激突!吉弥と紅雀

明けましておめでとうございます。
旧年は、色々な人たちに支えられた一年でした。
厚かましいですが、今年もどうぞ宜しくお願いいたします。

2013年1月1日(火) 京都市・KBSホール

桂 吉の丞 「つる」・・・何と、ご隠居さんに二回尋ねない短縮版。
桂 吉弥  「青菜」・・・紅雀さんと全然ちがう(そりゃそうだ)
桂 紅雀  「饅頭怖い」・・・席が遠くて視線の動きが見えない(><)
~中入り~
桂 紅雀  「向う付け」・・・仕草がはっきり見える♪ホール向きやね
桂 吉弥  「不動坊」・・・シンさんがおしっこした!あと井戸にはまるサゲが好き。

手紙、渡せませんでした。
ノーメイクやったし、それで良かったのかも(汗)



会の前日に、電車の路線図をヤフーで確認していたら、
えらいことに気付きました。
職場の近くに金券ショップがあり、
そこで、京阪の安い切符を買っていたのです。
KBSホールの最寄り駅は、京都市営地下鉄の駅で、
京阪の駅ではありません。
京阪の「神宮丸田町」を、京都市営の「丸田町」と、
勘違いしていたのです。
私は本当に、6年も京都に住んでいたのでしょうか。

KBSホールは、京都市営の「丸田町」駅から徒歩8分。
京阪の「神宮丸田町」からだと、16分でしょうか。
晦日、大晦日と部屋にこもって絵を描いていたため、
急に沢山歩いた所為か、股関節が痛くなりました。
片道千円以内で京都に行けましたが、
その犠牲は大きかったです。


レトロな入り口の市営「丸太町」駅を通り過ぎて、
天神さんの前を通りかかりました。
何でも、菅原道真が生まれた家の跡に建った神社だとか。
御所の真横に住まいなすとは…。
おみくじは引きませんでしたが、お参りしました。
「できもの、はれもの」に効能があるとかで、
石を触った後、その手を患部になすりつけるそうです。
私は、にきびを治したかったのですが、
石を触った後、患部を触る勇気がなく、
おでこに、ちょんちょんと触れました。
出来たら、頭のおバカ加減ももう少し良くしてもらいたいです。


KBSホールに着くと、会場はまだ閉まってました。
係りの人がドアを開けてくれ、
13時半から開場です、と教えてくれました。
 KBSホールの建物は、道路から割りとへこんだ所にあって、
落語会の会場だと一目で分かったのは、幟(のぼり)が、
立ってあったからです。
二本ありましたが、二本とも吉弥さんの幟でした。
・・・
紅雀さんの幟がない!!!(衝撃)
地元の滋賀に行ったら、あるのでしょうか…。
紅雀さんの幟が欲しいです。
吉弥さんの幟には、「桂吉弥」の後に、
幟を作った人の名前が書いてありました。
一つは船場の商店さんだったかな、あと、春とつく名前の会でした。
 もし紅雀さんの幟を作ったとしたら、
何と文字を入れたら良いでしょうか(妄想)。
「後援会」じゃ渋すぎるかな。「ファン倶楽部」は軽いかな。

●ーーー/
/ 桂 /
/ 紅 /
/ 雀 /
/を  /
/応  /  ←※幟です
/援  /
/す  /
/る  /
/会  /
ーーー

組織名があいまいすぎる…。
これはちょっと恥ずかしい。

幟って作るのにいくら掛るのでしょう。
南天さんは、確か大学のOBの方が、
暖簾か幟を手作りで作ってくれたと言ってましたっけ。


会場に着いたのは、まだ早い時間だったので、
今出川通りまで北上して、
差し入れのお菓子を物色しようと思いました。
ところが、コンビニと牛丼屋さんくらいしか開いてません。
あと、ツタヤとモスバーガーと、じゃんカラと…。
今出川通りに出るまでに、「とらや」のお店があったのですが、
閉まってました。ああ…
コンビニで適当にお菓子と紙袋を買って、
準備万端です(どこが)。


会場は、年配の方たちが多かったです。
たまに若い人がいましたが、着物を着ている人も多くて、
目の保養になりました。癒

三百人以上入ったそうですが、
空席もちらほら。


会の始めに、吉弥さんと紅雀さんがスーツ姿で登場しました。
どちらも黒縁のメガネでした。
スーツは、吉弥さんが黒っぽくて、紅雀さんはグレーだったかな。
新年のご挨拶をして、
去年は厄年で…とか、そんな話をされていました。
あと、M-1に参加した話題に触れて、
今日は漫才をしないとのこと。残念。ちょっと期待していました。
 挨拶が終わり、紅雀さん、座布団を抱えて退場。
吉弥さんもそうだったかな? お二人が座っていたのは、
落語用の座布団では無かったと思います。


