めいぷるごにんばやしの会

米二南天二人会の感想、書けました。

2012年5月15日(火)箕面市・メイプルホール

桂 紅雀  「米揚げ笊(いかき)」
桂 米紫  「いもりの黒焼」
桂 まん我 「植木屋娘」
~中入り~
桂 吉弥  「短命」
桂 ひろば 「狸の化寺」


やっと生の米揚げ笊を聞けました(^^) 



この日は一日休(有給)を取って箕面市へ。
出かける昼過ぎから雨が降ってきました。
珍しく差し入れを持って行こうと、
和菓子屋へ寄る予定だったのですが…
ここで素直に、交通費をケチらずに、
電車とバスを使えば、不運な目に遭わなかった
ハズなんです。
 電車で一駅のところにお菓子屋さんがあるので、
歩いていこうと思い立ち、傘をさしてテクテク。
・・・迷子になりました(><)
雨が酷くなってきて、思考力が低下しています。
郵便配達の人や、幼稚園のバスを待つお母さんに
道を尋ねながらテクテク。
またもや迷ってしまい、下校途中の中学生に
話しかけようかと思いましたが、不審者と間違われたら
どうしようとか、敬語を使いたくないけど、
タメ口をきく勇気も無くて(ヘタレ過ぎる)、スルー。
 やっと和菓子屋さんに着いた時は、
ズボンがひどいことになっていました…(ははは)

 店員さんが、和菓子を冷蔵庫から出した時、
「え?! 」
と思いました。
また、要冷蔵のお菓子を買ってしまったのです。
二年前の失敗と同じくり返しになりました…(あはは)
一応、保冷剤は付けてくれましたが、
不安になって、またもや、保冷保温バックを探すことに。
二年前と同じです…。
駅前に、100均のコンビニがあり、早速購入すると、
店員さん、私の悲惨な姿を見て、
「今すぐ使いますか? 」
と声をかけてくれました。鋏でタグを切ってくれた
恩は一生忘れません…。
 この保冷保温バック、真新しいので、
入り口部分が固くて開きにくい。
適当に力をこめて開けると、爪が割れました。
(やわすぎる爪)

駅のトイレに行くと紙が無いし、
家から持ってきた傘は「巻く」部分が取れてるし、
本とこの日は、天中殺でした。
(自分の粗相を棚にあげすぎ)


生きて箕面の地を踏めるのかと思いましたが、
晩ご飯を食べる時間が削られただけで済みました。
(狩人食堂へ行くはずがコンビニ弁当に)
メイプルホールの受付前で、
にこさんと再会した時は、
上記の愚痴を延々と聞いてもらって、
本と申し訳ないことをしたなあと思ってます。
(とほほ)


この日のトップバッターは、紅雀さん。
マクラは、アウトレットモールに奥さんが行った、
というものですが、そこでチョンと切られて、
買い手から売り手の商売のお話に。
このマクラから、噺の前半、
頭がふらふらして、中々紅雀さんに焦点が
定まりませんでした。ずっと視界が揺れてます。
この後、お菓子を渡さないといけないのかと
思うと緊張していたのかもしれません。
「米揚げ笊」は、ネットでも聴ける噺ですが、
どう変えて来るのか、それが楽しみでもありました。
この噺の主人公は、かなりそそっかしくて、
同じ人に道を尋ねてしまいます。
その人の二回目の描写が、「お婆さんの手を引いて…」
と言っていました。このお婆さんが何気にくすぐりに
なっていて、この工夫はいいなと思いました。
ここはネット音源には無かったのでは。
 それから、二と八の付く日に竹を切ると、
笊を作っても、粉が出ない(?)とか、そういう事を
言っていました。これは初耳です。
そういう日の竹ばかり使うわけにはいかないので、
粉が出た笊を売るときは、この笊が丈夫なんだという
証明に、笊を上下に重ねておいて、上からポンと強く押す、
すると笊はびくともしない…と言いつつ粉が落ちて、
見た目の良い笊を売ることができるという。
「そういう、やわい品物とは品(しな)が違います」
ここの説明、たしか笊屋さんが言っていたと思うのですが、
これがサゲになってました。サゲ前は忘れてしまいました。
上方落語メモにテキストが載っています。
二と八の付く日ではなく、二月と八月でした。
 主人公、売り声を教えてもらったのに、
売り声がけっこう変わります。い~かげんな男なんで、
これはこれでアリなんかな。最後の売り声なんか
「いか~き~ィ」だけだったし(笑)
前半だけ聴いていると、自分が納得するまでは、
テコでも動かない感じがしたのですが、
落語の主人公って場面によって性格が変わったりするので、
違和感無く揃えるのが難しいですね。
 米揚げ笊の売り声、
「大間目(まめ)、中間目、小間目に米を揚げる
米揚げ笊は、いかがでおます~」
ここずっと、
「大豆、中豆、小豆に米を揚げる米揚げ笊は…」
と思ってました。穴の大きさそのものを言ってたんですね。
私は用途によって穴の大きさが違う笊があると思ってたので、
何気に間違っていなかったのだなとも思いましたが。
ここの売り声、紅雀さんが噛まないかどうか、
冷や冷やしました(^^;)<噛まなくて良かった。
けっこう言いにくい売り文句です。
 ネット音源では米相場師の旦那が、
「蔵をやんなはれ」と言っていましたが、
この日は「須磨の別荘をやんなはれ」と。
蔵はあった方が良いと思うのですが…。
米五升→借家五軒→須磨の別荘
よりも、
米五升→借家五軒→全ての蔵
こっち方が、家を潰している感じがします。
須磨の別荘をやっても、身上が潰れる感じは
余りしないのですが。
 あと、強気と弱気の説明が良く分からなかったです。
説明そのものが無かったかも。
次はアンケートに書こう。
 前半は良く聴けなかったけど、
テキストはよくまとまっている感じがしました。
後半は、紅雀さんがキャピキャピしてて、
やっぱり生はいいなあと思いました。


