なかのしま落語会

2012年2月24日(金) 中之島公会堂

月亭 天使    「初天神」
林家 そめすけ 「看板の一(ピン)」
笑福亭 竹林  「井戸の茶碗」
林家 そめすけ 「通天閣に灯がともる」


通天閣に灯がともる、凄く良かったです(><)



この日は、お客さんから凄く怒られて、
何だか真っ直ぐ家に帰る気がしませんでした。
(母には前もって、落語会に行くかも~
なんて言ってたんですが^^;)

以前、落語日記さんにお会いした時は、
確か一月の下旬頃で、予約が中々入らない、
と、こぼしていたので、
紅雀さんも出て無い会なのに、
私が行ったら、さぞ吃驚されるだろうなあと
イタズラ心もあって、行ってみました。

今回出演される噺家さんは、
全員知らない人で、
勉強がてらに、という気持ちもありました。
基本的に、人情噺は苦手なほうなので、
そめすけさんの、恐らく出されるであろう
大阪の人情噺に涙腺が耐えられるのかどうか、
ちょっとした心配もしていましたが…。

予約を入れた人は、
演目を予想して、当たった人は景品がもらえる
というサービスがあり、
私は予約を入れていないのですが、
会場へ向かう電車の中で勝手に予想。
天使ちゃんは「子ほめ」
竹林さんは「みかん屋」
そめすけさんは「通天閣に日が上る」
(タイトル間違えてる!)

中之島公会堂は、
地下鉄淀屋橋駅を下りて、
大阪府立中之島図書館の隣にありました。
図書館には行きなれていたので、
会場が隣と知って、ほっとしました。
 図書館は夜になると、真っ暗になりますが、
中之島公会堂は、もの凄くライトアップされていて、
けっこうびっくりしました。

会場となる大会議室へ向かう途中、
折りたたみ式の自動ドアがあり、
それにもまた吃驚しました(汗)。

受付には落語日記さんと、
もう一人の方がいらっしゃって、
落語日記さんはごまめさんを紹介してくれました。
岸和田の方でした(予想通り!)
開演までお話さしてもらいました(感動)。


開演に先立って、
そめすけさんからご挨拶。
初めてこちらで落語をさしてもらうことに
なった、という事と、
携帯電話を切るようアナウンスを。
(他にももっと喋ってはったのですが、
思い出せたのは、これくらい^^;)


月亭 天使ちゃんは、八天さんのお弟子さん。
(八天さんは、月亭八方さんのお弟子さん)。
赤い着物がとても可愛い。
髪型はおかっぱっぽい感じでした。
社会人を経験されて弟子入りしたと聞いていたので、
前座にしては年かさのある顔つきをされているのかなと
思っていましたが、思ったよりずっと若い印象を
受けました。
 本題の噺に入る前に、小噺を。
息子が父親に結婚を反対されて、
落ち込んでいる所へ、母親がどうしたん、
と尋ねるというもの。
五代目文枝さんの「崇徳院」(CD)にも
入っている小噺です。
紅雀さんの場合、息子ではなくて、
娘が父親に結婚を反対されているという
設定のもので、娘がしくしく泣いている表情を
出せますから、こちらの方が演出が派手に
なりますね。天使ちゃんは娘を演じた方が
良かったんじゃないかなあと思います。
(同性を演じるとリアルになりすぎてダメなのかも)
 「噺に詰まれは子を使え、と申しますが…」
と、天使ちゃんが言ったので、子ほめだ!
と思ったら「初天神」でした(笑)。
小噺を話す時は、少したどたどしい所もあって、
大丈夫なのかなあと思ったのですが、
ネタに入ると、がらっと雰囲気が変わりました。
修行の成果というのか、ここから本番という
感じでした。目つきも話しぶりもかなり違います。
所々、間をためずに先へ行ってしまうところがあって、
ちょっと勿体無いなあと思ってしまいました。
これは是非、自分の噺をテープに吹き込んで、
師匠や他の噺家さんの噺と聞き比べて欲しいです。
間の取り方で、噺の世界がぐっと広がってくると
思うので…。
 噺はみたらし団子のところまで行きました。
特に母親が寅ちゃんに、お父さんを見張って、と
言うこともありませんでした。これが一番短い
やり方なのかもしれませんね。
みたらしの蜜を吸う音は思ったよりずっと綺麗で感心。
願わくば、雀三郎さんの域まで行って欲しいです。


