12月30日に行った落語会

・2011年12月30日(木)14時 動物園前
get's 待っツ 動楽亭
佐ん吉「池田の猪買い」/紅雀「子ほめ(劇画バージョン)/吉弥「かぜうどん」/中入り(フリートーク)/吉の丞「時の氏神」/ひろば「厩火事」

・同日 18時半 京都市伏見区 竹田or藤森
気楽堂「第14回 桂 千朝の会」
雀太「色事根問」/千朝「桃太郎」/紅雀「七度狐」/千朝「らくだ」(剃刀借りて来い!の所まで)


1年以上ぶりのダブルヘッダー(^^)



「2011年12月」のカテゴリーに記事を入れるため、
日時を去年のものにしています。


get's 待っツは、満員まで行きませんが、
いつもと比べれば、かなりの大入り。
一番前に座る人が居なかったので、ずうずうしく前に。
(そしてもずさんまで巻き添えにする私)
いつも来ている人が居なかったり、
いつも来ていない人がけっこう来ているようでした。


 トップバッターは、佐ん吉さん。
マクラは、鳴り物好きの吉朝一門について。
東京の鳴り物は、太鼓(何太鼓か失念)の場所が違うらしく、
そのエピソードを少し。
 主人公がとても愛嬌のある感じで、とても良かったです。
ご隠居との掛け合いも面白くて、もっとこの二人の話を
聞いていたいなあと思いました。鉄砲を向ける仕草は、
ちょっと格好良かったです。
(噺にちゃちゃを入れるようで申し訳ないのですが、
猪が一番美味しいのは、獲れたてではなくて、
死んで数日後だそうです。猟師さんが天井から吊った
猪をオススメした理由ってそうなのかなと)


 お次は、紅雀さん。
マクラは、アンパンマンミュージアムを
以前よりも、端折って。
 べにこごで聴いた「子ほめ(劇画バージョン)」。
お客さんの受けは、べにこごよりもずっと良く感じました。
紅雀さんが一度も吹き出さずに演じ切ったからだと思います。
でもテキストそのものは、べにこごの方が好き。
おさきさんに「寝乱れ姿、けっこうや」って言う台詞も
ありませんでしたし、主人公が「将棋を指そう」と、
おじいやんに言うタイミングも、前の方が良かったかな。
 主人公が、玄関を上がって、家の奥に入っていく場面。
主人公の姿を、目で追う竹やんの仕草が凄いなあと思いました。
それから「100歳の人から酒をおごってもらおうと思いなや」
という台詞がツボでした。普通の「子ほめ」にもある台詞
なのでしょうか? う~ん、やっぱり無いかなあ。
 にこにこしてない紅雀さん、ちょっと寂しい…。


 吉弥さんは「かぜうどん」
マクラは、昨日、忘年会を掛け持ちした話を。
昼間は大阪のラジオでご一緒されている方たちと。
夜は、東京の芸能人の方々と。(三谷幸喜さんもいたとか)
それから学校寄席は、けっこう覚悟のいる仕事だと仰ってました。
やんちゃな子がいる学校よりも、ぼ~っと聴かれる方が
辛い、と。幼稚園から大学まで、幅広く行くんですね。
 吉弥さんの「かぜうどん」は、紅雀さんと
凄く違ってびっくりでした。
酔っ払いの派手な歌がないんです。全体的にあっさりめ。
(それとも紅雀さんのが濃いめなのか)
 うどん屋が荷物を思いの外、軽そうに持ち上げる所が
ちょっと気になってしまいました(紅雀さんより
身体が大きいからそれでいいのでしょうか。
でも、私は、うどん屋の荷物がどれくらいの重さなのか
知らないのです…)
 それから「あ~寒い!」という仕草がちょっと
少なくて残念。出来ればこの噺は、舞台上だけ
氷点下の世界を表現して欲しいものです。
(紅雀さんの仕草も上手いとは思いませんでしたが、
吉弥さんは仕草の数そのものが少なかったので)
 うどんは凄く美味しそうでした。
(寒い仕草が加われば、うどんの熱さも伝わったのに、
と思うんです)
お客さんとのコミュニケーションも、
取れていたように思います。表情も豊かでした。
うどん屋がうどんを作る準備の手さばきが
とても鮮やかだったので、私は、表情はさておき、
そういった仕草をもう少し増やしてもらえたらなあと
思いました。
 それから、最後に出てくる客は、
風邪で喉を傷めていると思うんです。サービスに、
唐辛子を入れるよりも、葱を入れた方がいいのでは。
 吉弥さんの噺は中々注文が出ないと思っていた所、
珍しく出てしまいました。


