べにてん

2012年6月28日(木) 中崎町

桂 紅雀 「宿替え」
桂 南天 「はてなの茶碗」

お客さんが書いたアンケートを元にした
フリートーク
①あっ忘れてた!ってこと
②夏にオススメしたいこれ
③最近、キュンとしたこと



この日は、傘を持って行ったものの、
夕方はよく晴れていました。
地下鉄中崎町駅の1番出口から出ると、
すごく明るくて、まぶしくて、
半ドンしたのかと思うほどでした。
(実際は定時退社)
日がとっても長いんですね。


いつも行っている、定食屋さん「ラビデヴ」は、
どうも閉店した様子で、
またもや晩ご飯を求めてさ迷い歩く
日々が始まりそうです。
良い店だったのに、残念。
あの内容で800円は安すぎ。
850円だったなら、閉店せずに
済んだのでしょうか?

中崎町の商店街を、当ても無く歩いて、
気付いたのは、けっこう安いお店が
まだある、ということです。
立ち飲み屋さんも、ちょいちょい
ありますし(入る勇気は無いけれど)、
鉄板焼きとか、中華屋さんとか。
あと、古本屋さんを二軒も発見!!!
今度、寄ってみよう。

あちこち焦りながら歩いていると、
ネパール料理店を見つけました。
「あっ、この店、まだあったんだ」
と女性二人が中に入っていきます。
釣られて私もフラフラと店内へ。

すごく暑い日だというのに、
野菜たっぷり具だくさんのうどんスープを
頼んでしまいました。
汗だくになって食べました。
味は、うどんというより、パスタで、
ちょっと拍子抜けしましたが、
(よく見たら「うどん」の英訳がパスタになってた)
まあまあ、だったかな。
今度はカレーを食べたいです。
インド料理屋に雑多メニューを増やした感じで、
仏さんの、大きなポスターが貼られていました。
お店の雰囲気が良かったです。
全面禁煙はランチタイムのみのようでしたが、
私がいる時間は、お客さんが少なくて、
タバコの匂いはしませんでした。

インド人っぽい店員さんに、
「がんばりございました」
と言われました(笑)。
私の幻聴でしょうか?
めっちゃ笑いそうになりながら、
ダッシュで「いろり村」へと向いました。


いろり村に着いたのは、10分前を
切ってたかもしれません。受付には、
ひろばさんがいて、お手伝いに来ていました。

ピーマさんも、さきさんも欠席した
この会でしたが、新規のお客さんが、
少なくとも4名ほどいました。
 アンケートの質問内容は、
会場の入り口付近に立てかけられており、
席に座ってしまうと、質問が見れません。
記憶力の良い人は覚えられるのかな…。
私はアンケート用紙に質問をメモしてから
席に着きました。
 前の会場なら、座席の前に、質問を書いた
ホワイトボードが立ってたんですが…。


