田辺寄席 新・じっくりたっぷりの会―笑福亭純瓶の段

2012年1月19日(土)南田辺・桃ヶ池公園市民活動センター

笑福亭 嬌太 「延陽伯」
笑福亭 純瓶 「野ざらし」
桂 文太   「へっつい盗人」
~中入り(おぜんざいとお茶頂きました)~
タージン  「漫談・大阪のおばちゃんの話」(羽織姿&見台にて)
笑福亭 純瓶 「桜の宮」


もずさんのペアチケット(タダ券)につられて、
タージンさんお目当てで聴きに行きました。
純瓶さん、初めて聴きましたが、古典噺をたっぷりと。良かったですよ~



この日は、もずさんが以前の田辺寄席の抽選で、
チケットを当てられ、お誘いを受けて参加しました。
生タージンが見たい! ということで、
この日を選びましたが、会の主役である純瓶さんは、
全く知らない噺家さんでした。

「湖涼さんが、笑福亭の落語を見て笑っているところを見るのは、
何だか妙な感じがしますね」
と、もずさんから言われました。


満席までいきませんが、かなり埋まった感じ。


開口0番で、文太さんが登場。
デイリーのぬいぐるみを手にされていました。
ハーネス付きなので、盲導犬が誘導する説明がよく分かって
良かったです。盲導犬を見た人の反応は、東西では違う、と。
子どもや女性がデイリーを見たときの反応の違いが面白かったです。


開口一番の嬌太さんは、まだまだ若さを感じる噺家さん。
もずさんは、5年ほど前、花花寄席で、噺家になる前の嬌太さんを
目撃されています。女の子と漫才をされていたとか。
 ネタの「延陽伯」は、フルバージョンではありませんでしたが、
主人公が、お風呂場でボケを連発する難しい場面を入れていました。
ここはツッコミ役が不在で、本当に難易度が高いところだと思います。
まさか前座さんが手がけるとは、と驚きました。
すずめ家ちゅん助さんや、紅雀さんでも、お風呂場の場面は入れません。
枝雀さんはCDで入れていたかなあ。
 お風呂場の場面は、中堅さんになってから入れたらダメなのかなあと
思ったのですが、いったん噺を覚えてしまうと、
後から場面を挿入することが難しいと聞いたので、考え込んでしまいました。
 主人公や家主(甚兵衛?)さんの台詞は、しっかり言えている方だと思います。
一人一人はできているけど、会話をすることで世界が広がっていきません。
主人公と家主さんが別の世界に居るようなのです。
あと、地の文(会話以外のところ)が少し訛っているように聞こえました。
緊張されていたのかな。
 もずさんは、年季は明けていないんじゃないかと言っていましたが…。
良かったなあと思ったのは、家主さんの声、お年寄りの声色が出来ているなあと
いう点と、主人公の若さが、そのまま出ていたところでしょうか。
噺を聴いていて、とても人柄の良さそうな好青年に見えたので、
これからどう成長されるのか楽しみな噺家さんだと思いました。


お次は、会の主役である純瓶さん。
鶴瓶さんの三番目のお弟子さんだそうです。
師匠に嫌われている…というのは、キリストを裏切った弟子と
同じポジジョンだからとか(笑)。
でも、怒られない工夫の話を聞いて、師匠がもしも本当に嫌っているのなら、
これが原因なのかなと(笑)。
この日は鶴瓶さんの独演会で、他のお弟子さんは皆そちらへ行っている
のだそうです。^^;
 マクラはけっこう早口で、噺に入ってもこの調子だと辛いなあと
思っていたら、そのままのスピードでした。
でも、割と頭の中で想像できたので、びっくり。
この速さでもオッケーなんだと思いました。決して聞き取りやすい訳では
ありませんが、芸風というところまで行っている気がします。
何よりも頭の中で絵が描けるというのは、嬉しいですね。
 ネタの「野ざらし」は、東京から移植したネタだそうです。
テキストのそこかしこに、気配りが見られ、好感が持てました。
主人公が釣り竿を隣家のおじさんから、ふんだくるように借りる時、
おじさんが慌てて「それよりも、こっちを」と、
恐らく古い方の竿を渡そうとしたのです。これは初めて見ました。
 それから、川辺に「子どもまで居る」と。
それだけで、情景が広がった気がしました。
 主人公が「すちゃらかちゃん♪」と歌うところは、
もう少し、徐々にテンションを上げていって欲しい気もしました。
急にテンションが上がるのですが、そういうテキストなのかな。
歌は良い感じでした。
 あと、主人公が川に釣り糸を垂らすとき、竿を手前に引く仕草が
あったのですが、その腕さばきが余りに上手でびっくりしました。
格好良すぎる。それでも、ちょっと上手すぎるかなあと思ったのは、
主人公は釣りに関して初心者っぽいことを噺の中でにおわせているからです。
 古典テキストをしっかりと生かしているなあと、思いました。
南天さんは新風を入れるタイプだと思うのですが、
純瓶さんは、持ち駒で、「歩」を「金」に変えるタイプなのかな。
 「野ざらし」はそんな印象でしたが、もずさんによると、
繁昌亭では、「いらち俥」をかけることが多いようです。
舞台袖まで俥?で走ってしまうのだそう。後から出てきた雀三郎さんが、
「自分が教えたネタだけども、こういう演り方は教えてません」と、
言ったとか。^m^