中入りは、お馴染みのトークコーナー。
 吉弥さん、「かぜうどん」という静かなネタを
やっている最中に、楽屋から聞こえてくるひろばさんの声が
とても気になったらしいです。
(私は気にならなかったのですが、楽屋に近い席の人は、
聞こえたんだそう)
吉「ラーメンの話、してたやろ」
ひ「してません、でも、(声が聞こえて)すみません」
この後、分かった事なんですが、ひろばさん、
今日がネタおろしの日で、とても緊張していたらしいです。
それを紛らわすため、楽屋で話していた、と(^^;)。
 それから、視聴率の数字は、本当に信用できるのか、
という話題に。(はじめは地デジの話でした)
「家政婦のミタ」の最終回が40%を超えたという事で、
今日のお客さんに、このドラマの最終回を見た人は、
手を挙げてください、と。お客さんは50~40人くらいで、
挙手した人は、10人も居ませんでした。
(6~7人くらいかな?)
私は、落語を見に来ている人は、映画やテレビに飽きている
傾向があるように思います。
 この結果に、紅雀さんは、
世の中で流行っていると思って、マクラで振っても、
お客さんが全然分かってくれない事もありえるので、
ちょっと恐いなあと言っていました。
 「人気がある」という話は、ほんまは分からない、
と吉弥さん。


 中入り後は、吉の丞さん。
マクラは、佐ん吉さんと酔ってタクシーに乗った話を。
タクシーチケットの行方が面白かったので、また
別の会でも話して欲しいです(笑)。
 「時の氏神」は、初めて聴く噺でした。
ネタおろしだそうです。
喧嘩の場面に迫力があり、それでも、
恐くて目をつぶりたくなるものでは無かったので、
上手く語られていたように思います。
 個人的には、リアルから半歩ずれた所に、
落語の語りを持ってきて欲しいんですね。
面白おかしく語って欲しい。
余りにリアルに演じても気持ちが引いてしまいますし、
それは演劇と呼ぶものではないかと思うんです。
 吉の丞さんは、私が苦手な酔っ払いの出てくる噺を
語っても、全く恐怖感を覚えず、わくわくして
見れるので、彼の出す落語は好みに合っているんだなあと、
改めて思いました。演技と語りの割合がちょうど良い。
 ちょっと気になったところは、
怪我をした男を尋ねた時、男の妻が、
「うちの人、家にいます」
と、普通に応対した場面がありました。
夫が酷い怪我をしているなら、一瞬でも、
夫の居る方に、心配そうな顔を向けて欲しかったです。
怪我人が客と話すのは、けっこうしんどいものですし、
客が、怪我をした夫の姿を見て驚くことは、
予想できることなので。
 ネタおろしとしては、かなり良い出来だったと
思います。気になったのはそこだけでした。


 最後(トリ)は、ひろばさん。
マクラは、奥さんと喧嘩した話を(^^;)
喧嘩をした経緯を聞いていると、とても
お似合いの夫婦だなあと思いました。
日記を付けている辺りが、ちょっと文紅さん
っぽいかも(笑)。
 噺は「厩火事」。ネタおろしだそうです。
う~ん、奥さんの表情がリアルで、
ちょっと深刻な噺のような感じがしました。
もっとコミカルな雰囲気を出しても良いのでは。
口では別れたいと言っても、
本心は他にあるという表現は難しいと思います。
 兄貴分が、夫の悪口を言った時に、
むっとした表情で間を置くと、そいういう気持ちが
出てくるのかもしれません。
 噺の終盤、遊び人の夫が、大事にしている茶碗を
割られそうになって、妻に怒鳴る場面があり、
その声の含んでいる怒りの感情の割合が多くて、
ちょっと身構えてしまいました(*_*)。
弱みを握られて、慌てている感じも少し出してもらえたら。
男の人の怒鳴り声が苦手なんです。。
 全体的には、言い慣れていないのかなと思う箇所も
ありましたが、丁寧な仕上がりだったと思います。


