米紫紅雀二人会 三番勝負ホップ編

2014年8月6日(水)南森町・繁昌亭

桂 鯛蔵 「二人癖」
桂 米紫 「遊山船」
桂 紅雀 「禁酒番所」
~中入り~
桂 紅雀 「いらちの愛宕詣り」
桂 米紫 「三年目」


個人的にはハプニング続出の会でした。ヽ(゚◇゚ )ノ



この日は、ワーズカフェで噂のカツサンドを食べました。
アップルパイは今度ということで(^^;)

ギリギリに会場入りしたら、
お客さんは一階席で7割くらいの入りでしょうか。
前の列席、何故かずらっと人が居なくて、めちゃ見やすかったです。


開口一番は、鯛蔵さん。
マクラは、入門したての頃、米紫さんに東の旅・発端を
教えてもらった思い出を。中々覚えられず、米紫さんを怒らせて
しまったそうです。しかしマクラの中の米紫さんは、怒っていても、
何だか恐くないですね。私は怒りの感情に弱くて、マクラの中でも
ビクビクしている時があります。^^;
「二人癖」は、鯛蔵さんって凄いなあと、初めて思ったネタで、
久しぶりに聴きました。二~三箇所早口で聞き取れない部分が
ありまして、前からこんな早口だったかなあと。
でも、主人公が「わはは、わはは」って笑っている所は、
前よりも、鯛蔵さんと主人公の距離が近くなった気がします。
極端な話、無理にキャラを作っている感じが薄まって、
鯛蔵さんの一部分が出てきた感じがしました。
鉄板ネタのようですが、初めて聴いた時の衝撃をもう一度
味わいたいです。


お次は、米紫さん。
マクラが吃驚するくらいたっぷりでした。
 まずゲストの紅雀さんについて。
自分のことを先輩と立てて兄さんと呼んでくれるけれど、
目を見たら全然尊敬していないと言ってました(笑)。
 噺家生活二十周年ということで、あの頃は、と思い出話を。
米紫さんがこの世界に入ってきた時はお客さんが少なくて、
細々とやって行く世界なんだなあと思われたそうです。
十年くらい前にタイガー&ドラゴンがあって、二年後くらいに
ちりとてちんがあって、同じくらいに繁昌亭が建って、
落語ブームが訪れ、環境がかなり変わったそうで、
一時は、黄色い声の女の子たちが落語会に押し寄せたと。
ファンレターをくれたあの子はどうしているのかと言ってました。
 あと、入門したころは、落語の仕事がそんなに無くて、
余興の仕事を色々した話もされてました。
ペットボトル・ロケット大会の司会や、金魚すくい大会の司会など。
 ネタは「遊山船」で、これもたっぷりと。
米紫さんは、噺によって動きがせかせかしているけれど、
そこが味わい。テキストは、重複する言葉がほんとに見つからなくて、
ほっとするくらい安心して聴けました。
 打ち上げ花火は、初めて見るタイプ。
体全体を使って表現するのですが、花火が震えるさまも
出してました。
 喜ぃやんが感情を高ぶらせて喋ったりするところなど、
ざこばさんのネタを少し彷彿させる部分もありましたが、
米紫さんの方が高ぶりが激しい感じがします。
 大屋形船の客が芸者の懐に手を入れる場面は、
胸の表現が無くて驚きました。ここって個性出ますよね。
引くことも多いので、無いのもいいなと思いました。
 「さっても綺麗な錨の模様!」
と言ってくれて嬉しかったです。確か「浴衣」か「着物」と言う
型があるのですが(米之助さんがそうだった)、私は模様派です。
※メモ
私の中の冒頭の売り声ベスト3
1、吉の丞さん(カチ割り) 2、ざこばさん(種まで赤い) 3、米紫さん(からすまる~) です。
米紫さんの「からすまる~」が子供の声だった。何を売っているのだろう。
→烏丸枇杷湯糖。「上方落語メモ」に載ってた。昔の清涼剤


