べにてん

2013年6月27日(木)中崎町・イロリ村

桂 南天 「青菜」
桂 紅雀 「くやみ」
~中入り~
アンケートフリートーク
①そんな言い訳あり?
②こういう理由であいつを訴えたい
③好きな擬音(因みに何の音かな)


 そろそろシーズンなので出しておかないと、と南天さんは「青菜」を。
紅雀さんの「くやみ」、又兵衛と奥さんが抱き合う場面が無かった??
 二ヶ月ぶりに行ったらお客さんがちょっと入れ替わっている印象。
綺麗そうな(顔を見ていない)お姉さんとか、トイレに立った男の人とか。
 ②は、紅雀さんと書きたかった…



この日は、仕事が大忙しで、体調もよろしくなかったのですが、
べにてんを目指して日々を送っていただけに、
這ってでも行きたいという思いで中崎町へ向かいました。
 難波から歩いて地下鉄「日本橋」駅へ。
天下茶屋で乗り換えるよりも、40円安くなるのです。(貧乏)


二ヶ月休んだべにてんは、お客さんがちょっと入れ替わっている印象を受けました。
今回は、いつもより人が少なかったように思います。
アンケートをもっと出してくれたらなあ。
でも、この日の質問はちょっと難しかったですね。中々思いつかず大変でした。


南天さん、思っていたよりもずっと滑らかにマクラを話していました。
「ちちんぷいぷい」(TV)に出たこと、直前に行った美容室で、美容師さんが
はりきって切ってくれたことを面白おかしく話してくれました。
 「青菜」は、そろそろ出せるようにしとかないと、と言ってから始まりました。
南天さんのこのネタ、私は見るのが初めてだったのでしょうか。
紅雀さんとあまりに印象が違うので驚きました。久しぶりに出したネタということも
あるかもしれませんが、けっこうあっさりしてますね。
 べにてんは、一席目は軽めのネタで、二席目は重たいというかパンチの効いたネタ、
という並びが多いように思います。紅雀さんなら「青菜」は二席目に出すネタだなあと、
思いました。だから、次の日のネタおろしの会で、「青菜」がネタ出しされていたのですが、
二席落語をする内の、一席目に「青菜」が出たら、ちょっと嫌だなあと思っていたんです。
個人的には重量級のネタだと思っているので。^^;
 話は反れましたが、南天さんの「青菜」は、印象は紅雀さんと違うけれど、
共通するテキストは割りと多いように思います。冒頭の、植木屋さんが木の枝を切る情景から
入るところは、特に目立った共通点です。これは、たまさんもするそうなんですが、
直接見たことが無いので、なんとも言えません。ただ、これからそういうやり方をする噺家さんが
増えそうな予感がします。これは紅雀さんがしているのを見て、南天さんが始めたという話を
聞きました。何となく、逆のように思われそうなので、こういう説もあるんだということを、
ここに記しておきます。
 植木屋さんが、「切りすぎた!」という表情の後、旦那さんに話しかけられて、
それを背中で隠す場面、これ、以前聴いた時、紅雀さんもあったなあ、なんて楽しく思いました。
でも、次の日のネタおろしの会で、紅雀さんの青菜に、この場面が無かったので、
あそこは南天さんが入れたくすぐりなのかなあ、なんて思いました。
 それから植木屋さんが、仕事着が汚れているので、縁側でお酒を呑みたいと、言う場面。
これも、次の日の紅雀さんの「青菜」には無かったところです。庭から室内へ入る際、
ワンクッション入れて、植木屋さんを屋敷へ上がらせる工夫だなあと思いました。
 これは嬉しい、と思ったのは、醤油を「むらさき」と言ってくれたこと。
両方の言葉を使ってましたが、滅びそうな言葉なので落語で使ってくれると本当に嬉しいです。
 あと、前まで私は「植木屋さんって、あんまりご馳走を食べてないなあ」と
思っていたのですが、南天さんの「青菜」を見ると、何となく、食べている気がしたから
不思議に思いました。これは脳内補完なのでしょうか。落語は時間が知らない間に
飛んでいる時がありますから(特に「青菜」は見台を使わず、時間が飛んだ、という
合図の小拍子音がありません)、植木屋さんが旦那さんの接待を楽しんだと思えたことは
嬉しいことです。
 後半の、植木屋さんとおかみさんとのやり取りは、紅雀さんと、そんなに違った箇所を
見つけられませんでした。(それで感想終わりかい)。
布団が落ちてきて、おかみさんがそれをめくり上げる、という工夫は、
他の噺家さんもしていると思っていたのですが、南天さんの「青菜」では、これが出るから
楽しいと、そういう話を聴いたので、これも南天さんが…? と思いました。でも、
こういう閃きを、誰が入れたとか噺家さんは声高に言いません。
(古典落語そのものが、名も無き噺家さんの工夫が多く詰まったもので、それを今の噺家さんは使わせてもらっている、という感覚なのだと思います)この辺の探りは、ファンの楽しみの一つですね。


