第3回 おもろい寄席

2011年11月23日(水・祝) 寝屋川市駅

笑福亭 喬介 「牛ほめ」
桂  阿か枝 「しびんの花活け」
笑福亭 たま 「猿之助歌舞伎」
~中入り~
桂  阿か枝 「悋気の独楽」


やっと京都の友人と再会できました(^O^)
「悋気の独楽」すごく良かったです…!



お昼前に寝屋川市駅に着いてしまったので、
駅前でウロウロ。
禁煙席で、ゆっくり座れて、安いお店…(^^;)
欲張りですね。
あちこち見てまわったのですが、
結局ネットで調べた、ORGANIC居隠へ。
980円の生パスタランチを頂きました。
私の中では決してお安くは無い値段だけど、
友達とゆっくりお話できたので、悔いは無いです(><)。
単品で頼めば、もう少し安くも出来たのですが、
寒かったので前菜とスープつきのセットを頼みました。


大学時代のことなどをしゃべり倒して、
ぴっかぴかの麗しいアルカスホールへ。
小雨が降っていました。
でも、お客さんは、思ったよりずっと多くて
気分は急上昇(笑)。祝日だからかな?
椅子がフカフカでめっちゃ嬉しかったです。


トップバッターは、お久しぶり!
喬介さんです。
去年の4月、阿か枝さんと紅雀さんの会で、
「時うどん」を見て衝撃を受けた以来。
演者の名前が書かれた“めくり”が、
「おもろい寄席」のままになっている事を、
お客さんから指摘されて、めくって
ご自身の名前を出してから高座へ(笑)。
「あいうえお」でお客さんへのお願い、を言うも、
(携帯を切るアナウンスは無かった^^;<鳴らなかったけど)、
い…のお願いを、お客さんに先に言われてしまい、
喬介さん慌てたのか、「う」を飛ばして「え」のお願いへ。
ほっぺたを叩く喬介さんが可愛い(><)。
 噺は「牛ほめ」。
・石燈籠(とうろう)ではなく、
棗形(なつめがた)の手水鉢(ちょうずばち)。
・乞食の子ぉも三年経ったら六つでおます~!(大笑)
このくすぐりは初耳!
・牛と犬を間違えるくすぐりの箇所を、
牛と娘さんを間違えるものにしていた。最後の最後で、
衝撃的なくすぐり!
・池田のおじさんが、ちょっとむっすりしてて強面?
アホの相手をしてやってる、みたいな大らかなおじさんではない。
(文我さんのおやこ寄席CD<9巻>参照)
・池田のおじさんが、主人公(甥)に対して、
「置いてくれ、アニぃ」
と、よく突っ込こんでいるように感じました。
「アニ」は、古い牛ほめのテキストに良く出てくる言葉ですが、
年配者が若い男を親しんで使う言葉らしいです。
今はもうなじみが薄いように思われるので、
出すのは2回くらいにとどめた方が良いのでは、と思います。
初代春團治テキストでは、①主人公と出会ったとき ②奥さんに財布を持ってこさせるとき ③牛が糞をして謝るとき 、に「アニ」と出てきます。
・江戸の「置きやがれ」に対して上方にも相当する言葉があったとは!
・袂を除くとき、もう少し開けて見た方がいいんじゃないかなあと思ったのは、袂が開く側とは逆の方から舞台を見ていたせい?
・場面転換の小拍子が鳴るのが、やや早く感じました。
主人公が池田のおじさんの家の中を「歩いて見る」様子が
感じられず残念。見台で足の動きがよく見えなかったのかな…
・全体的には大変よくまとまっていて、プラスアルファに、
大らかさ、たっぷりさが欲しいと思った「牛ほめ」でした。


お次は、阿か枝さん。
こちらも去年の4月以来です。
しかも、同じ「しびんの花活け」!
道具屋さんの怪しい商売を、小噺風に。
利休の使っていたマグカップとか(笑)。
意外と、カタカタを使う噺家さんなんだなあと
思いました。
あと、五代目松鶴の「上方はなし」が上下巻セットで、
12万円すると言ってました。東京でも8万くらいするらしい。
図書館で必要な箇所だけコピーする私と違って、
やはりプロの方は手元に置いておきたい本のようですね。
 本題の「しびんの花活け」なんですが、
去年の4月で受けた衝撃が凄すぎたのか、
私の中でハードルを高くしすぎていたようです。
お侍も凄く格好良かったのですが、
(刀の柄に手を遣る仕草とか!)
クリアに噺の世界が私の方へ飛び込んで来て
くれませんでした。orz
 あれ以上、研ぎ澄ました内容にすると、
まずいのかもしれません…。どういう風に
噺をよく膨らませればよいのか、分からないので、
お手上げ状態です。ごめんなさい…
トリに持ってきた時と、そうでない時の違いかな?