私がべにこご(現べにてん)に通うようになった頃は、
こごろうさんが一席目で、紅雀さんが二席目をすることが、
何となく多かったように思うのですが、
今回は、珍しく(?)紅雀さんが一席目に出てきました。
イラストを描いていた途中もあって、
着物の線が気になります。色々間違えている上に、
やっぱり似てないなあと、反省しきり。
 マクラは、
「今日、会場に来るまで起こった出来事」。
ユーロっていうヨーロッパのサッカーを、
深夜からテレビで見ていたそうで、
そのまま朝を迎えたそうです。^^;
そこから寝ずに、
奥さんとお嬢さんの送り出しをして、就寝。
それから、日本橋に行って…漬け麺屋さんに
入って色々あって、電気屋さんでコード(?)を
買って、失敗したという話でした。まとめたらこんな感じ?
 「宿替え」は、まさか一席目から
出すとは思わなかったネタです。
前座がいないので、マクラでお客さんを
ある程度あたためたと思うのですが…。
噺そのものはとても調子が良さそうだったのに、
ついていくのがしんどい箇所もありました。
(位牌の妄想の場面、急にテンションが上がる所)
前菜なしでビフテキを食べた気分です。
迫力満点ですごいなあと思った部分も
少なからずあったのですが…
(しごきで荷物をまとめる所とか!)
 おかみさんのツッコミで、
「気楽な人やな」
っていう台詞が何度も出てきて、
他に代わる言葉がないものかと思案して
しまいました。枝雀さんは何て言ってたのかな。
 そうそう、今回の「宿替え」は、
枝雀さんの調子が、かなり薄まって、
紅雀さんの言葉になっているなあと
思うところがありました。
主人公が釘を打つ場面の台詞です。
大阪弁も全体的に今風に近くなってました。
これは個人的には凄く嬉しい。
 ただ、ネタそのものは、笑い声が伸びなかったのが
悔やまれるところです。
師匠の影響を感じさせるネタは、
本当にクセモノ。
師匠の手から離れて、そのネタを自分のものに
しようと思っても、それに耐えうるだけの力を
お弟子さんは初めから持っていません。
こつこつと自分を磨くしかないと思います。
成功したら、きっと倍嬉しい。
誰かの影響を受けていると分かっていても、
自分のものに出来ていると知れた瞬間は、
何ものにも換えがたいと思います。
これは落語に限った話ではないですね。
 ネタと紅雀さんの距離が少し近すぎている
気もしますので、めいぷるまである程度、
寝かしておいてもいいんじゃないかな。


お次は、南天さん。
マクラを含めて50分の紅雀さんの高座に、
ひろばさんと「よーやるわ」と言ってたそうです(笑)。
客席は、紅雀さんのパワーあふれる高座に
やや、へばり気味だったのでしょうか。
南天さんの「はてなの茶碗」は、あっさりしてて、
かつ濃厚…しかし後味さっぱりした内容。
たとえて言うなら、豆腐ハンバーグでしょうか。
私の頭の中では野菜ソテーが付いています。
 それにしても、落語のスタイルが、
ここまではっきり違うと面白いですね。
この間も似たようなことを書きましたが、
今回もそう思いました。
紅雀さんは散弾銃っぽくて、
南天さんは、クレー射撃のようです。
的をしぼって、当てに行く感じ。
それがどんどん決まるから凄い。
 南天さんの「はてなの茶碗」を聴くのは、
2~3回目だと思います。以前は、気付かなかった
(もしくは、新しく追加された?)テキストを発見して
大興奮でした。
 元々、この噺は、主人公がおっちょこちょいでも、
強運の持ち主で、とんとん拍子に成功する、
サクセスストーリーのイメージが強く、噺そのものには
そんなに魅力を感じていませんでした。先の展開が見えてしまうので、
噺の骨組みが単純だなあと…^^;
 今回、南天さんのものを聴いて、
この噺に秘められた「人間性」みたいなものを感じ、
これを引き出してくるなんて凄いなあと思いました。
 主人公は、元ばくち打ちで、それがもとで、
父親から家を追い出されています。京都に来たのは、
親戚のつてがあったから、とか言ってたかな。
この、元ばくち打ちという設定がミソで、
主人公が、何の変哲も無い、茶屋の湯のみ茶碗を、
茶金さんが興味深そうに見たという理由で、
500両、千両の値がつくと思い込みます。
人生の一発逆転を狙うところが、元ばくち打ちらしい。
だから、主人公は単にそそっかしい人間ではないと
いうことです。
 そして、その茶碗に一文ほどの値打ちしかないと
知らされたとき、めちゃくちゃ反省するんですね。
一体何が原因で、家を追い出されたのか、
自分は何一つ進歩してないなあと。コツコツ頑張らな
あかんのに、それを見失っていた。
 茶金さんの丁稚につかまった後も、
さらに反省の弁を述べます。千両の値がついたのは、
茶金さんだからこそ、だと。自分が触っても一文とか、
そういうことを言ってました。
 主人公が噺の中で成長する姿が見えるというのは、
凄くいいですね。最後は、笑い話なので、
全然、こりてへんやん! っていうオチなんですが、
それもまた人間らしいなあと思います。
 そして茶金さんが、格好よかったです。
強引な客に対して、眼力で鎮める場面がありました。
あと、千両の半分は、貧しい人に施しをしたいと。
男前です…。
 お金を、茶金さん+番頭vs主人公で、
押し付けあう場面、面白かったです。
前よりもパワーアップしていると思いました。
番頭さんが間接的にものを言っている台詞が
付け加わった気がします。
 出番は少ないですが、丁稚さんも可愛かった。
 主人公の職人気質は、ややとんがった感じで、
南天さんの中では、ひと盛り多く味付けしている
印象を受けました。これは大阪人と京都人の対比を
出すためだと思います。せわしない大阪の職人と、
おっとりしっかりした京都の旦那。
主人公のやかましさ、せわしない感じは、
もう少しトーンを落としても、
噺として持つのではと思いました。
 大ネタに属しそうな「はてなの茶碗」ですが、
今回は、中ネタのイメージが残るほど、
コンパクトに上手くまとまっていました。
南天さんの凄さは、べにてんになってから、
ますますそういった印象を受けるようになっています。
襲名してから、芸が伸びる話を聞きますが、
襲名披露で、否が応でも、有名な師匠たちの後で
大トリをつとめなければならなかった事を思えば、
修羅場?をかいくぐって一回り成長されたのかなあと
そんなことを考えてしまいました。
 受付で、お客さんに優しく声をかけている姿とか、
見てて素敵だなあと思いました。^^
(こんなに褒めてるのに、何故おっかけないのか…)



