神戸・花隈亭

2012年6月24日(日)県庁前・花隈亭

桂 二葉 「動物園」
桂 紅雀 「始末の極意」
桂 米二 「天狗裁き」
~中入り~
桂 米二 「愛宕山」


色々と衝撃的なテキストと遭遇したのですが、
会そのものは、和やかな雰囲気でした(^^)  



この日は、動楽亭に行くのとは訳が違います。
(堺市民なので、ミナミ界隈が近い)
なんてったって神戸! に行くのですから。。
ネットで調べたら、片道1030円。
京都に行くより安い!
…と思って甘く見てました。

神戸って遠いですね。。
尼崎のずっと向うにあります。
芦屋のまだ先です。

ネットの「路線」で調べた時間通りに行くと、
西九条の駅から一本遅い電車に乗ることになりました。
やっぱりPCの自動計算はダメですね。
余裕を持って一本早い電車にすれば良かったです。
しかも尼崎の駅から、
大勢の阪神ファンが電車に乗ってきました。
甲子園前を通るんですね。
靴はふまれるし、アンスリーで買った
お弁当とお茶は傾いて重いしで、
何より遅刻しかけて、行きは散々でした。
(遅刻しかけているのにも関わらず、
「県庁前」の地下鉄のホームで
お弁当を食べた私…)

地下鉄の4番出口を出たつもり
だったのですが、
本当に4番だったのか自信が無くて、
もう一度、地下鉄の階段を下りたりして、
(そして、地図を無くす私…)
米二さんの「のぼり」を
会場の前で見つけたときは、
ほっとしました。
受付の方に迷ったの?と聞かれましたが、
お弁当を食べていた事と、
地図を紛失した事は伏せて、
ええ、まあ。と答えてしまいました。


会場は、神戸美術倶楽部(ビル)の2階で、
階段を上ると、こぎれいで、こじんまりとした部屋が
ありました。落語をするには最適の会場です。
大きな金の屏風が三つほど。沢山持っているんだなあと
思いました。
椅子席は埋まっていたので、前の座布団席に。


生の出囃子「石段」と共に登場した
二葉さん。
あれ? 二乗さんじゃなかったっけ?
完全に私のミス(>o<)
ご迷惑をかけた方がいらっしゃいましたら、
スミマセン。
何て豪華な前座なんだろうと思っていました。
 二葉さんの携帯電話オフの注意の直後に、
客席で着メロが! 「大丈夫ですか?」「大丈夫です」
それ以降、携帯が鳴る事はありませんでした。^^
 一人のアホ、二人のアホ、三人のアホの
小咄をして、「動物園」へ。
優々さんのテキストと比べると、
毛皮を着るくだりは、あっさりしてました。
その代わり、主人公がご隠居さんと話す、終盤の場面で、
聞いた事の無い台詞のやりとりがあって、
(あほさ具合に呆れる…といった内容、だったかな?)
教えた人の影を見た思いがしました。
 二葉さんの言葉のリズムは聴いていて、
心地が良いです。まだところどころ詰まるところは
ありますが、普段のしゃべり方は、全体的に
流れ良く感じます。
 気になったのは、手ぬぐいを出すタイミング。
教えた師匠も、このタイミングで出していたのでしょうか。
「手紙」のくだりが来る、けっこう前から出したので、
手ぬぐいを、ややもてあました印象を受けました。
ここは若いなあと思ったところ。
 あとは、ライオンが迫ってくるときの視線。
けっこう近くを見ているように見えたのですが、
ライオンが段々近付いてくる様子を表現するために、
はじめは遠くを見ていた方がいいんじゃないかなあと
思いました。檻の外の子供と会話する時は、
きちんと目が合っているように感じたので、演者の
想像力がちゃんと舞台に出ているかどうかの違いなのだと
思います。
 アクティブな動きが多い優々さんの「動物園」に対し、
二葉さんのは、テキスト(語り)を聞かせるやり方。
一門の違いを感じた一席でした。
メモ:鈴々ちゃんは、司会者を女性として演じていて、
それが大変はまっていた。二葉ちゃんは男性の司会者で、
これが通常。女性の司会者は彼女の工夫だったのだろうか。
メモ2:赤ピンクっぽい着物に、白黒の横縞模様の帯でした。
可愛い。あと緑の水玉の私服も。ブロッコリーっぽかったw


