十代目馬生さんのメモ

紅雀さんの「花筏」を聞いた時、
提灯屋さんが「千鳥ヶ浜に殺される」、
「スルメみたいにピーと裂かれる」という
台詞で、あれっと思いました。

十代目馬生さんの「王子の狐」にも
似た台詞があるんです。



主人公が狐に謝りに行く直前の場面。

「(中略)これからおめえ、家(うち)に帰ってごらん。その狐が待ってるぜ。え?
おめえなんざ、すぐ又裂きだ」
「又裂き…(消え入るような声で)」
「足と足をピシッと裂かれて、なあ? おめえの上さんなんざ今ごろ、さんだらぼっち頭に
乗っけて、ホウキかなんか持って、てけ、てすく、て♪ てけて♪ …踊ってるよ」
「よせよせ、よせよ。そ、そんなこたぁねえだろぉな? 」
「知らないよ」
「おい、やだなあ。どうしよう」
「どうしようって、てめえが、狐を化かそうだなんて、そういう了見を起すからいけねえんだ。
え? 兎に角、これから行って、お詫び参りして来い」
「お詫び参りってったってよ、これから行くと夜へかかるぜ、おい。え? それをおめえ、
俺一人で行ったら、この野郎だって、みんなでよってたかって、俺をピイっと裂きゃあしねえかな」
「そりゃあ、裂かれるかもしれねえなあ。う~ん、いっぺんぐれえじゃないよ。
スルメみてえに、細か~に裂かれるかもしれない」
「やだなあ、(涙声になり)兎に角、俺、お詫び参りしてくるっ」
「ああ、してこい、してこい」
十代目馬生「王子の狐」速記より)

スルメのように裂かれる、っていう言い文句は、
上方と東京、どっちが先に生まれたんでしょう?
ちょっと気になってしまいました。
花筏の方が古い感じがしますが…



それから、同じく馬生さんの「うどんや」で、
酔っぱらいが「梅が枝の手水鉢」を歌うのですが、
その歌が余りに調子はずれで衝撃的でした。
馬生さんは音痴だったのか?
と深々と悩みました。

梅が枝の手水鉢の歌を試聴できるページがあります。
↑ これと全然違うのです…。

ところが河内長野市で文之助さんの「らくだ」を
聴いた時、あれっ? と思いました。
「きゅうれんす~♪」っていう歌ありますよね。
かんかんのう の歌。
馬生さんの「梅が枝の手水鉢」の歌と
旋律が似ているんです。

馬生さん・・・まさかまさか
替え歌をしていたんじゃ・・・。
かんかんのうのメロディで「梅が枝の手水鉢」を
歌うなんて。ファン泣かせです。


あと「うどんや」で「牡丹は持たねど、越後の獅子は」
という歌が出てくるのですが、これも
ずっと謎でした。長唄の「越後獅子」ではないんです。
馬生さん、どこから歌を持って来たんですか。

と思っていたら、出て来ました。
越後獅子 三下り 久の屋 登美子
オリエント レコードの曲です。
関西の節なので、
登美子さんは大阪の芸者さんではないか、
という推測が上記ページの少し下の方で出ています。
この曲、東京で流行っていたのでしょうか…?

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

湖涼

Author:湖涼
ブログ管理人(湖涼)の連絡先
jaimo.koryou★gmail.com (★を@に変えて下さい)
@koryou_ツイッターです。
2つのアクセスランキングに参加しています。
にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 落語へ
↑にほんブログ村

最新記事
最新コメント
リンク
カレンダー
10 | 2017/11 | 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -
カテゴリ
月別アーカイブ