)体感する 3、同じ噺が続いても、新鮮な気持ちで繰り返し楽しめる体質を得ること 4、落語を聴いた後、心が柔らかくなって、人生を楽しめる気持ちが持てる
 個人的には、もずさんには、3の夢を持ってほしいです。 

無学行かはったんやね

無学っていっぺん行ってみたいと思うのですが、なにせ遠くて(^^;)

最近紅雀さんにお目にかかったのは、7日の秘密の落語会、かぜうどん。いつも見慣れていない場所でみると、少し別人のようにも感じましたが、奥さんと娘さんのネタに入ると、いつもの紅雀さんでした。

次は、めいぷる、その次はポーンと飛んで京都の上方落語勉強会。
一番楽しみにしているのは、12月11日の三枚起請です。
今からワクワク(^^♪

無学良いですよ

無学亭の内装はとても綺麗で、床暖房付き、
ややこじんまりした広さも凄く私好みです。
ぴーまさんからすれば、私が京都市に行くくらいの遠さになるのでしょうか。新今宮(もしくは動物園前)から阪堺電車(路面電車)に乗り換えて、のんびり行くのも悪くないと思いますよ。

紅雀さんのかぜうどん! いいですね。まだ今季のものを見てないです。

京都の上方落語勉強会、めっちゃ行きたいです。三枚起請は小照ちゃんに久々に会えるかと思うと、本当に楽しみですね。

無学

無学はいいですよ。先日もぴったんこカンカンの安住アナが訪れているし、松枝師や松喬師の本にも記載されいる「ためいき坂・口笛坂」をみるのも万感胸に迫るものがあります。私はまた年末に来ます(笑い)

ついでに、言うならこの日の鶴瓶師の演目は「琵琶を弾く観音像」でした。団姫に八五郎坊主を教えたのは九雀師で、例の演出を勧めたのは月亭八方師だと以前彼女から聞きました。

紅雀氏の三枚起請は、宿屋仇の次にもう一度聞きたい演目です。
あの、あすと寄席の紅雀氏の見事な演技が走馬灯のように頭の中を駆け巡ります(笑い)
是非多くの人に聞いて欲しい一席です。

鶴瓶さんのネタ名

名前がもう付いていたんですね。
教えて頂き、有難うございました。
 団姫さんが九雀さんに噺のお稽古を
つけたという情報は、最初は驚きましたが、
なるほどなあと思いました。
 最後の四行は、全ての落語ファンに読んでいただきたい内容です。
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