お次は、紅雀さん。
水色っぽい着物だったかな。
マクラは、節電の話から、
テレビ局の豪華なトイレの内容へ。
「他の米朝一門の人たちは、こんなシモな話は
しませんが、僕はちょっと毛色?が違うので」
そうそう、ポットの話もしてました。
昔は電気屋さんがハンダゴテで直してくれたのに、と。
今は部品ごと取り替えてしまうから、時間もお金もかかる。
節約っぽい話から、「始末の極意」へ。
紅雀さんって、なんでこんなに、
ケチんぼうの噺が似合うのでしょうか。
せせこましさがにじみ出ています。
 このネタ、久しぶりに出したのか、
紙を何通りにも使える…という、
序盤のくだりで、「紙」が中々出てこなくて、
「あれですわ、あれ…」
「あれって、何や」
こんなやり取りがあって、ようやく、
「紙」が出てきました。笑
普通に、くすぐりで笑わせているのかなと
思っていましたが、どうも違う様子。
一つ躓くと、怖いものが無くなるのか、
あとは勢いのある内容でした。
落語会が終わって、よくよく考えたら、
梅干を見ながらご飯を食べる、
うなぎ屋の匂いでご飯を食べる、
というくだりが抜けていたように思います。
聞いていて、全く違和感がなかったので、
これはこれでアリだなと思いました。
 まっちゃん、たけやん、うめちゃんという、
主人公の友人達。名前だけ出てきます。
この間見たときは、まっちゃんだけが
一番良い成績を残していたという設定でしたが、
今回は、うめちゃんでした。
だから「まっちゃんを超えたい」という
台詞が「うめちゃん」に変わっています。
細かいけれど、こういう部分は
年とともに(場所によって)変わってくる
ところなのかなあと思ってメモしておきます。
個人的には「まっちゃん」の方が
名前の響きが勢い良くて好きなのですが。
 それにしても、
夏の夜中に、全裸で汗をかいている男の家に、
主人公が行く、というのは、
見ていて、大変スリルがあるものです。
男に衆道の気があったら、やばいなと
いつも思ってしまいます。


お次は、米二さん。
この落語会の主役です。
マクラで夢の話をされたので、
(若い頃、米朝師匠がよく夢の中で●●していたこと、
先代の歌之助師匠が禁煙した時に見た夢の話などなど)
「夢八」かなあと勝手に予想。
大はずれの「天狗裁き」でした。
電車の中で決めたそうです。
 どんな天狗が出てくるのかなと
思いましたが、オーソドックスな天狗
だったように思います。雀喜さんは、
天狗の声を、一瞬だけ変えたりしてました。
でも、結局は、「人の夢を聞きたい」という
好奇心の心理を出してくるので、
天狗だけ特別扱いしすぎると、
そういう人間らしい心理を出しづらくなる
のかもしれませんね。
千橘さんは、天狗の登場時に、
ハメモノ♪が入ってました。
 この噺、初めて聞いた人でも、
夢の話ではないのかなと思うほど、
同じパターンが繰り返されます。
妻、隣家の男、大家、奉行、天狗。
それぞれ「夢の話を聞きたい」と
言う。主人公が拒むと、
それぞれの理屈で責めるから面白い。
「夢の話なんて…」と言いながら、
本当は、自分も聞きたくて、
結局、詮索をするのですが、
言葉とは裏腹な思いや表情を、もう少し
じっくり見たかったように思います。
邪魔者を追い払って、周りをキョロキョロ
見渡す(話を聞きたいから)。
それより前に入ってくる言葉とは裏腹な気持ち…
こういうのは、割と、ねばり腰タイプの
噺家さんがこってりとしそうですね。
思ったより、そこがあっさりしていたので、
米二さんの懐刀を見たかったなあと。
出ていたのに、私が見えなかっただけなのかも
しれませんが…。


中入りの時、
一階に降りてチラシを眺めていたら、
米二さんのファンの方から、
エッセイやCD、DVDをお勧めされました。
本とCDは持っているので、と
言ったのですが、DVDも欲しくなってきました。
「寝床」で、子供が皿を割って自ら蔵に入る場面は、
米二さんしか知りません。
もしかして珍しい型なのかも。


