マンスリー咲之輔落語会 in 徳徳亭

2012年4月23日(月)千日前

桂 恋之輔 「寄合酒」
桂 咲之輔 「狸賽」
桂 壱之輔 「竹の水仙」
(座談会)
~中入り~
桂 咲之輔 「七段目」


10人ちょっとのお客さんでしたが、
和気藹々?としたいい会でした(^^)




24日に、紅雀さんの勉強会が控えているのに、
出かけてしまいました。
壱之輔さんは、ねたのたねにも、
中々お名前が載っていないので…。

土塔庵では、鉄板のマクラを話していましたが、
普段、どのような感じでお話されているのかなと
ちょっと気になって行ってみました。


仕事の後、
日本橋にある「やよい軒」という
チェーンの定食屋さんで、ご飯のお代わりをして、
上方ビルに向かいました。
開場時間前に到着したので、
まだ徳徳亭の中では、噺家さんやスタッフさんが、
わいわい話す声が聞こえました。
何だか楽しそう。

開演時間になると、
うろ覚えなんですが、
咲之輔さんが出てきて、
ご挨拶されたように思います。


開口一番は、恋之輔さん。
春之輔さんの末のお弟子さんです。
私は、訛りが気になると言われている噺家さんの
落語を聞いても、
余り気がつかない性質なのですが、
恋之輔さんは、流石に気がつきました。
広島出身なのだそうです。
(だとしたら鯛蔵さんと一緒ですね)
でも、一生懸命「寄合酒」を話す姿勢が
とても綺麗に思えて、感動してしまいました。
一番前の席だったのですが、
噺家さんが前のめりになって話している様子が
よく見える場所だったんです。
前のめりになっている角度がいいなあと、
すっかり噺家さんです。
声もよく出ていますし、擬音が良かったです。
鯛を切る音だったか、犬にあげる音だったか
忘れてしまいましたが、キレのいい音でした。
鯛の鱗は飛んでくるタイミングが少し遅く感じました。
あとから沢山飛んでくるので、鱗を拭きはじめて
しばらくは、なんで飛んでこなかったのかと
思ってしまいます。
春團治一門なので、見台が無い「寄合酒」でした。
無くても、別に違和感無かったです。
 出囃子(石段)が鳴ってすぐに出てきたので、
もう少し、出囃子をお客さんに聞かせて欲しかったなあと
思いました。


お次は、咲之輔さん。
春之輔さんの二番目のお弟子さんです。
弟弟子の恋之輔さんが、仕事をさぼったという
悪事をマクラで(笑)。広島出身の野球監督?の
モノマネをしてくれ、と楽屋に向かって言うと、
モノマネの声が返って来ました。
「狸賽」は、
前半、どこかまだぎこちない感じ。
子ダヌキの目線はもう少し上の方が良いのでは。
「さあ、はったはった」と、
賭け事の場面。
視線は、客席の方へ遠く向けられます。
賭け事をやっている相手って、
そんなに遠くにいるように思えません。
見るなら、一~二列目中央にいるお客さんの
頭上あたりじゃないでしょうか。
チョウハン博打は、
広いところでするイメージがありますが、
チョボイチは、一から六までの数字を
紙に書いて、それを畳の上に広げ、
お金を、賭ける数字欄に置くという、
狸賽のアニメを見たことがあります。
誰が何の数字に賭けたのか、明白にするためです。
となると、昔は大きな紙も無いし、
やはり手の届く範囲の空間でやっていた
ように思うんです。
 噺の後半、勢いにのってきた印象。
仔ダヌキの心配をしながら、賭け事に興じる
主人公の様子が面白かったです。
サイコロの目の暗号は、聞きなれたものとは
違いました。一は、お尻の穴ではなく…
三も違いましたね。六は三つ目小僧の分身で…
「零」と「七」のくすぐりが面白かったです。
仔ダヌキが、子どもに夜遅くまで働かせるのは
ダメだから、と言う場面も。
 サゲ前は「分身やで」。
仔ダヌキに伝わらず…サゲというもの。
梅鉢の紋が分かりにくいので、
改良した狸賽のように感じました。
 この噺、色んなバージョンがあるようですが、
やはり、仔ダヌキと遊び人の掛け合いの面白さ
がメインだと思います。