開口一番は、吉の丞さん。
お久しぶり。
動楽亭で聞き覚えのある前口上もそこそこに、
大阪では、なんぼ注意しても携帯が鳴る、なんて言ってました(笑)。
京都のお客さんにさり気にプレッシャーを与えます。
 確か、吉の丞さんが話し出して間もない頃、
「ラジオ聴いてるよ」みたいな声が、高座にかかったのだと思います。
塩鯛さんのサークルタウンですね。吉の丞さん、ちょっと嬉しそう。
「ラジオ聴いてくださっている方!」と挙手を求めると、
会場中は割とまばらで(笑)。声が掛った人の周辺は多かったみたいです。
「今日はこっち向いて落語しようかな」と、冗談も飛ばせる余裕っぷり。
 吉の丞さんの「つる」は、初めて聴きました。
今までは、「強情灸」が多かったかな。
流石に、こなれた感じがしました。
 主人公が、ご隠居さんに二回尋ねに行かない短縮版。
これも初めてで、びっくりしました。
主人公が間違って言ってしまった後、思い出して、その場でやり直すんですね。
これは凄い。
 かんなの削り方がちょっと荒く感じるのは、
凹凸がまだ多い木材を削っているせいでしょうか?
かんなの削り節が短そう。
紅雀さんは、かんなを持ってない友人が出てくるパターンで、
これはこれで、こっち入り、と言った後、
「今忙しいねん」と矛盾を思わせる台詞を言うので気になるところです。
これから出かけるとか言ってたような気がしますが、
それなら何故、こっち入り、と言ったのか謎なんですね。
 脱線しましたが、吉の丞さんの「つる」良かったです。
プラスアルファをお願いしたいくらい。
実は、紅雀さん、主人公がご隠居から「つる」が何故名鳥なのか
説明を受けたあと、納得した表情を見せて、ふと思いついたように、
「…それにしては、ちと首が長ぉおまんな」と言います。
ご隠居さんは、「そうや、つるは昔、首長鳥と呼ばれていた」…
なんて墓穴を掘っていくのですが、
「つるは名鳥」と納得した上で、それにしては、と言うんですね。
吉の丞さんは、思案する間もなく、「首が長ぉおまんな」と
言ったので、主人公の閃き、着眼点の良さを、アピールできないまま、
噺が進んでしまいます。無けりゃ無いで噺に支障は無いのですが、
こういうちょっとした所で厚みが出てくるので、勿体無いなあと
思いました。
追記:前回の紅雀さんの勉強会で、弥太郎さんが、
「紅雀兄さん」と言っていたので、一体、どれほど年季が離れていたなら、
紅雀さんを師匠と呼んでくれる人が出てくるのだろうと思っていました。
この日は、吉の丞さん、「吉弥師匠、紅雀師匠」と言ってました。
ついでっぽいけど、嬉しかったです。


お次は、吉弥さん。
マクラは、年末はゆっくりさしてもろて…と言っていたような。
紅白を見ていると、小一の娘さんが質問攻めにする…という話が
とても可愛いと思いました。
知らないことは、可愛い、というマクラだったのでしょうか。
その繋がりで?「青菜」を。
 聴いていて、あれ? と思いました。
台詞が結構途切れるのが早いのでしょうか。
会話のやり取りが短いのかな。中々、頭の中で想像できません。
うう…ショック。私の血の中に紅雀さんの「青菜」のDNAが
組み込まれているのでしょう。
 山葵のかたまりを口に放り込んだ後、
「から~~!」っていう主人公の表情を余り演じず、
すぐに旦那さんの心配そうな表情に移ったので、
そこで、くじけてしまいました。
 二つ目の噺ですし、全力投球はしないまでも、
テキストをさらっと流す感じは理解できるのですが、
テキストそのものが納得できませんでした。
今まで吉弥さんの落語を聴いて、
こんな風に感じたことって無かったです…。