お次は、紅雀さん。
私がハプニングと思ったのは、二つ目出番の米紫さんが
「遊山船」を出したことです。内容は思いっきり出し切った系でした。
まさか「禁酒番屋」が切りネタになるとは。ずっと中ネタだと思ってました。
高座の周りは、米紫さんが落語で出したものが散らばってる感じ。
紅雀さん、取りあえず落ち着きましょか、と。^^;
 マクラは、最近は刺激の強いニュースばかりで困る(?)
敵わないと言ってた気がします。でもよく話を聴くと、刺激の強い落語を
目指している訳ではなさそう。ちょっとしたことが面白く思えるような。
一例に喫茶店の加藤さんを出してました。(いつもシロップ砂糖抜きを
頼むおじさん)。精神病棟の小咄は初めて聴いたので、
何が何だか分かりませんでした。後でぴーまさんに聞きました。
 それから、お酒を沢山呑んで、気を振れさせようとしている話とか。
衝撃です。そのままでも充分だと思うのですが。
 「禁酒番屋」は、べにてんで聴いた時とどう違うのかなと
ちょっと楽しみにしていました。松本の旦さんの、お酒の呑み方は、
以前は両手を掲げて升を表現していましたが、今回は扇子を半開きに。
こちらの方がメジャーだと思います。演者さんの表情が良く見えますし。
 定吉が「布団上げてドッコイショ」と言うところ、
布団という単語がちょっと出て来ず(多分1秒くらい)、ひえ~と思いました。
松ちゃんの「まじか」という声が聞こえてきたくらいです。(幻聴)。
後はサゲ前ですね。二重音声に聞こえたのは私の耳が(以下略)。
 新たな発見は、油徳利を持っていた男の性格が、
マイナーチェンジしていた、ということでしょうか。
(※私の気のせいの可能性も高いです)
以前は、油徳利の男の話し方は普通でした。(多分)。
小便を持って行く男は仇を打つと言うから、ちょっと啖呵切ってる感じ。
今回は、油徳利の男が啖呵入ってた気がします。
「まじりっ気が多いはずはない。純米や」と口を滑らすから、
啖呵系にしたのかなあと。小便を持って行く男は前と同じような演じ方
だと思うのですが、油徳利の男がいるので以前より冷静な人に感じました。
 実はべにてんでも、そういう演出だったんです。
紅雀さんが間違って、啖呵系の男の出番を早めてしまったのかなと
思ってましたが、そういう工夫だったんだなあと、やっと分かりました。
※メモ
侍が油のついた手で涙を拭く仕草が凄く気になる。顔が油まみれに。


中入り後は、紅雀さん。
マクラは奥さんの言葉遣い(主に助詞)が気になる、
というもの。確かに「は」と「も」の違いは大きいです。
 いらちの愛宕詣りは、とても良く受けてるように感じました。
動楽亭昼席よりも笑い声が多かったです。
くすぐりの一つ一つに反応が返って来る。いいですね。
 お日さまに挨拶するところ、
珍しく笑ってしまいました。「あざーっす」って!
 初耳だったのは、顔を拭こうとして猫を追いかけた
主人公に、おかみさんが、
「この間は犬を追いかけまわしていた」と言ってました。
こんな台詞あったかなあ。また聞きたいです。
 ちょっとメモが雑で、印象に残った台詞しかこの後
書いてません。
「あたごっ、ドロボー!!」
「あげとけあげとけ、てなぁ、あんた愛宕とグルやろ」
「これは単純なるマチガイ」
(と言って、赤い腰巻をくしゃくしゃと丸めてポイとする)
 サゲ前の隣家の嫁さんをドツいたことが分かった時も
笑い声が多くて、本当に印象的でした。
米紫さんのファンは、いらちの愛宕詣りを聴く機会が
今まで無かったのでしょうか。メモには
「ひじょーに好意的なお客さん」とあります。
 このネタを見始めた時は、山を下りる場面が殆ど無くて
不満だったのですが、今は何も思わなくなりました。
今となってはその違和感さえ懐かしいです。


