第57回 紀の川寄席

2011年12月8日(木) 和歌山・橋本駅

桂 華紋 「つる」
桂 紅雀 「かぜうどん」
桂 文華 「猿後家」

和歌山まで行って良かった…!

紅雀さんメモ、更新しました。
来年2月11日の予定です。



初めて行く所なのに、
地図を持って行きませんでした。
(懲りない奴…)
本当に駅の近くだったので、
迷うはずが無いだろうと…。

見事に、道に迷ってしまいました。
晩ご飯に立ち寄った駅前の「三角亭」。
店員さん、そして、たぶんお店のご主人。
イキナリ道を尋ねてすみません。
親切に教えて下さって、本当に助かりました。
橋本駅に行くときは、必ず立ち寄ります。
延々とスピッツの曲が流れている中で、
食べたおうどんの味は忘れません。


そして、道が分かったのも束の間、
開演時間を間違えて、30分早く着いてしまった
ことに気づきました。18時半から始まると
思ったら、19時からでした。orz
寒い中、ウロウロして、そろそろ時間かなと
思った時に見つけてしまいました。
駅中にある小さな図書館。
(柿の葉寿司屋の少し奥にありました)
あったかい! 座る場所ある!
…もっと早く気づけば良かった。orz


そんなこんなで、
やっと会場に入れました。
 会の始まりの合図に、二番太鼓が鳴ると、
前座の人が使う「石段」ではないお囃子が鳴りました。
石段ほど忙しくなくて、ポップで明るい曲です。
すると前説に、文華さんがご登場。
客席はスーツ姿の方が多いなあと思っていたら、
何と、文華さんの通っていたの学校の先輩が、
紀陽銀行にお勤めで、
どうも部下同僚を連れて来られたようです。
綺麗な女性社員の方たちもいて、会場が華やぎました。
「紀陽銀行の方を除いたお客さんは、
“つ”離れしませんね」
と、文華さん。
(ひとつ、ふたつ、と、十までの数は、
“つ”が付くので、十人以下の数を、
つ離れしない、と言うそうです)
 どうも、前々回まで、
駅前ではなくて、駅から大分離れたところで
落語会をしていたらしくて、お客さんが10人くらい
だったとお話されていたように思います。
それなのに、8年くらいずっと、その会場で
していたとか^^;)

 本当に駅から近いのですが、
近すぎて場所がちょっと分かりづらいので、
看板を持って立ってる人がいてくれても
いいのになあと(誰がすんねん)。
 それから、チラシに写真を付けた方が
良いと思います(><)。
 田辺寄席のチラシに載っている噺家さんの
顔写真、いつも写りが良くって惚れ惚れするのですが、
転用をお願いしたらダメなのでしょうか…。^^;


 開口一番は、華紋さん。
アルバイトで忙しいそうです(^^;)。
前回、お見かけしたときは、
無学亭で、銀瓶さんと紅雀さんの二人会のとき。
「色事根問」でした。
あの時は、落語をしている間、指が動くのが
気になったのですが、今回は大分落ち着いていました。
それでも、時折、人差し指が動くのが気になってしまいます。
演者の気持ちが、そわそわしているように見えるので…。
紅雀さんは、華紋さんの事を、上手いって、
べにこごで褒めていたんですよ。
(あと、團治郎さんも上手いと褒めてました)
3年足らずの年季ですが、
それ以上の貫禄は確かにありました。
 「つる~~~…と、飛んできて」
という場面は、女性客からいつも、ああ!という
声が飛び出します。この声は、
話に入ってないと出てこないので、やっぱり貴重ですね。
 ご隠居さんの演じ方は、
これから、どうやって掘り下げていくのか、という
高度な要求が出てきます。
「首長鳥(くびながどり)と言われていたのに、
なんで、つる、と言うようになったんや? 」
主人公の質問に、ご隠居さん、苦し紛れにテキトーな事を
言うのですが、ここの苦し紛れの度合が変化する
過程も面白いと思うんですよ。
始めから、ご隠居が「嘘をついている」という表情を
お客さんに見せるよりかは、
一回目は、しらっとした顔をして言ってしまうのも、
一つの手ではないかなと思います。
二度、三度とご隠居が、同じ事を主人公に尋ねられますので、
回を重ねるたびに、苦し紛れになっていく、というような。
華紋さんのご隠居も、苦し紛れになっていってましたが、始めから嘘を付いている顔つきをされたので、落差が少なく感じるんですね。お年寄りが若い人をおちょくってやろう、という雰囲気では無いんです。(こういうのも好みなのかもしれませんが…。前座だから、時間が無くてあえてそうされたのかもしれません)
 それから、一人の老人が浜辺に立っていた、という
フレーズはあったのですが、
老人の独白(ああ、つるじゃなあ)は無かったような。
無くてもいいのかな。そしたら、浜辺に立つ必要もないと
思うのですが…。
 華紋さんと飛梅さんの見分けがついていなかったのですが、
多分、色白で目がつぶらな方が華紋さんです。
(すごい見分け方)