中入り後は、米二さん「愛宕山」。
京都にある山だそうです。
金剛山より高そう…。
前回は「百年目」を高座にかけて、
今回は「愛宕山」。
この会にかける意気込みが、
何となく感じられるネタ選びです。
マクラは、えーと、
米朝師匠は愛宕山に登った事が無いと
思います…と言ってたような?
(チラシに書いてあった内容かも^^;)
米二さんは二回くらいで…?
記憶がボロボロですみません。。
 この噺、枝雀さんの「十八番」を
聞いても、登場人物が多い上に、
「かわらけ」の場面がよく分からなくて、
頭の中でごちゃごちゃしてしまいました。
幇間(太鼓持ち)が二人出てきて、
どちらがしゃべっているのか…、
生の「愛宕山」を聞くと、はっきりしました。
一八という幇間が、
口数が減らないツッパリ屋。欲深くて憎めません。
「しげ」という幇間は、相方でツッコミ役。
面白いのは、京都の旦那と、
大阪の幇間持ちが、水面下でライバル意識を
持っていることです。立場は違うのですが、
どうも、大阪人vs京都人っぽい。
大阪人の見得と、京都人の見得の張り合い
というのでしょうか。
一八は、京都の旦那を「しみったれ」と言います。
格式はあるけど、お金を散財してくれない。
京都の旦那は、大阪人に対して、
負い目があります。お金を派手に使えない。
そういう風潮がないのかもしれませんが、
京都は既に古都であり、昭和初期の大阪は、
東京を凌ぐほどの経済力があったと言います。
だから、大阪の旦那はお金を撒く、と
言われて、じゃあ私もするわ、と。
お金に対する考えの違いが、
コンプレックスになっている訳です。
京都の旦那がお金を撒く、と言った時、
一八が慌てるのは、相手の欠点が
無くなってしまうから。散財してくれる粋な旦那
なんて、悪口の言いようがありません。
減らず口をたたけなくなります。
「京都人はこれだから」と言えなくなる。
 お金を谷に撒いてしまうと、
一八はお金に目がくらんで取りに行きたいと。
傘を持って谷へ降りようと悩んでいるところへ、
京都の旦那が、しげに「後ろから落としたり」と。
ちょいちょい意地悪をするところが、
らしいと言うか何と言うか。
「愛宕山」というネタが生まれたのは大阪なのか、
京都なのか、気になるところです。
この場面、枝雀さんは、普通に「落としたり」と
言っていたように思うのですが、
米二さんの旦那は「相手が万が一怪我したら、入院費も
全部自分が持つし、お前に非はないようにする」と
追加で言っていて、京都の旦那がちょっと、
格好よく思えました。(突き落とせと言っているのは
同じなのに!)。責任は皆取る、と言い切っていたので。
 話はちょっと戻るのですが、
一八が谷に下りる前、「かわらけ投げ」遊びを、
京都の旦那と競う場面がありまして、
そこで京都の旦那は、飛びやすいように、
かわらけ(土器製の杯)を、
“かじって”縁を欠けさすんです。
一瞬、食べたのかと思いましたし、
かわらけが、かじって欠けるものだなんて、
思いもよらなかったので、
めちゃくちゃ吃驚しました。
欠けた方がよく飛ぶという理屈が、
何かよく分からなかったのですが、
そういうもんなんでしょうか。
京都の旦那と、一八が、
かわらけ投げ競争をする場面は、
すごく面白かったです。
良くできる人と出来ない人の落差が
はっきりしてて笑えました。
 山の風景が見えてきそうな一席で、
疲れた人のお尻を突いてあげる場面は、
ハメモノが入っていました。
それが本当に必要なのか、ちょっと疑問に
思ったりしましたが、
(愛宕山はハメモノが多いネタなので)
楽しく聴かせてもらいました。
 こんなに長々と感想を書きましたが、
愛宕山のほんの一握りの部分しか書けてません。
だらだらと書いてしまいました。
※メモ
「愛宕山」は色んな型があるらしい。

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