お次は、紅雀さんの「くやみ」。
ネタおろし以来でしょうか。
マクラは、こういう時、どういう顔をしたらいいのかよく分からない、という話が
印象に残ってます。AV女優の話が出たんですが(他の会では絶対にこんな話出せない)、
紅雀さんって、あけすけな性格だなあと思いました。オープン過ぎるなと思う一方で、
どこかしらの心の扉は一つ二つがっちり閉めているような気もするので、不思議です。
 「くやみ」の前振りは、二つの動作で、お悔やみを言わなければならない場を乗り切る、
というもの。雀五郎さんでこのネタを初めて見たときは驚きました。
紅雀さんは二つプラスアルファって感じ。ちょっとずるいかなと思うけど、これが紅雀さんらしい。
 この前振りは、噺から独立していると思っていましたが、今回、噺と繋がっていたように
思いました。今のはなんだんねん、っていう受付の男の台詞から始まった気がする。^m^
ダメな見本の一つとして出すというのは、驚きました。
 炭屋の大将は、ちょっと早口で、セールストークをかますというよりは、お調子者の素地が
強く出ていたように思います。これ、紅雀さんの落語の地(じ)なのでしょうか?
青菜の植木屋さんは、もっと極端にした感じで、こんなおっさんおらんやろって思うんですが、
面白いからつい許してしまいます。
 手伝い(てったい)の又兵衛は、本当に奥さんののろけが言いたくてたまらない感じ。
でもご隠居に対するお悔やみも言わないといけないので、7対3くらいで、のろけを言い過ぎた
って思った時に、ご隠居さんの名前を出しているような感じがしました。本心から悲しんでいる
のかどうか、その辺がちょっと微妙なのですが(多分そういう気持ちもあると思う)、強烈な
のろけを言う男に悔やみを言わすとこうなるんだっていうギャグなんですね。
 何となく、ネタおろしの「くやみ」(間違えて「のろけ」と書きそうになった)
のインパクトが強すぎて、今回のは、これっていう発見が無かったような気がします。
そういえば、紅雀さんのネタで、珍しくまともな美人を見ました。見本の悔やみを言う女子衆(おなごし)です。他に思い当たるのは、「三枚起請」で小輝を呼んでくれる「姐さん」くらいでしょうか。
 あと、お客さんがトイレに立って、帰ってきたのですが、紅雀さんはそのことに気付かなかったそうです。凄い集中力ですね…。
追記:おかみさんが又兵衛の胸を触る場面、前よりエロティックな感じがしなくてほっとした。
前は濃すぎて、やばい! と思ったのですが、慣れたのかな?


アンケートによるフリートークはちょっと割愛します。
紅雀さんが南天さんに対し「僕の全てを受け入れてくれている」
と言っている一方で、南天さんは「お前が許してくれていると思っていることの全てを
俺は許してへんで」と言い切っていました。紅雀さんを外国に住んでいる人のように
思っているそうです(笑)。

会は9時半に終わって、家に着いたのはいつもより早かったです。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

湖涼

Author:湖涼
ブログ管理人(湖涼)の連絡先
jaimo.koryou★gmail.com (★を@に変えて下さい)
@koryou_ツイッターです。
2つのアクセスランキングに参加しています。
にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 落語へ
↑にほんブログ村

最新記事
最新コメント
リンク
カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
カテゴリ
月別アーカイブ