お次は、紅雀さん。
「イヨ! 待ってました!」(心の声)。
マクラは、長島スパーランドに行った話でした。
それが、べにこごで聴いたときよりも、
だいぶ趣を変えていて、面白さがグレードアップしてました。
(たった一晩で! 信じられない)。
お客さんのハートはこれで鷲づかみです。
(と、思うファン心)
冒頭にうどん屋が出てきて、通りすがりの
犬に話しかけます。ほっこりしたのも束の間、
もの凄い酔っ払いが出てきました。
「チャチャ~ン、チャチャ~」
って、大声で歌うおじさんです。
お客さんの目は、別の意味で釘付けに。
多分、相当びびったハズ…^^;
(もの凄い酔っ払いって、最近
見かけなくなりましたよね…)
 うどん屋と酔っ払いのやり取りに、
ようやくお客さんの気持ちが戻ってきたような
気がしました。(それは私だけなのでしょうか、
久々に、紅雀さんの強烈な酔っ払いを見たので^^;)
 泥に足を突っ込んだ、というくだりは、
以前は、泥がびゅっと移動してきた、と言っていました。
この日は、頭では避けようと思うのだけれども、
足が泥の方へ向かったと。(枝雀さんは、
どっちの方を言っていたのだろう?)
泥が移動する方が、インパクトがあって好きだったのですが、
この日は、「かぜうどん」に再会できた喜びで、
涙が出そうになっていました(そこまで?!)
 以前は、男たちが博打を打っていると分かりづらいと
感想を書いたのですが、今回は、花札を切る仕草が入ったので、
たぶん、初めて落語を見る紀陽銀行の方たちにも、
それとなく伝わったかなと思います。
 最後に出てきた男の、
「閉めたら、寂しいやろ」
と言う台詞は、紅雀さんならではなのかな。
そういう細かい描写を出してくれる所が好きです。
蟻んこの目線というか。下から上を見ている感じでしょうか。
そして、たまに荒技を出すところも(笑)。
 うどんは、きし麺よりも太い麺を食べているような、
もの凄い音を立ててました(><)
初めて落語を見るお客さんをびびらせすぎです。
でも、笑ってる人も居たからいいか(笑)。
(多分、普通にうどんをすする音は出せると思うのですが)
彼の生き様を見た思いがします…。
もの凄いパンチ力のある「かぜうどん」でした。