天使ちゃんが見台を持って高座を下り、めくりを返して
お次は、そめすけさんの登場です。
マクラは東京で職務質問をされたという内容と、
給湯器が壊れて大変だったという話だったように
思います。あと、賭け事が好きだと仰ってました。
四人家族と言っていたので、他人事ながら、
ちょっと心配してしまいました。
 そめすけさんって雰囲気がどことなく、
さんまちゃんを思い出してしまって、
声のかすれ具合も似てるかなあなんて思いました。
 賭け事の流れから(たぶん)「看板の一(ピン)」。
何と、おやっさんが江戸っ子という設定!
そめすけさんの創作かと思いましたが、
ごまめさんに言うと、元々こういう型が上方に
あるらしいです。知らなかった…!
江戸っ子弁と上方弁が混在しているので、
東京の噺家さんのネタを半分聴いた気分。
どういう経緯で、おやっさんが大阪に流れてきたのか、
ちょっとそこが気になる設定ではありますね。
それにしても上方落語に出てくる江戸っ子は、
商売根問といい、格好良い感じで出てくるので、
そういう羨望の眼差しが昔からあったんだなあと思いました。
 ネタの冒頭で、そめすけさん、
丁半バクチや、ちょぼイチの説明をしてくれて、
胴を取る(親をする)人間は、右肩から二の腕に
かけて、刺青がしてあって…と。
これは客に文句を言わさない為らしいです(恐!)
こういう博打のリアルな描写は初めて。
古い昭和の映画の中から出てきたような描写です。
米朝一門では中々耳できない描写かもしれません。
ヤニの匂いがしてきそうです(ドキドキ)。
 私が落語を聴く時の姿勢って、
どうも昔話やファンタジーものを聴いている様な
感覚で、歴史からちょっと切り離して聴いている
部分があるんです。昔確かにそこにあったもの、
を感じられたのは、今回初めてかもしれません。
(導入部分だけで一体どれほど語るのか…)
 ネタ前半の、おやっさんのお叱りごとは、
聞きなれた「虎の髭をさわろうとして云々」とか、
「尻に殻をくっつけたひよっこが」とか、そういう
喩え話の部分がなかったかもしれません(うろ覚えです)。
家賃まで手をつけて博打をしようだなんて、
働きたくても出来ない、大金を手にできない人は
沢山いるのだから、お金を足蹴にするような
真似をするな、というような真っ当なお説教でした。
所帯を持っていない若者が、お金を持て余している
様子が間接的に伝わってくる台詞で、こういう言い方も
あるんだなあと感心しました。
 ネタの肝は、やはり後半の、
格好言いおやっさんの真似を若者がするというくだり。
ただでさえ滑稽なのに、今回は
江戸っ子弁も無理して真似ようとしているので、
さらに可笑しく感じました。
最後は何弁を喋っているのかという状態で。
肝心の一番面白い部分を文章化して伝えられないので、
何だかもどかしいです。
 ネタの序盤、何故おやっさんを仲間に入れるのか、
その説明が短かったように思うので、
(私が聞き漏らしただけかもしれませんが)
お金を持っていないメンバー同士で長い事やっても
詰まらない、どこかに良いカモはいないだろうか、と。
こういう台詞が入ってればなあと思いました。
急におやっさんが入ってきたような感じがしたので…。
米朝一門ばかり聴いていると刷り込みで、
ここの台詞が欲しいなあと思ってしまいました。


