第136回 雀三郎つるっぱし亭

2014年10月29日(水)大阪・鶴橋

桂 治門  「真田小僧」
桂 雀三郎 「口合小町」
月亭 文都 「借家借り」
桂 雀三郎 「崇徳院」


CDでしか聴いたことが無かった雀三郎さんの「崇徳院」。
ついに生で…!
と思ったら口合小町の方が衝撃が大きかったです。



メモ

こんなにいっぱいのお客さんを見たのは初めて。
紅雀さんの会も、このくらい集まったらいいのにな。


治門さんの「真田小僧」、
ひょっとして、壱之輔さんから教わった…?
一度しか聴いたことが無いけれど、
テキストに聞き覚えがあったような。
けっこう受けてたけど、間合いでもっと良くなる予感。


雀三郎さん、マクラで南光さんは口合いが上手だという
お話を少し。口合小町は初めて聴きました。
小鯛さんの方で先に聴くと思ってました。
原話(多分)噺が「芸能懇話」に載っています
けっこう原型をとどめていました。肉付け部分がはっきり分かるくらいです。
お茶屋さんの場面などがそうでした。三人上戸のくすぐり、良かったなあ。
 髪をつかんで「ずるずるずる」、家に帰って殴る蹴る…
というテキストは悋気の独楽のお竹さんの過去話にも
出て来ますね。ただ、雀三郎さんはその後、
亭主の性格をちょっと柔和するテキストを入れていて、
家に帰る前に、何を投げつけたら良いかを思案する場面が
入ってました。(金だらい)
 あと、おかみさんの早口が凄く可愛い。
こんなの雀三郎さんでないと出来ないと思います。
甚「在原業平という人が…」 「そんな人、知らん!」とか、
甚「味噌もくそも一緒にすんのやない」 「色似とる」とか。
 わちゃわちゃした後のハッピーエンド感が半端なかったです。


お次は、ゲスト枠の文都さん。
マクラは、年を取ると小言がどうしても多くなってしまう、
というもの。弟子が二人いると、つい、と。
お若く見えますが、八光さんを子守するマクラをどこかで
聴いたことがあるので、中々年季が入っていると思います。
 「借家借り」は、ずっと前?に上新庄の会で聴いたことが
ありました。その時は、調子が悪そうだなとは思わなかった
のですが、今回は、この噺の楽しさにもっと気づかせてくれた
ような気がします。
 現実(部屋を借りに来た人との会話)と、家主さんの妄想(芝居)の
場面が、行ったり来たりして、そのテンポが楽しかったです。
「わした もくたざえもん」(うろ覚え)が一番笑いました。
 豆腐屋さんが泣き出すところは、意外と若手っぽい勢いを
出されていて、ちょっと衝撃的でした。
南光さんの豆腐屋さんはもっとはっきり台詞を言ってた気がします。
先輩格の南光さんのやり方の方が良かったのかなあとも
思いましたが、豆腐屋さんが凄く気の毒な人にも感じました。
子供が出来ないのではなく、事情があって作らないのだと。
 文都さんの豆腐屋さんは、わーって泣き出しながら
ものを言っていて、そこがちょっと可笑しさを出す感じで、
気の毒な人って感じが薄まっていたような気がします。
 何となく、前半は南光さんのやり方で、ちょっとしんみりさせて、
後半は文都さんのやり方で、やや混ぜっ返すやり方は、
どうなのかなあ、と妄想してしまいました。難しそう~。


最後は、雀三郎さんの「崇徳院」。
ついにお目当ての登場です。
CDと違うと思ったのは、「良助出え」の部分が、
「狩人出せ」というくすぐりに変わっていた点です。
米朝さんテキストがけっこう濃かったのですが、
枝雀さんの色合いが少し増えました。
 あとは、終盤の「熊五郎の衝撃が大きすぎて、
周囲の人間の声が全く聞こえなくなる」場面、
CDよりも、あっさりしているように感じました。
(CDだと無音なので長く感じるのかもしれません)。
また、鰻を捨てろとか、犬にやれとか言わなかったところは、
師匠って優しいなあと思いました。
 それから、噺の冒頭の熊五郎が「枚方」に
行っていたと言う台詞、
若手の子が言う時ほど違和感を感じませんでした。
(「それも言うなら」という言葉も、違和感を覚える方なんですが、
全く感じさせず。流石です。)
雀三郎さんよりも若い世代は、何となく、
噺にリアリティを持たせようという気持ちが見えるんです。
そうすると、遠方の「枚方」から帰って来た熊五郎が、
こき使われて、凄く可哀想に思えるんですね。
雀三郎さんは、リアリティよりも「話の世界」を作ろうと
している感じがして、そのせいか違和感を覚えませんでした。
 ただ、師匠の調子が悪かったのかもしれませんが、
個人的には満足できない内容でした。
21世紀の「崇徳院」が聴きたい。
小佐田先生が手を加えた「崇徳院」を雀三郎さんが演じるという
妄想が、ぐるぐる回っています。
メモ:崇徳院のテキストが硬直化しているように感じる。
雀三郎さんは語調で柔らかくしていたけれど。
新しい工夫や時事ネタが入った崇徳院が聴きたい。
メモ2:若旦那の一人称が「あて」だった。多分。
若旦那、ちょっと女性っぽい。しょんぼり。
メモ3:手首はクロスで、「春の心地して」。

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