第346回上新庄えきまえ寄席 まん我倶楽部

2013年9月11日(水)上新庄・春日神社

露の眞  「寿限無」
桂 まん我 「七度狐」
月亭 文都 「借家借り」
桂 まん我 「井戸の茶碗」


まん我さんの「井戸の茶碗」をお目当てに行ってきました。
由瓶さんとも、千橘さんとも違ってて、吃驚しました。
若侍が、凄く勢いがあってサゲも良かったです。



この日は、駅に着いたのが、開演10分前で、
しかも、前日に地図を見たら、すぐ分かるだろうというくらい、
会場が駅から近かったので、地図を持たずに出かけていました。
そして、迷いました。
地元に住んでそうな赤ちゃんを抱いた若い女性に聴きましたが、
「ごめんなさい、分かりません」
と、言われ、(もしかして、駅を間違えた?)という悪夢まで
頭をよぎりました。
 結局、駅前を汗だくになってウロウロした挙句、
駅に戻り駅員さんに尋ねると、あっさり教えてくれました。
(最初からそうすれば良かった…)
 春日神社に着いた時は、出囃子も終わり、
眞さんがマクラを話しているところだったのですが、
受付の方に「入っていいよ」と言われ、
鼻セレブというポケットティッシュと飴二つを頂き、
有り難く入らせてもらいました。(TOT)


眞さん、以前(だいぶ前ですが)、
堺市深井の土塔庵寄席で新作のような?「時うどん」を
見て以来でした。
頬の辺りがすっきりされて、引き締まった印象。
弥太郎さんと同じ、寿限無君が魚屋の息子として生まれ、
成人する内容です。
この話、住職が終盤で、もの凄く年を取るので、
演じるのも楽しそうだなあと思いました。
彼女は、台詞の前に、僅かな仕草を入れて話す時があるのですが、
それがリアルなようで、そうでない、ちょっとしたアクセントに
なっていて、見ていて、おお! と思いました。


お次は、まん我さん。
…あれ?
まん我さんも、頬が引き締まって、
いつもより格好良く見えました。
春日神社は、噺家を格好良くさせるパワースポットなのかと、
本気で思い、ここに紅雀さんが登場したらという妄想まで膨らみました。
 後で、にこさんから聴いたラジオ情報によると、
お医者さんから「長生きしたかったら生活習慣を改めよ云々」と
言われたとのことで、その効果が、先月めいぷるをさぼった私の眼には、
絶大に映ったようです。
 まん我さんの「七度狐」は、紅雀さんとテキストが良く似ていました。
お伊勢音頭の唄が一緒で。(お伊勢~ななたび~熊野にゃ三度~♪ というもの。
別のお伊勢音頭を歌う噺家さんも居ます。雀々さんだったかな?)
 岩を持ち上げるのに、見台を抱える仕草にトキメキました。
紅雀さんは、見台が無かったような??
 川を渡る場面は、喜六がふざけて、竹の棒を、あっちゃっこっちゃ
動かすくすぐりは無かったです。ここは、紅雀さんならではなのかな?
 あと、お小夜お婆さんは、歯がありました(笑)。
紅雀さんのは無いです。(入れ歯という設定?)
 三味線の方の「なんまいだ~」っていう声がよく響きました。
三味線の人を呼んで、この木戸銭(予約で1300円)は凄いです。
 紅雀さんのお小夜さんを見ていると、まん我さんのお小夜さんは、
凄く穏やかな人に見えました。(ほべたねぶる、まで言ってるのに・笑)