お次はゲストの竹林さん。
銀瓶さんのラジオでゲストとして出演された時に、
お声を聴いたくらいで(被災地慰問をされているとのこと)、
落語を聞くのは初めてです。
 マクラで、大阪市の職員さんはどれくらい居るのか、
尋ねてました(近くに市役所があるから?)。
職員じゃない人、と挙手を求めると半々くらい(^^;)
マクラの内容を迷われたようで、橋下さんの話題を。
竹林さん、橋下さんに対して批判的な言葉を並べる割には、
小咄を作っちゃうくらいなので、そんなに嫌いではないのかなと。
(愛情の反対は無関心というくらいですから…)
 本題は「井戸の茶碗」。「あほ」が出てこないネタなので、
笑いどころは少ないですが、ふつふつと可笑しさがこみ上げてくる
噺です。以前聞いたのは、千橘さんのもので、
聞き比べると、正直者の紙屑屋の商人っぽさが違ってて
面白かったです。千橘さんのは、せかせかした話し方で、
大阪のおっちゃんっぽい(笑)。道頓堀みたいにスパンと割って…
という台詞がありました。竹林さんのは、早口ではなく、
面白い紙屑屋のおじさんでした。ちょっとお調子者っぽい?
 侍が持ち出す刀に銘があり、私はそれが分からなかったのですが、
紙屑屋さんは知っていたので、有名な刀だと思います。
 このネタ、千橘さんの時にも思ったことですが、
若い侍が、ベテランさんの顔つきで、そう見えにくいんです。
だから、浪人の娘(17歳)が、侍の嫁になるという展開になったとき、
自分の親と同じくらいの人に嫁ぐのかと、一瞬錯覚を起こして、
変な心配をしてしまうんですね(娘に対して)。
だから、若い侍しかしない仕草をどこかに入れれないものだろうかと、
思ってしまいます。ゆっくりとした仕草ではなく、
素早い動き、たとえば首を急に傾げて、ポキっと鳴らすとか、
肩がなまるなあと、腕を軽く回すとか。あと、正座をしている時に、
指先が少し落ち着かない様子とか、若者っぽいですね(何となく)。
口角を急に上げてにこっと笑う表情も良いかなあ(妄想)。
 変な注文が付いてしまいましたが、
この日はMAXの出来ではなかったなというのが、私の直感です。
今度お目にかかる時、是非とも期待しています。


トリは、そめすけさん。
一席目で、おやっと思ったのですが、二席もしてくれるなんて、
嬉しいサプライズです。やっぱり「通天閣~」を話してくれそうな気配。
マクラは西成区の特徴を。他の地域には見られないアウトローさが健在している町です。100円均一の寿司屋を親子で営んでいるお店に、そめすけさんが行った話など、面白かったです。
その後は、通天閣の歴史について。
今の通天閣は二代目で昭和30年?に建ったものらしいです。
一代目は戦争で焼けて軍需品として鉄が持っていかれたとか。
二代目の通天閣が建設されている途中のお話でした。
 冒頭は工事現場から。高い足場にいる若い職人の主人公。
そこへ、いつも酒に酔って絡んでくるおじさんが、足場の下へ現れて、
いちゃもんをつけます。まだ皆貧しいのに、なんちゅうもん建てとんのや、
とか、そんな感じ。このおじさん、ほんと西成のおっちゃんっぽくて、
「あほちゃうか」が口癖。それがすごく可笑しくて、
西成出身のそめすけさんじゃないと出来ない口調だと思いました。
 この西成区のおじさん、暇で工事を邪魔してるんじゃなくて、
実は理由があるんですね。それは、話が進むにつれて明らかになるのですが、噺全体としては、基本的に笑いが多く、うるっと来たのは、噺の終盤のところだけ。苦手意識のある人情噺を聴いている感覚はありませんでした。
凄くいいものを聴かせてもらったなあという気持ちでいっぱい。
ちょっと気になる箇所があって、もう一度聴きたいです。
(おじさんの名前はトメさんというのですが、
何故か、主人公の上司(棟梁)の名前だと勘違いしてしまったので)
 今回、ネタを当てるゲームでは、メールで「通天閣」と
書いた人が二名いたんです。ところが、通天閣という名のネタは
他にもあって(串かつ編と言っていたような)、その人たちは、
当たったことにならず、それでも残念賞ということで、千住札を
そめすけさんから、もらってました。
 落語日記さん「串かつ編も面白いよ^^」と。
う~ん、気になります! 3月16日(金)に繁昌亭で、
そめすけさんの会があり、西成区と淀川区の噺をされます。
財布の中にお金があれば終演後、チケットを衝動買いしてました。
(慌てて来たので、ATMに寄る時間が無く、2千円も持って無かったんです。情けない…)
 それにしても、この「通天閣に灯がともる」は、
大阪市の無形文化財に指定してもいいんじゃないかなあと、
思うくらいのものでした。(ずっと酔ってるおじさんが出てるけど)。
実際にあった話をいくつか繋いで作ったと仰っていましたが、
ストーリーを練る技術がないと到底生まれない噺だと思います。
 ご縁を繋いでくれた、落語日記さんに感謝!
第二回の開催を、心待ちにしております。

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