河内寄席 桂 文之助 噺の会

2014年5月11日(日)河内長野市・ラブリーホール

すずめ家すずめ  「狸賽」
すずめ家ちゅん助 「犬の目」
桂 文之助     「一文笛」
~中入~
桂 紅雀      「宿替え」
桂 文之助     「らくだ」


紅雀さん、高座で大暴れ!
といった印象です。(^о^)/
酔っぱらいや任侠系の人が出てくる
らくだ、苦手意識があったのですが、
す~っと噺に入っていけました。良かった~。



(当日か翌日に書いた感想メモを元に、
2014年8月14日 ブログに打ち込みました)

電話で予約し、前売り料金で参加した会でした。
プログラムがほっとするような手書きで、
今でも大事に取ってます。

会場は、ラブリーホールの地下にある、
小さな展覧会場っぽいスペース。
ここの壁、とても良い音響です。
お客さんは50人くらいでしょうか。
凄くいい加減な記憶ですが、30人は超えてたと思います。


トップバッターは、すずめさん。
「狸賽」は、冒頭、子ダヌキがお礼を言いに来ても
主人公は驚きません。落語は狸など動物がモノを言う
設定なんだなあと納得。お礼を言われて驚く紅雀さんの
やり方は少数派なんだなあとしみじみ思いました。
・横町のおもちゃ屋の看板
子ダヌキが何故知っているのか、ちょっと謎です。
狸って郊外に住んでますよね。夜になると町をうろついて
いるのでしょうか。紅雀さんはこのくだり無くしてます。
(でも全ての噺家さんがこのくだりを無くすとそれはそれで寂しい)
 あと、主人公が遊び人という設定なら、
サイコロの一つくらい持っていてもおかしくないと思います。
それを狸に見せるやり方もあっていいんじゃないかなあ、と。
(個人的には、主人公は遊び人が本業ではないと
思っています。昼は若い職人で、夜に博打打つ自称遊び人)
・子ダヌキがサイコロに化ける時、
すずめさんの目線が天井を向いた。
子ダヌキがトンボを切って化けた様子が良く分かりました。
・主人公はサイコロを袖の中では無く、帯の中に入れる
これなら確かに「ぬくいサイコロ」が出来ます。
でも、ぬくくない所(袖)に入れたのに、「ぬくいサイコロ」が
出来たから、可笑しさが出ると思うのですが。
アンケートに、「とても良い工夫ですね」と書いてしまって、
ちょっと後悔しています。でも色んな事を試さないと、
ベストを模索出来ませんよね。


お次は、ちゅん助さん。
マクラで楽しみにしていた奥さん(彼女?)の話は無かったです。
ネタは「犬の目」。
以前聴いた「延陽伯」でも感じたことですが、
テキストが、噺の雰囲気がとても古い香り。
いつも若手~中堅の噺ばかり聴いているので、
ハッとさせられることが多かったです。
枝雀さんと同年代くらいに感じたけれど、
(本当はもう少しお若いのかも)
その枝雀さんクラスの噺家の、良い意味での古風さが
噺ににじみ出ているように思いました。
「洋行帰りの医者」なんて、若手~中堅さんは
きっと言わないですよね。
 目を入れる時、主人公は寝ている状態。
医者の手元がかなり下の方だった。
(余り見ないやり方です)
 春になったら芽(目)が出る…というクスグリは
知っていたけれど、5/1のギャグは初耳。
こういうのに弱いです。めっちゃツボでした。


お次は、文之助さん。
マクラに泥棒の小咄をいくつか。簪(かんざし)の小咄は
知らなかったなあ。チボ=スリの説明を少々。
 噺は思ったよりもずっと軽やかで、
リズム良く進んでいきました。
 スリとおじさんが茶屋でお話ししている場面は、
落語ならではの不思議な光景。目の前にちゃんと広がって
見えました。
 兄貴分が元弟分を叱る場面は、
そんなにビクビクせずに聴けて良かったです。
 井戸のところで泣きそうになりました。
 以前、誰かで聴いた時は、
「自分が懲役でも名乗ってでも出るから」、
という主人公の台詞に、
そんなんすぐバレて子供も助からんわと、
思ってしまった。リアルにやり過ぎると、こういう感想を
持ってしまいます。文之助さんは、「お話」として演っていて、
主人公の思いがちゃんと報われるように感じました。
 サゲで、お客さんの「お~っ」というどよめきと
感嘆の混じった笑い声。
どうやって話を終わらせるのか? という疑問を
綺麗に解決してみせた、その賞賛の声だと思います。
こういうのは、地域寄席でないと体験できません。
落語がどういう風に受け入れられるのか、
化学反応がとても新鮮でした。