お次は、壱之輔さん。
マクラで今度は咲之輔さんの秘密?を。
今は弟弟子ができてしっかりしてきたが、
師匠に叱られたことも多かったとか^^;
あと、咲之輔さんが結婚したお相手に送る
メールが何故か壱之輔さんに間違って来て…。
ラブラブメールを目の当りにした壱之輔さん、
冷やかしてやれとばかりに、お客さんの前で
メールの内容をばらしてました(笑)。
何だかんだ言って、弟弟子の勉強会に、
一番初めに呼ばれたのが嬉しそう。
全部マクラで行きましょう! みたいなノリ
でしたが、咲之輔さんからリクエストされた
ネタがあるらしく(リクエスト率高いなあ)、
「竹の水仙」へ。
 出始め、滋賀県の地名を言ったので、
聞きなれず、「抜け雀」かと思いました。
竹の水仙は、ひろばさんのものが印象強く、
彼のものと比べると、かっちりとした、
硬質な話し方。ひろばさんが柔かいのかな。
前半はやや硬く感じました。
気になったのは、宿屋の亭主が、
宿泊客が金を持ってないと知るや、急に
タメ口になったこと。そこは徐々に
そうした方がいいんじゃないかなあと
思いました。宿屋の亭主よりも
客の方が年上っぽいし、
近所のおじいさんに話しかける感じで
いいのでは。
大名行列が通った後、客が
「200両と言え」と言ったくだりから
噺の世界が私の頭の中で広まってきました。
段々盛り上がってくる所ですね。^^
慌てる亭主が面白かったです。
 この噺、お侍も出てくるのですが、
思わず関西弁になる場面もあり、
ウキウキしました。標準語ばかり使った侍は
面白くないですからね。
 お殿様が声高で、地味に面白かったです。
侍が、お殿様に「200両」という時は、
もう少しためて言った方が良かったのでは。
「宿屋の亭主の気持ちがやっと分かった」
という台詞がもっと映えてくると思います。
 色々書きましたが、
一席まるっと楽しめました。
ねたのたねには余り載らない壱之輔さん、
咲之輔さんからは、ちゃんと稼いではってと
言われていたので、食べていけてるんだなあと
思いました(失礼千万)。ネット上では
情報が中々出てこない噺家さんなので…。
 どうも落語の中で、片頬を上げる癖があるようで、
それをするとちょっと意地悪な人に見えちゃうから
損してるかも^^;ここぞという時だけでいいのにな。
婚活、頑張って欲しいです。
(どこまで応援してるんだろう、私は…)


座談会のコーナーでは、
高座に座布団が二つ置かれ、
向かって左側に壱之輔さん、
右側に咲之輔さんが座りました。
咲之輔さんは、スケッチブックを
持っていて、壱之輔さんに質問する形。
フリートークっぽくて面白かったです。
質問は三つで、
①筆頭弟子って大変ですか?
答え:想像するよりずっと大変です
咲之輔さん曰く、
春之輔一門は、壱之輔さんが支えている
のだそうです。
壱之輔さん、大変だけど、師匠から
直接ものを教われたのは嬉しかった。
自分より後に入った弟子は、
師匠が、「壱之輔、教えとけ」と
ふることが多いので。
②どうやったら落語が上手くなりますか?
答え:そんなん俺が知りたいわ
咲之輔さんが言うには、自分が入門してから、
壱之輔さんの評価が上がってきているとのこと。
コツを教えて欲しいと思ったようですが…。
地味に修行やね、とのお返事。
あと、色んな師匠にお稽古つけてもらうとか、と。
咲「師匠からいくつネタ教わりました?」
壱「五つ(六つ?)」
咲「多いですね~」
壱「周りの他人から少ないって言われるで」
咲「僕、0.5個なんですよ」
壱「なんやその、0.5って」
咲「師匠に平林の稽古して貰っている時、
股関節痛めて入院されたことがあって、
あとは、梅團治に習えって言われまして。
だから僕の平林って前半が師匠で、後半が
梅團治師匠のものなんですよ」
壱「師匠のとこ行って稽古つけてもらったら?」
咲「ええ、まあ、そうですね」
・・・
咲之輔さんにとって春之輔師匠は、
ゴットな存在なので、いつも緊張して
しまうのだとか。
それから、破門にされかかった話も少し。
面白いので詳しくは書きません(笑)。
でも私が忘れそうなので、メモだけ。
春團治さんの出囃子は野崎で、
大太鼓しか使わないそうです。
窮した咲之輔さんを助けてくれたお店が、
ワーズカフェ(間違ってたらごめんなさい)。
(っていうか平林も合ってるのか不安^^;)
祭りの時、奥さんと一緒にお店のお手伝いに
出ていた咲之輔さん。
おっちょこちょいだけど、真摯な人なんですね。
 あと覚えているのは、壱之輔さんが、
ざこばさんに稽古をつけてもらった話が出たこと。
根性ありますねと、咲之輔さん。
高座では短気な印象を受けるけど、
稽古では全く違った。
凄く細かく丁寧に教えてもらって勉強になった、
と言ってました。何のネタを教わったんだろう。
③マイブームは何ですか?
壱「なんやそれ?」
咲「いや、お客さんの中には兄さんのこと
知らない人もいると思って…」
咲之輔さん、いい人すぎる(TOT)。
壱「ええと、婚活やな、婚活にしとくわ」
かなり省略しましたが、
(寅之輔さんが、一門の最終兵器とか
言われていた気がする)
座談会はけっこう盛り上がって終わったように
思います。