お次は、米紫さん。
マクラは「いもりの黒焼」について。
上方落語しかない噺で、何と四人しか演じ手が
いないのだそうです。
とっても少ないですね。思い当たるのは、
九雀さんと雀太さん。米朝一門で三人も?
米朝さんが復活させた噺なのでしょうか。
最後の一人が気になります。
 この噺は、「色事根問」が長くなると、
いもりの黒焼まで行くのかなと思ってました。
だとするとちょっと長い噺だなあと。
思ったより早く分岐したなと思ったのは、
「色事根問」の主人公が、
自分の肝が据わっていることを語る場面が
無かったからです。「ほたる踊り」はありました。
「もうお前にモテる見込みは無い」
とバッサリ、ご隠居に言われ…
最後の手段として、惚れ薬はどうだと。
ご隠居さん…。
こんなアホにそんなシャレにならん知恵つけて
どうするの? と心の中で突っ込み(笑)。
米屋のお嬢さん、暖簾からちらっと見える所が
可愛かったです。
確か古い噺本では、お嬢さんじゃなくて、
隣の「おかめ」さんに、惚れ薬がかかったり、
それが惚れ薬じゃなくて、狼の黒焼きだったので、
噛みつかれたりとか、そういうバージョンが
あったような気がします。
これも実際やってみたら面白そうだなあと思うのですが。
どうなんでしょう。
この「いもりの黒焼」は、お嬢さんの家の
商売もの●●にふりかかります。
追いかけてくる●●が、手の無いゴーレムみたいで
面白かったです。どこまでも追いかけてくるので。
ご隠居さん、主人公よりも自分の家の心配を!
自分で蒔いた種だけに可笑しい。
サゲは、「飯米(はんまい)に追われております」
ではなく、「弱音を吐くまいと頑張るんじゃぞ」(?)
(※超うろ覚えです)
その「白米に追われてます」でした。
飯米(はんまい)という言い方が古くて通じないので、
改めた形となりましたが、いい試みだったと思います。
※メモ
米紫さんのホタル踊りは、雀太さんより、
ぴゃ~っと云う言い方、テンポがけっこう早い。
どちらがどうとは思わない。性格が出たのかな