お次は、月亭文都さん。
ずっと前、堺のすまいる寄席で「饅頭怖い」を見て以来です。
その時は、勿論、八天さんというお名前で、今回で聴くのは2回目。
 マクラで、老眼のお話をされてました。あと、歯の治療話も。
壮絶な内容でした。そんなお話をされても、五十おいくつには見えないです。
 ずっと「小言小兵衛」やなあと、思って聴いておりましたが、
サゲの後で、「“借家借り”でした」と仰ったので、
「小言小兵衛」の別称かなあと思いましたが、どうやら違うようです。
そういえば、噺の終盤も、歌舞伎(お芝居)がかっていて、
南光さんと違うなあと思っておりました。(別型かと思った)。
 上方の「借家借り」を東京へ移植したものが「小言小兵衛」で、
南光さんのは、それを上方に再移植したものなんでしょうか。
 この噺、お豆腐屋さんが本当に可哀想です。
小兵衛、墓穴掘りまくり。それを笑う噺なんでしょうか。
文都さんの豆腐屋さんは途中で「おかあちゃんに言いつけたる」
と、くすぐりを言って立ち去りましたが、
南光さんのは、「子供は欲しいけど、商売が軌道に乗るまで、
二人でそれを堪えてる」と言ってました。(泣ける)。
 噺の後半の「仕立て屋のせがれと、お花の心中(小兵衛の妄想)話は、
妄想には違いないけれど、江戸時代の下町の男女の出会いを
よく描いていると思います。心中は極端ですが、駆け落ちはあったんじゃないかなと。
私も妄想が酷いので、小兵衛の気持ちは分からなくは無いです。
それを初対面の人に話す勇気はとても無いですが。
 それにしても、文都さんを呼んで、この木戸銭とは。
出演料をどこから捻出されているのか、想像すると怖いです(妄想)。


お次は、まん我さんの「井戸の茶碗」です。
2年位前から、ずっと聴きたいと思ってました。
千橘さんのを見て衝撃を受け、他に演じ手がいるのかなあと
思っていたら、まん我さんが持っていました。それを、
2年近くも放置していたのですが、由瓶さんのを聴いて、
再び聴き比べしたい気持ちが持ち上がってきました。
 聴く前に、あれこれ、こういう井戸の茶碗だろうなあと、
想像していたのですが、思っていたのと大分違って吃驚しました。
(聴く前)繊細で、上品な感じに話すに違いない。
(聴いた後)豪快な感じ。
 特に若侍が活発な人っぽくて、勢いの良い話し方をしてました。
体育会系かも(笑)。井戸の茶碗は、清兵衛が主人公かと
思っていましたが、若侍もかなり特色ある印象を受けました。
ちょっとギャグっぽい人柄かなと。
 由瓶さんは言葉で「若い侍」であることを強調し、
まん我さんは、おそらく仕草で、それを示していると思います。
 お二人ともまだお若いから、侍の若さをそれほど示さなくても
良いのではと思うのですが、演じ手が円熟期を迎えた時に、
通用するような内容にしているのかもしれません。
 私は、登場人物の性格や容姿、若さなどは、
ちょっとした台詞や仕草から、想像したい性質なので、
あからさまに提示されると、想像の幅を奪われたように感じて、
脳みそが、ちょっとがっかりするんですね。
これは、もう私の好みの範疇です。
 けれど、まん我さんの若侍は、活発な動きで目を奪われてしまいました。
サゲも、若侍の台詞で終わるのですが、
勢いづいたまま話すサゲを聴いたことが無く、
(大概は、別人のような声になって、ゆっくりとサゲを話すと思います)
「若侍の声」で、サゲる、というところに、
本当に驚きました。これは一生耳にこびりつくかも。
※追記
由瓶さんの若侍は、初めて清兵衛に声をかけるとき、
部屋の中に居た状態で、床に近い小窓を開けて、話しかけていた。
まん我さんのは、屋外で、立って話しかけていたように思う。
千橘さんのは忘れたけど、由瓶さんもまん我さんも、
彼の清兵衛が言った「道頓堀のようにスパッと割ったらええねん」
という台詞は言わなかった。
「井戸の茶碗」は、演じ手が少ないらしいが、
少なくとも、三つの型が存在する。
染二さんは、道頓堀と言うのだろうか。

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