中入り後は、咲之輔さんの「七段目」。
マクラは何だったか忘れました(^^;)。
狸賽のマクラの時に、ご自身が、師匠を前にして
恐れている状態を(忘れ物をしたときだっけ?)、
復活したフリーザを見て恐れおののく悟空のマネをして、
それがめっちゃ面白かったです。
(これ、二十代後半から三十代にしか通じないのでは)
「七段目」はもの凄く良くって吃驚しました。
沢山笑わしてもらいました。
一番前の席っていいですね…。
正直言って、こんな力を秘めている噺家さんとは
思っていませんでした。
芝居の台詞もきっちりはまって面白かったです。
定吉が、若旦那を呼びに行く時、
彼もまた芝居をするのですが、その仕草が、
余り見たことの無いもののような気がしました。
片足を振り上げて、刀の所へ手をやり、
決めポーズを取るというもの。
米團治さんにもあったかなあ?
 テキストを完全にものにしていました。
となると、次のステップが欲しいところです。
この若旦那の奇行は、咲之輔さんの噺を
聞いていると、この日だけに起こった出来事の
ように感じます。これはお店の日常ですので、
それぞれの登場人物(特に大旦那)に、
「またか」とか「何で凝りへんねん」とか、
そういう気持ちも込めて、
台詞を言って欲しいなあと思いました。
冒頭、番頭どんが大旦那に呼び出される理由は、
「今日こそ説教をするから、
(いつもは、お前に親子喧嘩を止められるけども)
止めてくれるなよ。
お前が居ると切っ先が鈍る、
店の方へ行ってくれ」と。
これを伝えるためです。
結局、番頭どんが止めちゃうのですが。
(出番は少ないけど大事な役)
若旦那も、自分が悪いことをしているのを
自覚しています。謝ろうと思ったけど、
のっけから小言くらわすから…と言っています。
これは、日常、小言を言われているから、
それを回避するためにお芝居で逃げるんですね。
「七段目」は確かにお芝居ネタで面白い噺ですが、
そこからお店の日常や、人の中身まで見えてくる
背景までこしらえて欲しいなあと思いました。
お店の日常の呼吸ですね。
誰がどんなことをそれぞれ考えているのか。
 これは六年目の子にやれと言える内容ではないと
思うのですが、
もうこれくらいしか言える事が無いくらい
良かったです。
この間見た、米團治さんの「七段目」でさえ、
その日は大旦那の気持ちが分からなくって、
引っかかったまま噺が終わってしまいました。
 七段目は芝居噺の中でも、仕草がオーバーなので、
笑いが起き易いネタだと思います。笑い声の量で
満足せずに、登場人物の気持ちを深く汲み取って、
これからの七段目を作っていって欲しいです。
咲之輔さんなら出来るはず、と思うのは、
ワーズカフェの一件と、座談会の3番目の
質問を考えてくれた人だからです。


お客さんの人数が心配なので、
次も行こうかなと思案中。

一応、スケジュールとゲスト名を。
5月28日(月)桂 佐ん吉
6月25日(月)露の 紫
7月23日(月)笑福亭 智之介
8月27日(月)林家 染吉
9月24日(月)桂 小鯛
10月29日(月)お楽しみ
11月26日(月)お楽しみ
12月 未定

上方ビル徳徳亭/19時/1600円
予約してもしなくても値段は変わりませんが、
私が行った日は、予約した人に
千住札を渡していたような気がします。
この日だけかも^^;


春蝶さんのファンの女性とお話して、
いっぱい裏話を聞きました。
一番前の席に来たらと言ってくれて
嬉しかったです(^^)。
最前列に味をしめて、紅雀さんの勉強会では
一番前に座ってしまいました。

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続けざまに!

なんかちょっと元気がないのかな!?と思ったら、最近続けざまに行ってますやん。
それも紅雀さんの出ない会にも。
ここにきてonly紅雀卒業&落語開眼ですかな。
でも本日は、「紅雀の」で。

元気なかった?

ピーマさんへ
 鋭いですね。最近、落ち込んでいました。理由は察して下さい。中々落語の感想がするっと書けないのですが、身体の方は元気です(^^)。
 紅雀さんの出て無い会、実は前からこっそり行ってます。主に崇徳院の出る会ですが…。あとは田辺寄席でしょうか。最近行くようになりました。
 落語に開眼すると、月に20日ほど通うことになりそうで恐いです。
プロフィール

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