ちしゃ医者

12月1日に「第271回 桂 米朝 落語研究会」
がありまして、そこで紅雀さんは
「ちしゃ医者」を出しました。そしたら、
ピーマさんがレポをメールで送ってくださって、
大変ありがたく読ませてもらいました。
それが、とても良い内容なので、
ブログに載せてもいいですか?
と、無礼を承知でお願いをしたら、
何とオッケーが出ました。



ピーマさんのレポは、
紅雀さんの「ちしゃ医者」を通して、
枝雀さんの「ちしゃ医者」の特徴について、
主に語っています。

私は、以前、雀の学校で、
紅雀さんの「ちしゃ医者」を聴いた時(※レポあり)
ここの場面は苦手だなと思ったのですが、
(余計な付け足しのように感じた)、
やっぱり大事なところなのかなあと、
改めて考えてしまいました。


※ピーマさんが送ってくれたレポ※

こんばんは。
今日は仕事を30分早退して米朝落語研究会に行ってきました。
なんとか開場5分前に着いて並んでいると、下足袋を渡しているのは、二葉ちゃんと小鯛くん。
二葉ちゃんを冷やかして、小鯛くんと、この前のうちの職場の落語会の話をしていると
鞠輔ちゃんと紅雀さんもお出迎えに出て来はりました。

さて、本題のちしゃ医者ですが
この噺は紅雀さんでは聞いたことがない、というより最近聞いた記憶がないのですが
紅雀さんのちしゃ医者が始まるや否や、懐かしさがこみ上げてきました。
それは、まさに枝雀のちしゃ医者です。
というか、他の人のちしゃ医者を聞いたことがない又は記憶にないのです。
このネタは枝雀の十八番でもあり、その印象があまりに強いのです。

この会は8人が続けざまに演るため、時間の関係でほとんどマクラを喋りません。
紅雀さんのマクラは、藪医者の由来「なんで藪医者というかというと、広辞苑で調べてください」でした。
いつもこれでやっているのか、この会ならではの演出なのかわかりませんが
藪医者の由来から始まって、寿命医者、手遅れ医者、葛根湯医者と続く枝雀の形を継承しています。

ネタに入ってからもほぼ枝雀オリジナル通り。
駕籠を担ぐ時の「ヨイトショッノコラショ」の掛け声と仕草に枝雀の面影がダブりました。
違ったのは、枝雀が「主(あるじ)」というところを「おかみ」と言っていたところ。
「おかみ」って「女将」のことなのかな?と少し考えてしまいましたが、
結局、それが誰だか分りませんでした。

枝雀以外のちしゃ医者を聞いたことがない(又は記憶にない)ので何とも言えませんが
置き去りにされた駕籠の中の赤壁周庵先生を見ながらの久助の独白が、枝雀の演出ではないかと思います。
「この先生もそんなに腕の悪い医者でもなかったんや。初めに診た病人が悪かった...
心の優しい先生が、他の医者に見放された母親を助けてやると娘に言ったが、母親は死んでしまい、
この人が殺した、人殺し医者といわれるようになった...」というくだりは、これまでのナンセンスな噺の流れを断ち、
一旦ぐっと観客の心を掴んで、また後半の爆笑編へつないでいきます。

夜空を見上げて「満天の星空や。あっ星が流れた。うちの先生にもっとええ仕事が...あぁ消えてしもた」
なんかは、枝雀が好んだ表現ですね。
「三十石夢の通い路」の星空の描写など、爆笑王枝雀の詩的で繊細なもう一つの面が表現されます。
この辺の内容は、1981年版の速記には出てきません。
今、枝雀落語大全の1985年版のDVDを見ながら書いていますが、この時点では上記の内容が出てきています。

ここで自分の書いた文書を読み返してみましたが、これは紅雀さんのレポートとは言えませんな。
(紅雀さんの好きな・・・な。という表現を使ってみました(*^_^*))
私の勝手な枝雀讃歌になってしまいました。
ただ、紅雀という人は枝雀の最後の弟子でありながら、枝雀のDNAを最も色濃く持っていると感じました。

湖涼さんがなににこだわりを持ってこの話を聞いたのか結局わかりませんでしたが
私は、レポートという宿題をもらったおかげで、改めて枝雀に再会したような気持ちになりました。
お役には立たなかったかもしれませんが、取りあえずご報告まで。


※以上、ピーマさんのレポでした

1981年の速記には無い場面だそうです。
それから、「主(あるじ)」ではなく、「おかみ」と、
言っていたそうです。

転載許可を頂き、本当に有難うございました。
また、追記のメールを頂きまして、
枝雀さんの「ちしゃ医者」の特徴である、あの場面の
速記を掲載してくれているブログを教えてもらいました。
『執事達の足音』というブログで、「落語「ちしゃ医者」久助のセリフからにじみ出る<従者の美学>」という記事です。詳しくお知りになりたい方はどうぞ、こちらを参照してください。



私は、紅雀さんが、落語の中で、
ちょっとしんみりした良い事を言うと、
“それはアナタの勘違いでしょう”
と、思ってしまう事が多いんです。
急に良い話を振らないで! と、思っちゃう。
 たとえて言うなら、
ねこじゃらしで、機嫌よく遊んでいた猫が、
別のおもちゃを出されてムッとする、
という感じでしょうか…。(私は猫か)
 そこまで深いところには行けない、
不甲斐ないファンです。
いつかこの場面を聴いて、感動できる日が来ますように。

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