 落語会が終わってから、
地下鉄「動物園前」から「淀屋橋」まで移動。
なんば駅まで、もずさんと一緒でした(^^)。
「よいお年を」とお別れして、
淀屋橋駅の神戸屋パンでサンドイッチを購入。
 冗談で「神戸屋パンを買ったら」と
もずさんに言われていたのですが、
冷たい晩ご飯になるので買わないと、言っていたものの、
神戸屋パンの売り子の女の子が、
一生懸命、売り声を上げて頑張っていたので、
ふらふらと寄ってしまいました。^^;
 何となく、紅雀さんの気持ちが分かったような…
若くて可愛い子が頑張ってたから寄ったのかな。


京阪の「淀屋橋」から「丹波橋」まで移動して、
丹波橋から近鉄に乗り換えて「竹田」駅へ。
友達と待ち合わせして、
気楽堂へ。
(ちゃんと待ち合わせの時間に間に合うかどうか、
動楽亭の終わる時間がドキドキでした。
思ったより早く終わって良かったです^^;)


駅から気楽堂まで、暗くてちょっと距離があり、
いつもは一人でハラハラだったけれど、
この日は友達もいるので心強かったです。
昔の噺本はホモがやたら出てくるという話で
盛り上がりました。(フィクションのホモに弱い)
江戸初期の噺本は、「若衆と念者」「坊主と稚児」
の話が満載です。
「親鸞は正しかったんやね」
と、友人。
妻帯OKの判断は確かに正しかったかも(^^;)
女性を禁じても、していることが同じじゃ…。
 という訳で、女性の出現率が非常に少ない
初期噺本なんですが、どうもお坊さんが書いている
においがします。若衆や稚児を「女」として
読むと、普通の恋愛笑い話として読めるので、
けっこう面白いですよ。


 気楽堂には、開場して少し経ってから
到着したのですが、
もの凄いお客さんの数で、椅子席は埋まってました。
会が始まる頃には、大入り満員!すごかったです。

千朝さんの会のトップバッターは、
雀太さん「色事根問」。
マクラは、面白い経歴を持つ友人の話。
 噺は、Bチームで見たときよりも、
ずっと良く感じました。蛍踊りの「ぴゃ~」って
言うところ、すごく嬉しそうな顔をしていて、
それが印象的でした。
 それから、「おぼこ」の所、
Bチームでは聞き漏らしたのか、無かったのか、
以前聴いた時は、ご隠居が「お前は妙にませているから」
と、あっさり否定しただけでした。
今回は、主人公が「わて、おぼこいでっせ!」と主張し、
近所の子どもとママゴトをしようとする場面がありまして、
これ、いいなあと思いました。
 とても良かったので「いもりの黒焼き」まで
行かないかなあと期待してしまいました。


 お次は、千朝さん「桃太郎」。
マクラは、アンパンマンやウルトラマンの
知られざる設定を。千朝さん、子供向けのTV番組の
マクラが何気に多い気がします(笑)。
私が年を取ったら、ビックリマンとかセーラムーンの話を
してくれる噺家さんが現れるのでしょうか。
 「桃太郎」は前座噺と聞いていましたが、
これ、前座の子がするには、しんどい内容のように
思います。うんちくを語って聞かす場面が長くて、
とても間が持たないですよ。ベテランさんじゃないと、
面白く聞けない噺だと思います。
 男の子のあどけない口調で、桃太郎の奥深い話を
語って聞かすところは、引き込まれました。
 ちょっとした噺の合い間に、
ポップな仕草や台詞を入れてくるので、
千朝さんの落語は、それを見る楽しみがあります。
古典派のイメージは、「崇徳院」以来、
かなり薄まりました。「佐々木裁き」から怪しいと
思ってましたが(笑)。
ちょっとした仕草の中に、噺家さんの本性というか、
本音というか、個性、そういうものが見えてくるので
面白いと思います。