中入り後は、アンケートを元にした
フリートークのコーナーです。
深夜のラジオを生で見ている感じがします。
せわしない日常を忘れて、まったりとした時間を
楽しめる貴重なひととき(^^)。

①あ! これ忘れてたってこと
これは、当日の忘れ物が多かった気がします。
べにてんを楽しみにしすぎて定時退社したけど、
マイコップを洗い忘れたとか。
(家の鍵を閉め忘れたという人も^^;)
べにてんに来る人は、ちょっと変わってます(笑)。
そういえば、洗い忘れたコップは、
会社の誰かが洗ってくれたのではないか、と
紅雀さんが「仔猫」のおなべの台詞を言ったのが
衝撃でした。(誰のか分からんが、洗っておいた)
あと、父の日を忘れたとか耳の痛い答えもありました。
 アンケートトークの最中に、紅雀さんの
読む声がゆっくりになりました。そのアンケートには、
彼らの用意した質問の答えが載っていなかったのです。
「皆さん、質問を見ずに、よくすらすら書けますね。
私には、アンケートの質問が見えません。
この白いアンケート用紙を、あぶったら
字が浮かんできて読めるようになるのでしょうか?
お水に漬けたら、質問が浮かんでくるのでしょうか?」
 うろ覚えですが、
こんな面白いことを書いている人がいました。
文章はまだ続きます。
質問は分からないけれど、その人は、山勘で、答えを
記入されていたのです。
「①の答え:今日のお昼は、カレーライスでした」
紅雀さん、このアンケート用紙だけを、
高座の端に伏せて置きました。特別待遇です。

②の「夏にオススメしたいこれ」は、
節電や、食べ物関係が多かったように思います。
南天さん、「よしず」を窓に立てかけるように
なってから、暑さがすごくましになったと
言っていました。
 あと、私は「布ぞうり」をオススメしたのですが、
(前回の「多肉植物」に引き続き、母の趣味)
南天さんは、ご自身で作ったことがあると言っていて、
快適さをご存知でした。吃驚! 紅雀さんは、
バスタオルで布ぞうりが出来ると言う南天さんの
言葉が信じられず、何度も首をひねっていました(笑)
 珍しいなあと思ったのは、
「仮面ライダー・フォーゼ」の映画を勧めた人が
いたことです。南天さんは、初代ライダー世代なのか、
最近の仮面ライダーについていけない様子で、
「あれは元バッタやから、跳躍力が凄いねん。
必殺技はライダージャンプかキックしか使ったあかん」
と言っていました。
フォーゼは、私も直接見たことはないですが、
奇抜なデザインながら、かなり評判は良いようです。
「ちょっとこれはと、今まで思っていたものでも、
どんどんチャレンジしていきたい」と、襲名直後に
語っていた南天さん。この際、娘さんと
最新のライダーを見に行ってもいいんじゃないかなあと
他人事ながら、そんなことを思ってしまいました。