最後(トリ)は、文華さん。
初めて聴く噺家さんです。
打飼盗人(逆さま盗人)が、紅雀さんと、
大分違うものを出すという話だけは、聞いています。
この人の「崇徳院」聴きたいな…。
(以前、勉強会でネタ出しされていたのですが、
行けなかったので)
 声は、どこかで聞き覚えがある声なのですが、
誰と似ているのか、帰り道も、気になって、う~ん、
あ! 次長課長の河本っぽい?? あんなに早口で
まくし立てるような感じではないのですが、声質かな。
 マクラは、女性の意味の無い会話について(笑)。
愛想言葉というらしい。
紅雀さんが喋りすぎたので(すみません…)、
さくさくっと、本題へ。
 顔が猿に似た後家さんの話です。
太鼓持ち? が調子にのる様子が面白くて、
それが、「あ!!!!」 って一言と間合いで
笑いが生まれるんですよ。これ、文我さんのマクラで、
一回だけ見たことがあったんですが、
噺の中で使われるのは、初めて聞きました。
奈良の観光案内を話すくだりは、
立て弁って言うのでしょうか?
雀松さんの「播州巡り」以来です。
(あれは兵庫の明石でしたね)
難しい言葉をするすると!(太鼓持ち凄すぎ)
ここが、猿後家の演じ手の少ない原因なのでしょうか?
初めて聴きました。
 又兵衛の、起死回生の知恵が、
子どもを使ったもの、というもので、それが
もの凄い可笑しかったです(まんまんちゃ~んって!)
 それから、後家さんが、
あんた、こんなこと言ったやないの!!
って怒り散らすときに、
見台を、タンタンターン!と、太鼓を鳴らすように、
両手で叩きつけて(音もめっちゃ綺麗でした)、
その仕草が余りに見事で吃驚してしまいました。
こんなの初めて見ました!!
いいなあ、音も仕草も綺麗で面白いなんて。
今度、落語の台本書くときに入れよう(影響されすぎ)。
 ちょっと気になったのは、後家さんの機嫌が、
急に治ってしまうことでした。余りに見え見えの、
おべんちゃらだし、あそこまで怒っていたのだから、
ワンクッションくらいは置いて、ちょっとずつ
機嫌を戻した方が、リアリティがあるのでは、と。
(リアリティを求めるなら、紅雀さんの
うどんのすする音はどうなのかと言われそうですが)
 それから、後半の太鼓持ちの、起死回生の場での、
ちょっとした言葉の詰まりが、ぐさっと来てしまいました。
紅雀さんも、ちょいちょい噛むんですけど(たぶん)、
不思議とそれが目立たないんですよ。
紅雀さんじゃなくてキャラが噛んでいるように見えるんですね。
キャラのなり方が深いからそんな風に出きるのかな。
・・・こんな事を書いていたら、
めいぷるで言い間違えた痛恨の一撃を思い出して、
キーボードを叩き壊したくなるような衝動にかられました。
 ええと、噺を進めるのに障害にならない詰まりと、
なってしまう詰まりの差は、キャラに噛ませるのか否かだと
思います。絶対に噛まないと思われる言葉は、やっぱり
人それぞれに、あると思います。
 色々書き連ねてしまいましたが、文華さんという噺家さんは、
何だかとても好感が持てました。紅雀さんのマクラで、
一番笑ってくれた人だと思います。楽屋部屋が無くて、
会場の端に幕を張った中を、楽屋にしていたので、
噺家さんの声が、モーレツ落語会の様に、よく聞こえました。


 次回は、来年2月9日(木)19時から、
治門さん、雀太さん、文華さんが出演されます。
今回もそうでしたが生のお囃子が付き。
電話予約で前売料金になりますので、宜しければどうぞ。

コメントの投稿

非公開コメント

二日連続

二日連続で紅雀見学とは羨ましい限りです。
この二日間は、湖涼さんのお得意の厳しい叱咤もないので、よほど出来がよかったのでしょうね。
この調子では、Bチームも楽しみですな。うふふ
私が今度紅雀さんを見る時、どれほど成長しておられるか楽しみです。(*´∀`)ニヤニヤ

枝雀のかぜうどん

そこのところは「今そこをふらふら歩いてたら、溝へぽちゃってはまってしもて、なんじゃい、えらい激しゅう汚れてしもて、このままではいねんわい。湯!いっぱいかけてくれますか!?」です。昭和57年の口演です。
私も実際に聞いてことがあると思うのですが、そこまで細かくは覚えてません。枝雀という人は口演のたびに少しずつ変化していく人なので、これっ!ということがなかなか言いにくいです。

もずさんへ

 二日連続は久しぶりでした。
以前は、動楽亭昼席の出番が続いた時で、フットワークとか必要なかったのですが、今回は自分でもヤッタなあと思います。
 今回のべにこごは、趣向として出された落語なので、叱るような内容のものではなかったです。^^;
 Bチームは、ほんと楽しみです。不動坊も久しぶりなので。今から「すべったらどうしよう」という不吉な心配をしています(こらこら)

ピーマさんへ

枝雀さんの「かぜうどん」の情報、ありがとうございます(^^)。
「今そこをふらふら歩いてたら、溝へぽちゃってはまってしもて」
昭和57年の枝雀さんは、紅雀さんのように“泥”とは言わないんですね。後年、泥と言うようになったのかな。それから“ふらふら歩いていたら”。ここを引き伸ばして、ふらふら歩いている様子を、くすぐりにしていました。噺に膨らみを持たせているのがよく分かります。
 「かぜうどん」は、紅雀さんが枝雀さんの高座を見て衝撃を受けた演目ですし、直に稽古をつけてもらったらしいので、気になるネタなんです。これからどう成長していくのか楽しみですね。^^
プロフィール

湖涼

Author:湖涼
ブログ管理人(湖涼)の連絡先
jaimo.koryou★gmail.com (★を@に変えて下さい)
@koryou_ツイッターです。
2つのアクセスランキングに参加しています。
にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 落語へ
↑にほんブログ村

最新記事
最新コメント
リンク
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
カテゴリ
月別アーカイブ