中入り後は、紅雀さん。
モタレ位置の噺家さんの割には、拍手が大きくて、
お客さんがくすくす笑っています。以前、何かあったのでしょう。
マクラは、吉弥さんの会に寝坊してギリギリセーフだった話を。
あと、引っ越し屋さんを呼んだ時の話。オチに出てくる奥さんも、
それまでおたおたしている紅雀さんも面白い。
 「宿替」のおかみさんの格好は再び割烹着。
まだしばらく出せそう(笑)。ニュースは途切れません。
 漬物石を持ち上げる仕草は短かったけれど、
気功術ポーズが見れて良かったです。
 おまるの中に、おいなりさんとこんじんさんの道具を
入れる時、客席から「えーーっ」という声が上がった。
河内長野のお客さんは、ほんまピュアです。しかし、紅雀さんの
+アルファな台詞が聴けて良かった。何を言ったのか忘れたけど。
 お祭りの場面、隣家の男の人に長い前置きを言うくだりは
カット。ここまで短くした宿替は初めて聴いた。
「浄土真宗ですな」
 ちょけた男が大活躍する話だった。
噺の前半と後半の主人公の性格が同じに見えて嬉しい。
 釘を打つ場面、打って喋るたびに、お客さんが笑う。
この「あうん」の呼吸は動楽亭では味わえなかったもの。
男女同県については、それはちょっと違うんじゃ、という
鋭い突っ込みを口に出す人が居た(笑)。
 地域寄席はハイリスク・ハイリターンで、
博打の好きな紅雀さんとよく合う気がします。
 風呂敷を細帯で縛るたびに、高座がギシギシ鳴っていて、
お客さん、ひえ~~って感じでした。


トリは、文之助さんの「らくだ」。
マクラで、落語は他愛のない話ばかりで、
釘を一本打って終わるものもあります、
と言うと、客席からどっと笑い声が。
 どぶさる、ごねる、の説明をして本題へ。
(マクラの途中、最前列でケータイを鳴らして外へ行き、
マクラの途中で元の席に戻ってきた人が居た。衝撃。
文之助さん「そろそろ戻ってくると思って待ってたんですよ」)
 らくだの死に方。
「敷居マクラにして、ニワ(土間か?)に足ほうり投げて…」
よく考えたら、リアルな死体描写。
 フグのアラ、七輪。風景は明治の初め頃を
設定しているらしいけれど、殆ど江戸時代です。
リアルな描写で、文之助さんの言葉に説得力を感じました。
 紙屑屋の道具が熊五郎に取り上げられる場面。
「「貸せ!」と言われたら、手が勝手にシューっと出た。」
熊五郎は道具を人質(?)にして紙屑屋に命令する。
紙屑屋は道具を渡さなければ熊五郎に命令されることも
無かったはず。そこを「笑い」に変えて上手く噺の違和感を
消し去ってます。
 紙屑屋、酒を断る。
コレは伏線です。後で何で断ったのかお客さんにも
分かるので。酒癖が悪いから断ったんだろうなあと。
「酒が勿体ない」
この台詞で、お客さんに「オヤ?」と思わせます。
酒が苦手で断ってたんじゃないのかと。
 かけつけ三杯で、熊五郎は墓穴を掘ります。
酒を脅して呑ませるところも、吃驚するほど怖くなかった。
噺の中の人なんだ、という意識が働いて。
(たまにめちゃ怖く言う人が居る)
 鮮やかな逆転劇。
紙屑屋が悪酔いし始めます。
剃刀で髪を切って、漬物の桶の中に入れて、
逆さまに入って骨がポキポキと。
この時、文之助さん、坊主の札?を桶に入れました。
文学的なアイテムです。これは初耳。
オチ無しの終わり方でした。
たっぷりじっくり聴けて良かったです。
※メモ
カンカンノウの歌。十代目馬生さんが「うどんや」で
「梅が枝の手水鉢~♪」と歌う、その音程が同じ。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

湖涼

Author:湖涼
ブログ管理人(湖涼)の連絡先
jaimo.koryou★gmail.com (★を@に変えて下さい)
@koryou_ツイッターです。
2つのアクセスランキングに参加しています。
にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 落語へ
↑にほんブログ村

最新記事
最新コメント
リンク
カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
カテゴリ
月別アーカイブ