お次は、まん我さんの「植木屋娘」。
中トリです。
マクラは、娘さんが世界一可愛いという話を。
この間の、イロリ村でゲストで出たときも、
心をオープンにしたような話をしてくれたのですが、
今回もそうだったので、嬉しかったです。
 このめいぷるの会は8年くらい続いているらしくて、
始めた当初は独身だったのに、今や所帯を持つ身になってと、
時の経過をしみじみと感じ入っているようでした。
「植木屋娘」は、米朝さんの落語本でも、
無理して読み飛ばしていた噺です。
生で聴いたときの感動をより深くしたいためです。
(ちなみに、全てがそうではなく、
米二さんの本では根負けして「百年目」「立ち切れ」を
読んでしまいました)
その甲斐あってか、噺の続きがどうなるのか、
わくわくしながら聞けました。
 主人公の植木屋が、穴をのぞく場面が
とても面白かったです。
あと、はしごの下で告白するのは、先祖からの
風習とか。上に向って話すお上さんが(笑)。
 この噺は、ちょっと変わってて、
突っ込み役がきちっといません。
主人公が後半ずっと暴走しているさまは、
野ざらしの主人公を思わせます。
それでも、ストーリー性が強いのか、落語が終わった後、
後ろのご夫婦が、講談っぽい噺やったね、と言ってました。
なるほど。
 噺を聞いている間は、ドキドキわくわくしっぱなし
でした。なのに終わったあと、何かが足らないような
感じがしました。まん我さんの芸は申し分ないはず。
テキストに問題があるようにも思えなかったのですが…。
この噺は、植木屋一家の騒動を描いたものです。
だから、家の中の場面がとても多いんですね。
何となく、村の様子や、植木屋とお寺の距離が、
どうなっているのか、家の外が気になってきました。
それは、聞き手が想像することだとは思っています。
まん我さんは、テキストをいじったりするタイプでは
ないので。(その分、間合いを調節する)
 植木屋の家の外の様子を、想像させるには、
どうしたら良いのかよく分かりません。
言葉ではなく仕草でさりげに示して欲しい気もします。
植木屋が主人公なので、彼のいる家の中の描写が、
中心になるのは、自然なことです。
彼の変わった性格が、この噺の強みですが、
家の外から来た人間によって、植木屋一家が、
変調していくので、「家の外」にも若干、
意識を置いてくれたらと、思いました。
突っ込み役(ストッパー)が、きっちりいない噺って、
意外と聞き慣れるまで大変ですね。
 まん我さんからもらい忘れた何かが、
はっきりと分からないまま書いてすみません。
一回しか聞いた事が無いのに、ここまで書いちゃうって、
正直どうなのよっていう思いは勿論あるのですが…
※メモ
サゲは「植木屋だけに~」という明るい方のもの。
その後、「夫婦になりました」という台詞が
あった気がする。相手が武家育ちのややこしいデキ婚でも、
まん我さんは二人の将来が上手くいくような
言い方で噺を終わらせていた。好感度大


中入り後は、吉弥さんの「短命」。
マクラは、すっきりとした体型の噺家が、
皆、話し終わって、あとは暑苦しい噺家しか
残ってなくて、すみませんと。
 この噺、小学生の兄弟が聞きに来ているので、
それにまつわるくすぐりも入りました。
「子どもがいてるから、もうやめろ」とか。
そうは言っても、まん我さんの「植木屋娘」も、
かなり際どい感じがしました。
穴をのぞくところとか(笑)
ボテレンじゃいって歌ってましたよね^^;
 男の子、ふつうに笑ってました。
けっこう落語を聴きに来ているようなので、
別にいいんじゃないのかなと。
吉弥さんも、子どもを意識した台詞は、
一回だけだったように思います。
ここぞっていう所でくすぐりを使うので、
おお! と思いました。
 布団を敷く仕草がなかったので、あれ?
もしかして、団朝さんだけの仕草なんでしょうか。
雀五郎さんは…どうだったかな。
無かったかも?
 この噺は、にぶい男が主役なので、
悟りの悪いところが見せ場です。
目が大きい噺家さんは、
ちょっと損をする噺かも。^^;
何となく、そういう話が好きそうな印象に
なってしまうので。
(目を細めたりした方がいいのかな)。
 そういう私の思い込みがあってか、
今のところこの話の一番は、雀五郎さんです(笑)。
初めて聴く噺が良いと、若手でも中々、
筆頭の座が、私の中で崩れません。
ベテランを聴きに行けないお財布事情もありますし、
それ以前に、
モタレ(トリ前)の短命と、ネタおろし?の短命を、
同じ土俵に置いて比べるのもどうかと思います。


