動楽亭昼席

2014年9月6日(土)動物園前

桂 あおば  「動物園」
桂 ちょうば 「始末の極意」
桂 紅雀   「親子酒」
桂 わかば  「悋気の独楽」
~中入り~
桂 米紫   「秘伝書」
桂 米平   「死神」


終演後、「また来よう」って言ったお客さんの声が
忘れられません。(嬉) 
ぎりぎりまで迷ったのですが彦八まつりに初参加しました。



彦八まつりの影響で、
お客さんは少ないと思っていたのですが、
思ったより沢山来てました。


開口一番は、あおばさん。
この間、千日前線のなんば駅で見かけた時は、
ネタをくっていて衝撃でした。
(噺家さんが路上でそうしているのを初めて見た)
私の心の声を再現すると、
(後ろで携帯電話している人が居る)
→(若いのに古風な喋り方やなあ。一体どこの会社の営業マンなのか)
→(やばい、めちゃ大きい独り言。付き添いの人は居ないのか)
→後ろから追い抜かされ、(あ、あおばさん…!)
米紫さんが、マクラで時々「付き添いの人は居ないんですか」と、
路上でネタくりする噺家さんについて話すことがあって、
おもろいなあと思って聴いていたけれど、今から思えばめちゃリアルな話でした。
 脱線しすぎましたが、この日のあおばさんのマクラは、
西成区の裸のおじさん&犬の話でした。もうちょっとゆっくり話してくれたらなあと、
思うのは、私が年を取った証拠なのでしょうか。
 ネタの動物園は、南天さんにお稽古を付けてもらった噺みたいです。
台詞など、それらしいなあと。表情はだいぶ違うのですが。
まだぎこちない所があるけれど、あおばさんの良い所は多分、
照れが舞台上に出にくいところだと思います。がおーって叫ぶ時も
お客さんの方をまっすぐ見てる。思い切りが良いなあと思いました。
後半、笑ってしまった箇所があり、中々の好印象。
メモ:あおばさんより動物園の主人公の方が賢く見える。


お次は、ちょうばさん。
この間は「京の茶漬け」を聞きそびれて残念でした。
マクラは、彦八まつりで起こった天罰について。
スコールが始まる直前まで噺家さんがしていたこととは。
祭りに参加したことがある人も無い人も楽しめる内容だったと
思います。「動楽亭に来る前に彦八まつりに行った人いますか」と、
お客さんに挙手を求めると、何と三人。
「この後まつりに行く人いますか」と聴くと、何と一人(私だけ)。
 「始末の極意」は、予想外に渋さが光る内容でした。
ちょうばさんは新作のイメージが付いていたのですが、
今回は、所作や言い回しなど、終始、古典の味わいがにじみ出てました。
誰にお稽古付けてもらったのか、ちょっと気になる。
こういうのもギャップ萌えの範疇なのかもしれません。
 紅雀さんと違うところは、
夜になってから、極意を教わりに行かない、ということです。
ご隠居との会話の延長に極意の話がありました。
夜の場面が無いので、ご隠居が裸になってる場面もありません。
こういう型があるんですね。
 木にぶら下がっている所は、もう少し苦しそうな表情が
見たかったですね。気になったのはそこだけでした。
メモ:梅干しの話の前後どちらかに噺の継ぎ目を感じる


お次は、紅雀さん。
マクラは聴きなれた内容、と思いきや、
いつもと流れが違っていて、ちょっと新鮮に感じました。
小咄は、酒屋で親子が他人だと思って飲んでいる話(久々)と、
お月さんとお日さまの見分けが付かない人たちの話です。
他にも話をしていたかもしれませんが、思い出せるのはこれだけ。
 冒頭は、親父さんが渋い唄を歌っているところから。
「絶好調や」。(この台詞を聞くと何だか嬉しい)。
上がり框(がまち)で息子を待つと言う親父さん。
 吃驚したのは、息子の登場場面で、「ダーーッ」って叫んだこと。
いつも叫んでいるけど、今回は声量強めで心臓が止まりかけました。
「親父入れる様な火消し壺~」という歌はあったのですが、
珍しく?「高い山か~ら」という歌が無かった気がします。
こういう日もあるんですね。この日は、うどん屋さんとの絡みよりも、
息子が酔って「いないいないばあ」の仕草のようなおどけた表情の方が
印象的でした。あと、「私はマイマイ迷子のマイコちゃん」??
と言いながら、近所の家の戸を叩いていました。
本当に酔った人の思考回路になってるように見えて、軽い衝撃を覚えました。
全体的に見ると、けっこうパワフルな内容だったと思います。


