小噺メモ

大阪市立中央図書館で、
ぶらぶらしていた所、
思いがけない本とめぐり合いました。

個人的に、落語の原話を収集しようと
考えていたのですが、
この一冊があれば、不要です(><)。

「落語三百題」(武藤禎夫 著)
落語の原話が激しく載っています。



「景清」の原話も発見!
時代はメモし忘れましたが、
盲人がお寺で目玉を拾って、
頼朝っぽくなる話でした。
 主人公が「職人」になったのは、
笑い話から人情噺へと舵を切った時なのかなと、
改めて思いました。

雷に打たれる場面などは、
歌舞伎や浄瑠璃の影響らしいです。


それから「手水廻し」の原話。
これは原話かどうか?
と思っていた小噺を、本で紹介されていました。
原話やったんや!
 尼さんがお百姓たちにお風呂を焚かせて、
ちょうずを持ってきてって言うのですが、
お百姓たちは“ちょうず”が分からなくて、
相談しても誰も分からない。それで、
「去年、ひと騒動があって、
みな滅んでしまいました。」
って言うんですね。
尼さんびっくりして、
「うつつなきことや」
(夢のような話・ありえない話?だ)
と言うと、“うつつ”という意味も分からないので、
「それも一度に失せてしまいました」

長い頭を回すくだりは、
有名な戯作者(小説家?)の本から、
取ってきたものらしいです。

この小噺、民話にも沢山残っていて、
けっこう面白く出来ているものもあります。
 お殿様が“ちょうず”が欲しいと言うと、
お百姓達は分からず、
「それは日照りで皆滅びました」
お殿様ビックリして、
「それは途方も無いことじゃ」
と。お百姓、その言葉も分からず、
「それも火事でみな焼けました」
(※うろ覚えなので、
あまりアテにしないで下さい^^;)


小噺は本当に沢山ありますが、
落語に組み込まれたものは、ほんの一握りです。
 落語のマクラに出てくる小噺は、
組み込めなかったけれども、捨てるには惜しい話が
話し手によって生き長らえているのだと思います。
 そのマクラでも使えないような小噺ですが、
ちょっと面白いなと思ったので、ここでメモしておきます。

『一段とそこつなるわかしゆ、もちを参るとて、
ふためいて、のとにつまる。
人々せうしかり(笑止がり・気の毒に思い)、
天下一ましないてをよひ(まじない手(師)を呼び?)、
此よし、かくといふ。(掛く?・治すという意か)、
やかてましなふ。
其(その)ままりうこ(りうご(輪鼓)中央がくびれた道具)
のことくになり、二けんほとさきへ、
(餅が)とんて出る。
みなみな、「めてたひことちや、
さりとては、天下一程ある」といふ。
若衆 聞(きき)て、
「さのミ(それほど)めいしん(名人)てはない」
なせに。
「あつたらうまい物を、内へい(入)るやうにしてこそ、
天下二てもない」
といハれた。』
(きのふはけふの物語(古活字十行本)
 寛永十三年より前に刊?)


・・・
食い意地のはった若衆(たぶん美形)が
餅をのどに詰めて大騒動。
まじない師(祈祷師)の活躍と、
餅が飛び出すさまが面白いです。
二間ほど先って!
「なせに(何故に)」は、
この頃の小噺本では珍しい言葉。
ちょっと落語っぽい(笑)
餅が惜しいという気持ちよりも、
恥ずかしくて悔しかったんでしょうね。
 餅をぱくぱく食べるなんて、
女郎では成り立ちにくい話だと思います。
 若衆がオナラをして、念者に
アレコレ言う小噺は、
後に、「女郎と客」の小噺へと
取って代わられますが。

 

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