トリは、ひろばさんの「狸の化寺」。
“火の玉の領五郎”がめっちゃ格好良い噺です。
メモ帳には、イラストまで描いてるし、
ちょっと盲目的かも。笑
ひろばさんでしか聞いた事が無いネタですが、
多分、彼の領五郎じゃないと、納得しない気がします。
頼りがいがあって、お茶目なところが好きなんです。
キャラ萌えは、米二さんの「質屋蔵」の熊五郎以来。
 噺の出来そのものは、多分、
ひろばさんは納得してないような気がします。
でも、領五郎が見れたので私は幸せでした。
フライングして寝てるし(笑)。
これはかなり噴きかけました。
可愛いすぎる。
アクシデントとはいえ、かなりツボに入ってしまい、
一生見られないのかと思うと、寂しさまで感じます。
 噺の途中、大掃除の場面で、
賑やかなお囃子が入りました。何だか、久しぶりに
聴いたような気がして、うきうき気分に。
 天人の舞は、「米朝一門会ではしません」と、
高座から降り、羽織を両手に持って、後ろになびかせて
上手から下手へ走りました。面白いアイデアですね。
もっとしっかりと見たかったです。
以前は、高座で平泳ぎの手の仕草をしていたように思います。
師匠のざこばさんはクロールの手つきとか。
噺を伝える間に、色々と変わってくるんだなあと、
けっこう当たり前なことを、しみじみと思いました。
 サゲは「きんがすれる」。
サゲ前の台詞は、以前の方が丁寧でした。
できれば戻して欲しいところです。
 それにしても、領五郎は格好良いなと思います。
黒鍬(くろくわ)のタバネ(束ね?)をしております…
という台詞からツボです。^^



終演後、ロビーに出ている紅雀さんに、
差し入れを渡しました。
半径十メートル以内に近付くなんて…
十字架を恐れるドラキュラの気分でした。

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植木屋と化け寺

会場に着いた途端、コンビニ弁当持って「食べるところが…」とおろおろしていたのはそういう事情だったのですね(笑)
この日のネタで気になった二題。
ひとつは「植木屋娘」。あんまり記憶力がよくないので、これまで誰でいつ聴いたか全部は覚えていませんが、最近ではやはり米二さんが秀逸でした。あのキョトの植木屋のおやっさんが活き活きとしていました。
米二さんの噺の力もさることながら、年齢的にも、よりおやっさんに近いとういうのが自然とその雰囲気を出しているのかも。時代が違うので、実年齢ではおっさんの方が若いとは思いますが、年頃の娘を持つ親の感じはぴったりかと。その点、まん我さんは、まだちょっと若いかなという感じでした。年を経るごとにどんどん味が出てくるのでは?
「狸の化け寺」は、ひろばさん以外ではざこばさんしかはっきりした記憶がありません。
この噺はストーリーを楽しむというより、黒鍬の連中が鳴物に合わせて、テキパキと「化け寺」を掃除していくリズムが心地よいですねえ。
そして、湖涼さんが特筆されている「火の玉の領五郎」のキャラがいいです。男でも惚れます。やはり、このキャラの持ち味がでるのはざこばさんの、ややカミカミの喋りの方がより職人らしさが出て、活き活きと感じられました。
ひろばさんも当然、師匠のざこばさんから付けてもらってるんでしょうね。
機会があれば、ぜひ、ざこば版も聴いてみてください。

ピーマさんへ

 コンビニ弁当を持ってウロウロ…^^; そんなことをしてたんですね…。思い返せば、開場時間になってテーブルが空くのを、今か今かと待っていました。
 まん我さんの「植木屋」は、感想を書くといちゃもんの文章が長くなってしまいましたが、聴いている間は終始楽しませてもらったので、個人的には良い内容だったと思います。年を取れば味が出てくるかなあという予感は時々感じることがありますが(紅雀さんの「替り目」とか)、噺家さんのこの歳のこの月の噺って、一生に一回ぽっきりなので、それはそれで楽しませてもらっている感はあります。若いのに、どうして年季を積んだ人にしか出来ない噺を手がけるのかというのは、暫く疑問に思っていましたが、積み上げる経緯がないと、歳を取ったからといって、急に出来るものではないと、最近やっと分かりました。積み上げている断面を見れるのは今だけですし、歳を取れば消えてしまう部分もあるので、若い人は若いなりの味や、噺の楽しみ方があると思うんです。その日その瞬間の噺家さんを見れるのは今だけっていう考えは、某ファンの方の刷り込みなんですが^^;よほど好きじゃないとそこまで思えないことも多いですよね。
 「狸の化け寺」は、同性から見ても、魅力的ですか(めちゃ嬉しいです)。ひろばさん以外の領五郎はもう聴けないと思っていましたが、師匠のざこばさんのものも、心に置き留めておきます。原点はそこかもしれませんし(^^)。それにしても、語り手と登場人物が重なる瞬間って、本当に良いものですね。
プロフィール

湖涼

Author:湖涼
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