お次は、中トリの、わかばさん。
マクラは、ウォーキングをしていて日に焼けたことと、
その最中にネタをくっていて、職務質問をされたこと(笑)。
 悋気の独楽は、以前も一度聴いたことがあるような
気もするのですが、新たな発見。
お竹が、ごりょんさんから「あげる」と言われた襟や櫛を
前にして、最初は断っているのですが、
「・・・・・・そうでございますか?」
と、言うところが、いいなあと思いました。
ここ、けっこう難しい場面だと勝手に思ってます。
お竹どんの内面を、この一言で出さないといけないからです。
彼女の浅ましさや面白い部分が台詞ににじみ出たらいいなあと。
歌之助さんや、阿か枝さんも良かったけど、わかばさんも中々
良いなあと思いました。
ごりょんさんの「嫌いっ」っていう声は、
もう少し大きい方が好みですが。
あと、後半もう少しゆっくり話してほしいなあと思う部分があります。
メモ:定吉が、50銭玉は縁がギザギザしているからすぐ分かる、
と薄暗い帰り道でお金を触る場面は阿か枝さん限定なのか


中入り後は、米紫さん。
紅雀さんと一緒に動楽亭昼席に出るのは、
ちょっと珍しい気がします。
マクラは、彦八まつりのお手伝いについて。
ざこばさんブースは無くなって(酔ってお客さんの相手が
出来なくなるため)、今年から塩鯛一門のブースが誕生。
ざこば一門もお手伝いに来てくれる、と。
動楽亭のメンバーの中で手伝いに来るのが遅かったのは、
一体誰なのか? というお話。鯛焼きを習いに行ったのは、
鯛蔵さんと小鯛さんのお二人のようです。
 ネタの「秘伝書」は、ネット上で演目を目にするたびに、
気になっていた噺で、ついに聴くことができました。
 本をめくって書いてあることに対して突っ込んでいく、という、
ただそれだけのお話なのですが、面白かったです。
何を言った直後だったのか忘れましたが、
「言わなきゃ良かった」と鼻を一瞬触りながら
言った米紫さんがちょっと可愛く思えました。
何となく、R-1グランプリっぽい内容だなあと。
落語らしくない内容かもしれませんが、
こういうのもアリだなあと思いました。
このネタ、一人突込みがクリアに出来る噺家さんじゃないと
こなせない噺ですね。


お次は、トリの米平さん。
出番最後の「切り」で見るのは初めてです。
モタレが何となく多かったような。
もう少したっぷり聴きたいなあと以前から思っていた所、
今回の一席に当たりました。
マクラは、彦八まつりに、しばらく参加してなくて、
(暑くて耐えられないためとか)、参加していた時は、
相撲をしていました、と。しこ名は、貴乃花にあやかって、
高血圧 「たかけつあつ」。
(※漢字が合っているのか自信ありません)
 日本には、八百万の神様がいて、人から愛される神様もいれば、
忌み嫌われる神様も居る、と。何と「死神」です。新作じゃない方の。
ずっと前、文太さんで聴いて以来で、
内容も殆ど忘れてました。
 新作の「死神」は爽やか?だけど、古典の「死神」は、
ちょっとドロドロしています。前に聴いた時は妻子を追い出したところで、
(うそーっ)って思ったけど、今回は、そうそうこれこれ!って感じ。
陰影のある落語って、ひょっとして珍しくなってるかもしれません。
 死神を追い出す呪文、「何とかかんとかキュウレンス何とか」って。
カンカンノウの歌の一部。意味不明の謎の言葉が呪文になってました。
他の部分も、何かから拝借したのかな。
アジャラカモクレン キュウレンス テレツクノ、パ(※うろ覚えです)
テレツクはお囃子の擬音かも。
 死神を一時追い出しても、今度は枕元にいきなり座られて、
手遅れになりそうだなあと、噺を聴きながらそう思いました。
最後の主人公の知恵はいつ聞いても秀逸です。
言い訳する所も人間くさくて、ちょっといいなあと。
 サゲの「仕草落ち」。噺に入る前、米平さんから少し説明が
ありましたが、やっぱり吃驚しました。死んで終わりなんや。
文太さんもこうだったかなあ。見台が米平さんの重みでガタンッって。
 他にどんなトリネタを持っているのでしょうか。気になります。


終演後、「また来よう」って言ってくれたお客さんがいて、
凄く嬉しかったです。

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