お次は、文太さん。
ネタは「へっつい盗人」を。
メモを残していないので、感想は割愛させてください。
m(__)m
中盤、ちょっと睡魔が…(>_<)


中入りに、お庭で、おぜんざいとお茶を頂きました。
美味しかったです。
二つも入ったお餅はつきたてだということを、後で知りました。


中入り後は、この会の目玉? のタージンさん。
羽織姿で、紋は円の中に「福」印だったかな。
 繁昌亭で、漫談をしていたら、文太さんに声をかけられたそうです。
羽織は、落語家さんに憧れていた時期があり、お付き合いをしている
噺家さんもいるとか。
 漫談は、大阪のおばちゃんネタを。
噺家さんの達者なマクラをずっと聴いている感じで、
面白かったですよ。いつか落語を話し始めるんじゃないかと
そう思うくらいでした。短いネタをやってくれたらなあ、なんて。


最後は、純瓶さんの「桜の宮」。
これも良かったです。
南天さんのものしか聴いたことなかったのですが、
楽しめました。
 三人組は、稽古屋に通っているという設定。
梅干のくだりは無かったかな。六部役の人は定はん。
 お稽古の場面の途中で、ちょっと詰まった純瓶さん。
あれを入れたらもっと面白くなるかなと、邪念が入ったと…(笑)。
それでも、噺自体は折れたように思いませんでした。
テキストは、南天さんに似ている部分も。
「バイバイ」っていうくすぐり、南天さんしか言わないと
思ってました。
 ここに出てくるお侍、私はずっと、西郷隆盛の、
えーと鹿児島の人だと思っていましたが、純瓶さん「東国」って
言った気がします。西国じゃないのかな、なんて…。
 気になったのはそれくらいで、
桜の木が一本立っていて、その周りの賑やかな光景が、
頭の中でふわ~っと広がっていったので、とても良い一席を聴いたなあと
思いました。
 古典テキスト率が何となく高く感じて、話し方からは想像できないくらい
硬派な噺家さんなのだなと思いました。一体誰に教わったのでしょう?
彼にこのネタを教えた師匠も、相当なお方だと思います。
ここまでネタを磨いたのは、純瓶さんの腕なんでしょうけれども。
何となく、鶴瓶さんじゃなさそう。笑福亭のどなたかかな。
 日ごろどれだけ真摯にネタに向き合っているのか、
そういうのが、何となく伝わってくる噺家さんでした。



私、鉄瓶さんと純瓶さんを勘違いしていて、
この日の演目を見たら、「野ざらし」「桜の宮」。
あんなに若いのに、渋いネタ出すんだなあと、珍しく思っていました。



お正月の特別抽選会は、タダの通しチケットが沢山出てました。
中には一年間フリーパスで入れるというものも。
私の前に座っていた、北欧?出身の青年が、抽選に当たったのですが、
既に会を去った後だったので、郵送で送りますという話を、
スタッフの方がされていたのが印象的でした。
 あと、二回連続当たった人も居ました。凄い強運の持ち主です。

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いらち俥

純瓶さんのいらち俥の演出、及び雀三郎さんの発言はこちらに記載されています。

http://d.hatena.ne.jp/nobcha23/20121118/1353204697
興味あればご覧下さい。

しかし、私の発言もよく覚えておられますね。いつブログにのるか分からないので、うかつな発言は出来ませんね(笑い)

もずさんへ

こんばんは。
純瓶さんの「いらち俥」と雀三郎さんの発言の
ソース元(というのでしょうか)を教えていただき有難うございます。
読むと、もずさんから聞いた内容とは、
ニュアンスが違うなあ、なんて思いました(笑)。
それを又聞きして、ブログで書いてしまうなんて、
ええ度胸してます。

いつもうろ覚えで書いているので、
間違いがあれば、ご指摘下さいね。

私の頭の中では、未だに鉄瓶さんが「いらち俥」をやって、
舞台袖へと消えていってしまいます。
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