お次は、紅雀さん。
マクラは阪急電車の車掌さんのアナウンスが面白かったことを。
いきなり、芸能人が出ているCMが腹立つという話になったら
どうしようかと思いましたが、アナウンスの話をしてから、
その話をされてました(笑)。
 ネタが「まんじゅう怖い」と知った瞬間、
高座までの距離が遠いことに不安を覚えました。
怪談話の幽霊の視線が見えないのです。
枝雀さんもホールで落語をすることが多かったように
思っているのですが、師匠はどうしていたんでしょうね。
多分、どれだけ距離があってもお客さんの心を掴んで、
意識を高めさせ、客の視力を2.0以上にしていたのだと思います。
私は枝雀さんの活躍したところを見たことが無いので勝手な想像です。
 内容自体は、そう悪く無かったように思うのですが、
集中力を欠いたお客さんがちらほらいたことが気になりました。
ホールで「饅頭怖い」を出すのは早かったのでしょうか。
 ホールの怖さは、不特定多数の人間が多く集まるため、
集中力を欠いた人が現れると、それが周囲に伝染しやすい所です。
高座から遠いこともあって、自分ひとりくらい大丈夫、と思ってしまうんですね。
お客さんの意識を集中させ続けることの難しさを痛感しました。
所作が細かくて見づらいネタだったから、なんて、言い訳ですね。
でも正直言って「不動坊」だったなら、と思いました。
 吉弥さんの「青菜」も後半受けてたし、紅雀さんの「饅頭怖い」を
楽しんでいる人も多く居たように思います。私一人だけモヤモヤ…(絶壁の孤独)
ええ経験しました。
メモ:生卵五つ六つ落とす丼が好きという人が出てこなかった?
あと、でんでん虫が出てきたのは初めて聴いたかも。


中入り後は、紅雀さんの「向う付け」。
無筆の小咄をマクラに代えて二つか三つほど。
よく受けてましたね(幸せ)。
噺も全体的によく受けていて、特に言うことは無いです。
仕草がはっきり見えるネタが強みになったように思いました。
登場人物が生き生きとして、良かったです。
でも、着物の色で笑いを取るのは、イエローカード(二枚目)。
今度、大阪で見たら、アンケートに書こう…。
メモ:噺に出てくる特別ゲストは、野田首相でした。
あと、会が終わった後、張り出された演目を見て、
「あの噺、向う付けっていうんや」
と呟いている人が居ました。気に入ってくれたのかな?
だとしたら嬉しいです。


この会の最終演者・トリは、吉弥さん。
マクラは、青菜の時と混じっているかもしれません。
ちょんこ節を披露してくれました。
皆、手拍子を合わせて。わざとしぶとく歌を続けようとする吉弥さんに、
お客さんから笑い声が。お隣のおじさん、
「もお、ええっちゅうねん(笑)」って言ってました。
 ネタの「不動坊」は、吉朝さんのものを映画館で見たことがあります。
東京での落語会だったのか、おしっこする場面がカットされたりして、
品の良さは全体的に感じられたけれども、上方ならではの灰汁の濃い魅力を、
吉朝さんご自身も抑えて演じている印象がありました。
 結論から言いますと、吉弥さん、おしっこの場面を入れたので、
個人的に、よっしゃ! って思いました。やっぱり師匠も普段は入れていたのかなと
思いまして。しかも、私ずっと、おしっこをするのは、ゆうさんだと
思っていたのですが、(紅雀さんがカットしているため馴染みが無い)、
吉弥さんの噺だと、何と、シンさんがしてました(驚愕)。
シンさんって、ゆうさんと比べると影が薄いので、おかしいなあと
思ってたんです。まさか、小水担当だったとは。
 残念に思ったのは、はしごの上から徳さんが二人の手を引いて、
上に持ち上げる仕草。吉朝さんもそうだったけど、人一人持ち上げようとしているように
見えないくらい、持ち上げる仕草が軽いのです。紅雀さんがめいいっぱいやっているから、
そう思うのでしょうか。落語って、語りと演技の間の演芸ですし、
どちらに比重を置くのかは、演者さんによって変わってくるのでしょうね。
 あと怒った徳さんの声がちょっぴり怖かったです。
 サゲは、吉朝さんもしてた、井戸にはまるサゲ。「私も沈みそうです」。
このサゲ好きです。井戸があるなら、はまった方が面白いに決まってる。
水しぶきが飛ぶような想像が出来るところも良いですね。
普通は死ぬけど、そこは噺なので(笑)。
(紅雀さんは、カルタ先生に愛着があるのか、井戸に落としません。地面です。
それはそれで良いと思います)。
カルタ先生が落ちた後、三人組が逃げる場面があり、
紅雀さんは入れていない場面だと思うので、新鮮に感じました。
メモ:年二回しかお風呂に入らない主人公の設定を、
風呂屋の番台に居る人が、「持って回ってめでたい言いようやな。
年二回しか来ないくせに」と、突っ込み、くすぐりとして活かしていた。
紅雀さんは取り入れていないが、他の若手は是非、取り入れて欲しい。


落語会が終わって、お客さんが会場から出て行くとき、
てっきり、吉弥さんと紅雀さんがお見送りに来ると思ってました。
あれって、やっぱりメイプルの会の特権なんですね。
小さな会もお見送りに立たれることがありますが、
大きな会場でお見送りに来るというのは。
 お手紙とコンビニのお菓子(差し入れと呼べるのか)を
渡そうと、しばらくねばっていましたが、
その内、撤収作業が始まって、
居たたまれなくなり、退散してしまいました。
根性ないわ~。;;


生まれてはじめてのお正月の落語会でした。

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