お次は、笑福亭たま さん。
 実は会が始まる前、
友人はチラシに載っていた生喬さんの写真を見て、
「この人が“たまさん”?」
と、聞いて来ました(笑)
確かにフォルムは“たま”っぽいけど!
 私も、初めて、たまさんを見るので、ドキドキでした。
紅雀さんよりも過激な人という
触れ込み(刷り込み)を得ていたので…。
 舞台袖から出てきた、たまさんを見て、
びっくりしました。凄い派手な羽織!!!!
赤い花模様で、舞妓さんも着るかどうかという柄です。
そしてグリーンのお着物。こちらも緑じゃなくて、
グリーンと言ってしまいそうな色でした。
黄色い帯状の模様が、目立ちます。
「このまま外へ出たら、不審人物ですよね」と、
たまさん、ご自分でツッコミ(笑)。
 マクラは、初めて寝屋川市駅に来たことや、
咲くやこの花賞を受賞した時のお話など。
別の仕事が入っていたので、出番を最後にして欲しい、
と、職員さんに伝えたところ、
「最後は矢張り、植村花菜さんでないと…」
と断られたとか(^^;)
あと、TVの仕事で、スポンサー以外の
企業名を言ってしまい仕事が無くなったと言ってました。
何処まで本当なのでしょうか…(テレビ恐すぎる)
「客層がバラバラで、何の噺をしようか迷ってます」
と、たまさん。
本当に話すのが好きなんだなあと思えるような、
楽しいマクラでした。^^
 噺は、迷いに迷って、新作噺に。
猿之助が出てきて、新しい歌舞伎の演出を
担当する、というもの。
駄洒落も内容もてんこ盛りでした。
個人的には、じゃじゃ丸、ピッコロ、ポロリを、もっと
噺の主軸に据えたほうが良いんじゃないかなと思います。
猿之助は発端の人にして。
たぶん、おかあさんといっしょのキャラに忠臣蔵を
させてみようというアイデアが中心になっていると思うので、
肉付けの過程で、猿之助の出番が増えたのかなと。
猿之助とツッコミ役の出番を減らした方が
噺の内容がスッキリするのでは、と思いました。
タイトルは、「ポロリ忠臣蔵」かな(笑)。
最後の最後で、衝撃的な忠臣蔵の芝居の結末が待ってました。
ポロリが大事なものを忘れてしまうのですが、
忘れる前兆が欲しいなあと思いました。ポロリは途中まで
お芝居をちゃんと出来ていたので、彼が「俄か仕込み」である
という設定が急に出てきてびっくりしてしまいました。
衝撃的な場面そのものは、大変わたし好みです(笑)。
 それから、めっちゃ細かいんですが、
お芝居を観に来ているお客さんが、
ちょっと古い関西弁(古典落語に出てくるような上方語)を
使っているのが気になってしまいました。
この噺の時代設定は、現代だと思うのですが…。
猿之助だから、70年代でもいいのかな…。
 忠臣蔵のお芝居の場面は、兎に角、凄い迫力で、
一度、古典落語を聴いてみたい噺家さんだなあと、
思いました。