 お次は、紅雀さん「七度狐」。
マクラは、昼と同じものでしたが、細かく
語ってくれる箇所が多々あり、夜の方が、
内容は良かったように思います。
(昼はちょっと端折りすぎたのかな?)
 噺は、喜六が暇つぶしに石を投げる所から。
煮売屋から始めてくれるかな、と期待していたのですが…
それでも、思いの外、ガッカリしませんでした。
 全体的にあっさりとした流れで、
「深いか浅いか」の場面では、喜六がふざけて
左右の手に持った竹の棒を、交互に引っ込めたり
しませんでした。
(↑これをする時としない時があるので、
その日の出番順なども影響していると思います)
 一番良かったなあと思ったのは、
マニアックだけど、おばあさんの棺桶が開く直前、
「ミリミリ」という音がした所。
これは初耳。枝雀さんのCDには入っているので、
いつか言ってくれるかなと期待してました。
 それから、「べちょたれ雑炊」を二人が食べて、
「これは何ですか?」「それは●●です」
と、尼さんが答えた後に、清八(たぶん)が、
「ホイホイ、えらいもん食わせよるなあ」
と。“ホイホイ”って、初耳です。
六代目松鶴さんが言うイメージがあるのですが、
最近、その師匠のCDを聴いてるのでしょうか。
イマドキの返事じゃないなあと思って、
ちょっとトキメキました(笑)。
 それから、噺が巻き戻ってしまうんですが、
清八が喜六に、「石を川に投げろ」と言う場面、
喜六が「了解いたしました」って、
言ったと思うんですね。「承知いたしました」かな?
後から考えれば「ミタ」っぽい!と思いました。
 一番笑ったのは、やっぱり、
「あんた何か食べてなはんのか?!」
です。歯の無いおばあさんって、紅雀さんだけ?
米二さんは、“たんこぶ”付きだったような。


最後(トリ)は、千朝さんの「らくだ」。
汗をたくさんかいての大熱演。
生で聴いたのは、鶴二さん以来でした。
友達も、以前、鶴瓶さんのを聴いているそうです。
 「カンカンのう」の踊り部分は、
笑福亭の方たちの方が、長く演じているっぽい。
千朝さんは、あっさりめでした。
 話の冒頭、鶴二さんは家の外から
怒鳴って、返事が無いから入って来るのですが、
千朝さんは、始めから家の中でした。
「返事が無い、死んでいる」という。
 それから、紙屑屋が、
今の嬶は、後妻で、一番上の娘は先妻の子で、
下の子は男の子で後妻の子。
継子なので、互いに遠慮をしている…
というくだりは、鶴二さんには無かったかな。
(あったかもしれませんが、子どもまで
踏み込んで無かったような)
 ここの語り、凄く良かったです。
引き込まれました。
 酒量と、徐々に酔ってくる様子が、
上手く釣り合うようにするのに、苦心される噺
らしいのですが、ここは、
違和感無く、聞けました。
 ただ、熊五郎は、やくざっぽさが、
ちょっと足らない気もしました。
恐い顔を見せるところは、確かにそうなんですが、
それ以外のところでも、仕草や間合いなど、
「堅気の人間では無いんだな」と
感じるものが欲しかったです。
 余りにリアルに演じられると「恐い!」
と思ってしまうので、それとなくという感じで
お願いしたいです(わがまま)。
 噺は、立場が逆転して、紙屑屋が
「剃刀借りて来い!」と熊五郎に言う所で終わりました。
「おなじみの“らくだ”というお話でした」
というような終わり方だったと思います。


抽選会では、何と…!
千朝さんの手ぬぐいが当たりました。
気楽堂に来るのは三回目ですが、
三回とも何かしら当たっています。
運をここで使い果たし、
年末の宝くじは外れました。


気楽堂さんのお店を出たところで、
ピンクの薔薇の花を一本、いただきました。
ありがとうございます!

この後、フレンドリーで、
友達と一緒に晩ご飯を食べました。
電車が無くなるかもしれないのに、
あまりに話すのが楽しくて、
暢気に居座ってしまいました。
好き勝手、話まくったので、
後から、大失言をしたのではと、
(思い当たる節が多すぎる)
ドキドキしてしまいます。

この友達は、13年前に、
学生だった頃、先生に連れられて
枝雀一門会を見に行った子なんです。
その時もらったという手ぬぐいを
見せてくれました。
熨斗紙にはプログラム付き(涙)。
紅雀さん、牛ほめしてる(涙)。
「枝雀師匠の代わりと思ってください」
と言って、
配っていたそうです。

母から借りた携帯で激写したのですが、
撮り慣れていないので、ぶれぶれに。orz
何とか、画像処理して、見れる状態になれば
記事としてアップしたいです。

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