トリは、米紫さん。
マクラは、男ってダメですね。という内容でした。
草食系男子、光合成男子、絶食系男子(初耳)、
ロールキャベツ男子(これは小鯛さんだそうです)、
アスパラベーコン巻男子などなど。
米紫さん曰く、40になっておじさんになってきた。
瓶太さんに会った時、お前●ルバニアファミリーみたいやなあ、
と言われた、と。
 「三年目」は、病床についた若いお嫁さんが、割とシリアス。
忘れていたけど、米紫さんもしんみりした噺をされるんだなあと、
思いました。女の人の仕草を面白おかしくされる印象が強かった
のですが、「三年目」は病気なのでそれは封印されてました。
 落語って床についている人も表現できるんですね。
体は起こしているのですが、若干傾けていて、天井から
病人が寝ている所を見ている感じです。
 前半はしんみり度が高かったのですが、後半くらいから、
段々可笑しい部分が少しずつ入って来て、その出し方が
凄いなあと思いました。前半も全く笑いが無わけではないと
思うのですが、人によってそれぞれかもしれません。
お嫁さんが「あて、もうあかんと思う」とかちょっと可笑しみを
感じました。(まめだが貝殻いっぱい付けて死んだ時も
笑いそうになり、笑ってはいけないと堪えました)。
 主人公の葛藤や心変わりも、コンパクトにまとめて
決めたなあと思いました。
「さては、あいつ向こう(あの世)で男がでけたな」とか。
(親指立てていた気がする)
 サゲは、本当に綺麗に噺を終わらせる形で、
良いなあと思いました。
 思い返せば、遊山船と三年目、対照的なネタでしたね。

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Re.米紫・紅雀二人会

こんにちは。
最近には珍しく、速攻で感想が上がっているので吃驚しましたww

遊山船は今までのどれよりも最強でした。
笑いの要素をすべてぶち込んだ感じ。
芸者の懐に手を入れる場面、私もそのあとは無い方がすきです。

紅雀さんは繁昌亭では、なんかビジター感があります。
いきなりつかみそこなってたし。
1本目からあんなシュールな小噺をやるなんて、べにてんやないんやから(笑)
多分あの噺は、き○○○っていうのが原型ではないでしょうか。
表現上の問題で言い換えているので、よけ判らんようになってるかも。
その言葉、口座上でお互いに言い合っていましたけどね。

2本目はマクラも正統派?に切り替えて、いつもの紅雀さんのテンポでした。

初めて発見したこと。
お天道さんにあいさつするとこ、枝雀が入れたと思われるフレーズですが、正面向いてお天道さんに挨拶するっていうことは、東向いて歩いてるっていうことを暗に示しているんですね。
ちゃんと聴いてるか?って試されてるような気がしました。これ思い過ごしでしょうか。

いらちの愛宕詣り

こんにちは。
レポを頼まれた会でしたので、今回は
ちょっと特別に。^^

米紫さんの遊山船は本当に充実した内容だと
思いました。この勝負、米紫さんの勝ちです。
しょんぼり。芸者さんの胸をもむ擬音は、
人によって笑えたり引いたりするので、難しい
ところですね。雀太さんの音は良かったですよ。

紅雀さんが繁昌亭でやり慣れていないっていうのも、
あるんだと思うのですが、米紫さんの後って
いう所が、辛かったですね。確かに、べにてんの
お客さんに話しかけているように感じました。
心をかなりオープンにされているなあと。
精神病棟の小咄の後に「ごめんなさいね」
って言った声がめちゃリアルでしたよ。

あのお日さまに話しかけるところ、
枝雀さんが入れた工夫なんですか。流石…!
主人公が東向いて歩いていることを示唆しているなんて、
言われて初めて気づきました。
初めて聞いた時は、主人公が町内の人と
喋っているように感じてしまって、懐かしい思い出です。
 そういえば、主人公が住んでいる地域って
かなり限定できますね。愛宕山と北野天満宮の間。
京都弁を喋ってないところはご愛嬌。
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