中入りは15分。
アナウンスが入りました。
お手洗いも広くて綺麗でピカピカ。
アルカスホールを堺市に持って行きたいです。


トリは、阿か枝さん。
舞台袖から、
猛烈なスピードで歩いて登場されたので、
高座へは向かわずに、舞台を横切ってしまうのかと思いました。
 マクラは、女性の悋気(焼きもち)について。
「ねぇ~パパァ~~」
阿か枝さんの口からまさかの台詞が!
「あ、急に話に入ることもあるので」と、
驚くお客さんに一言添えて、小噺の続きを(笑)。
本妻と「おてかけ(妾)」さんの、熱きバトルが、
男の頭髪で行われる話でした。
 東京では、「おめかけ」。上方では「おてかけ」。
東京は「目」をかけて、上方では「手」をかける。
上方の方が直接的な表現だと。
 それから、女性らしい仕草は、身体を「交差」させる
ことで生まれると仰っていました。
右耳のイヤリングを取るときは、左手を使う。
左耳のイヤリングを取るときは、右手を使う。
身体のねじれが、色っぽく見えるのでしょうか?
その話が「鼻」にまで及んだのは、面白かったです。
 阿か枝さんの「悋気の独楽」は、
冒頭からガツンとやられてしまいました。
以前、吉弥さんで聴いた時には無かったように思うのですが、
お店の中で手代や丁稚がわいわい話していて、
番頭さんだけ年代が上なので、話に入れず、居眠りをしている。
そこへ御寮さん(お上さん)が、話しかけるというものでした。
静かに物語が始まった感じがして、凄くいい描写だなあと
思いました。
 それから女子衆(おなごし)の「お竹」。
あの強烈なキャラをどうやって阿か枝さんが演じるのか、
ドキドキでした。表情よりも、仕草が印象的でした。
相手に話しかけるとき、手を大きく突き出します。
それも左右の手で、しなやかに。
これが阿か枝さんの「お竹」なのだな、
と思いました。壮絶な過去を持っている彼女ですが、
私は嫌いではありません。夫から暴力を振るわれる場面は
やや控えめだったように思います。
(本来は、「口合小町」と同じ描写が入るようですが)
「あの、おちょね」と、夫を奪った女の名前を出しただけで、
笑ってしまいました。それから、鼻から、どじょうが出てきた、
というくだりも、かなりてきめんに面白さが出ていたように
思います。
 田舎から出てきた女性、という事で、阿か枝さんは、
お上さんから褒美を受取る仕草を、荒っぽくしたのでしょうか。お竹が引っ手繰るように、襟付き?とかんざしを受取ったので、びっくりしてしまいました。もう少しそっと取るか、徐々に取るとかして欲しかったです。
 それから、御寮さんが、お竹に褒美を上げるとき、ふと思い出すようにして、「○○をあげましょう」と言うのですが、そこが、やや唐突に思い出した感じがしたので、襟付き?を上げるときは、自分の着物の袂に触れてから、思いつく表情を出すなど、もう少し自然に、思いついた感じが欲しいなあと思いました。
 丁稚の定吉は、可愛くてとても良かったです。おてかけさんからお小遣いをもらった時、道中で、正面を向きながら、「お金の縁にギザギザがあれば、50銭玉や」と言い、手の中のお金に触れる仕草があり、ただその仕草と台詞だけで、夕暮れの景色が目に浮かぶようでした。暗くて、手元が見えないくらい、日が暮れていたのでしょう。これは本当に、噺家さんの本領だと思います。
 それから、彼が御寮さんに呼び止められて、嘘をつく表情も良かったです。子供が嘘をつく顔つきだと思いました。
 終盤の、独楽を回す場面。ここは、御寮さんが可哀想で、ちょっと苦手だったのですが、今回は不思議と、のめりこんで見てしまいました。御寮さんの姿勢がきりっとしてて、良かったのかな。「嫌い!」という台詞も、ちょっと「つん」とした感じだったように思います。凄く美人なのだなあという事が何となく想像できました。多分、彼女が完璧すぎて、旦那は浮気に走ったのでしょう(妄想の域)。「もう一度、独楽を回しなさい!」という台詞の言い方もピシャっとして良かったです。彼女のこういった個性が、何となく、夫が浮気する理由を想像させてしまう、そういう噺のふくらみがとても良く感じました。
 独楽が最後に走っていく場面、
「マイクのコードも飛び越えて…」と、阿か枝さん(笑)。
私の席からは、高座の上のマイクコードは見えませんでしたが、
独楽が走っている様子を、真剣に目で追ったから、
出た台詞なのだと思います。
独楽は、本当に凄いカーブを描いて走って行きました。
 この一席は、忘れがたい噺になりそうです。
様式美というか、美しい幾何学文様というか(あくまでイメージ)。
寝屋川まで来て良かった~と、しみじみ思えるような内容でした。
 阿か枝さんは、お客さんに身構えて話しをしているように感じませんね。自然体で語っているように見えます。大概の噺家さんは、お客さんに対して怯えているような、緊張しているような、一線を引き、大なり小なり壁を作っている感じが、何かしらするものですが(自分と貴方たちは住んでいる世界が違うんだ、という感じですね。確かにそうなんですけど…)、阿か枝さんは、余り壁を感じませんでした。身をやや前に出して(これは私の思い込みかも)、お客さんに語りかける姿勢がとても良かったです。

 
 お見送りは、喬介さん、たまさん、阿か枝さんの
三人でされてました。
たまさんは、お見送りのときは私服に戻ってるかも、
というような事を言っていた様に思うのですが、
三人とも着物姿だったので、眼福でした(笑)。
 演目は、大きく印字された紙を、ホワイトボードに
マグネットか何かで貼り付けていました(親切!)。
 スタッフの方の着ている、蛍光ピンクの法被(はっぴ)も
可愛かったです。背中は白抜きで「笑」とありました。

 

雨は上がっていて、ケンタッキーで再びお喋りをして、
寝屋川を後にしました。(^^)

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