あの不思議なアンケートの答えは、
②「夜はパジャマ派です」
と書いてありました。
紅雀さんは、ちょっとHな感じがする答えですね、と
喜んでいました。

③最近、キュンときたこと。
これは、動物ものが多かったです。
成長した娘さんの姿とか…。
あと、南天さんのメガネが新しくなったこと、
と書いている人がいました。
銀縁のメガネをするようになったのは、
襲名前だったかな?(うろ覚え)
その答えに、南天さん食いつきます。
「食いつき方が尋常じゃない」と、
珍しく(?)紅雀さんが突っ込んでいました。
南天さんは眼鏡フェチなのか、
眼鏡の話題に弱いのです。
「(そのアンケート)女の子なんやろね?」
嬉しそうに聞いてくる南天さんに、
紅雀さんは男性の名前を言いました。
おふざけではなく、本当に南天さんは、
ずっこけていたように見えました。
「僕は、そういう趣味ないんで…」

あの不思議なアンケートの答えは、
③「じゃんけんは、チョキを多く出します」
と書いてありました。
「誰がそんなこと聞くかいな」と、
南天さんは突っ込んでいました。

このアンケート、本物は、もっと、
長い文章で、面白おかしく書いてありました。
書いた人はユーモアセンスのある人
なんだなあと思います。
羨ましい~。
来月もまた、来てくれますように。

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はてなの茶碗

南天さん「はてなの茶碗」でしたか?
行けてたら水曜日の吉弥、銀瓶に続く「はてなの茶碗」三連覇やったのに。
行きたかった(>_<)

ピーマさんへ

 今回のべにてんは、常連さんが少し抜けて、新規のお客さんが4~5名?入ってました。顔ぶれが多少変わっても、お客さんの数は、いつもと変わらないので、紅雀さんは、「私休むから、あんた行って、とか、連絡網でもあるんですか?」と言っていました(笑)。
 南天さんの「はてなの茶碗」すごく良かったですよ。感動の領域でした。三連覇ならず…今度は、また別のネタで目指してください。^^ お三方ともタイプが違うし、聞き比べたら、さぞ面白かったでしょうね。

こんにちは

タイトルが「べにこご」になっているのには何か意味があるのかな?
…って、実は違和感無く読んで、コメントでの湖涼さんが「べにてん」と言うてはったので初めて気付いたんですけどね(^^ゞ
今月はまん我さんの公表されている落語会そのものが少なかったこともあって、結構休み(?)が多かったんですが、そう言えば長い事紅雀さんのお顔を拝見していません。
落語会に通うようになって、こんなに長く紅雀さんにお会いしなかったことは無いような気がします。
今月はめいぷるがあるから、楽しみです♪

10/19金沢での音楽堂寄席に紅雀さんのお名前を見つけました!

http://kanaraku.blog.fc2.com/blog-entry-66.html

そうでしたか・・・

南天さんの「はてなの茶碗」そんなにヨカッタんですね・・・
アタシもみたかったっス。(しょんぼり)
7月こそ行けるように、今からお祈りお祈り^^

にこさんへ
 こんにちは。まだ「べにてん」に慣れていないことがすっかりバレてしまいました(汗)。修正します(^^;)>。あと、紅雀さんの出演情報、ありがとうございました。金沢にお呼びがかかるなんて!

さきさんへ
 「はてなの茶碗」、個人的にはすごく良かったのですが、何度も聞き慣れている、さきさんのお眼鏡にかなう内容だったのかは自信がないです(汗)。このネタの新たな発見もあって、それを嬉しく思ったのは確かなんですが…。べにてんの感想は、もうしばらく待ってください。(><)すみません!
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湖涼

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