桂こごろう独演会

2011年7月10日(日)池田市民文化会館(アゼリアホール)

桂 そうば  「うなぎや」
桂 紅雀   「始末の極意」
桂 こごろう 「青菜」
~中入り~
桂 南光   「夏の医者」
桂 こごろう 「はてなの茶碗」


はてなの茶碗、良かったです(^^)
もちろん、青菜も。


さきさんと石橋駅前でランチしてから落語会へ。
次はもっといいお店見つけなくては!

桂こごろう独演会ポスター【完売】印つき
写真は、さきさんからメールで頂いたもの。何から何まですいません。^^;


開口一番は、そうばさんの「うなぎや」。
動楽亭昼席で以前聴いたことがありますが、その時よりもずっと良くなっているように感じました。うなぎやの店主が「はっはっはっは」と笑う場面は、ツッコミを入れた方が良いのでは。ボケたのに放置された感じがして、一言くらい「何一人で笑てますねん」と言ってもいいように思います。そういえばマクラは、そうばさんのブログに書いてある内容で、勿論生で聞いた方が面白かったのですが、惜しげもなくマクラネタを晒すなんて男前だなあと思いました。


二つ目は、紅雀さんの「始末の極意」。生まれて初めて、紅雀さんの落語で睡魔に襲われました。マクラは面白かったです。ポットが壊れたという話でした。奥さんに言われて修理に出しに行く紅雀さんが可愛い。本題の噺の方は、もう少し物語を盛り上げて欲しいなあと思います。やっぱり木にぶら下がっている時間が短いです。以前、月末亭で聴いた時は、ダメ押しにそうして欲しいと思うくらい面白かったのですが…。


お次は、こごろうさん。マクラで師匠・南光さんのお話を。初めて聞きます。「兵庫船」を教わる時の、師匠の豹変さとか、鴨居にハンガーをかけたら叱られたとか。あと食器洗い機のお皿の入れ方から落語の話に入る南光さんが面白かったです。まさしく師匠がゲストに来てくれている独演会ならではのマクラで、普段はあまり出していないらしい。ブリーゼの親子会でも出せば良かったのに、と、こごろうさんファンのさきさん(笑)。マクラからがっちりお客さんの気持ちを掴んでました。「青菜」は、紅雀さんと同じ始まり方。植木屋さんが、真剣に植木を切っている場面から始まります。さきさんから教わったのですが、このやり方は紅雀さんが思いついて、こごろうさんがもらったのだとか。同じ型でも、植木屋さんの植木の切り方が違っていて面白いです。こごろうさんは、二、三箇所の部分を切るのですが(一箇所切るごとに引いて見て、思案して、別の箇所に移る…というもの)、紅雀さんは割りと同じ箇所を切っています(一回切るごとに引いて見て、思案して、納得いかないので、執拗にその箇所を切っていたら失敗した)という流れっぽい。お二人の性格の違いが伺われて興味深いです。それから、こごろうさんはお醤油のことをムラサキって言ったように思います。美味しい鯉のあらいを食べてくれるかなと期待したのですが、ここは紅雀さんと同じで、柳陰(ひゃっこいお酒)を呑んで呑んで、青菜のくだりを経て退出。一ヶ所あれ?と思ったのは、「わさび」を「小さな蘇鉄」と思った植木屋さんの台詞。ここは紅雀さんの方が面白い(衝撃)。思いついたのも、紅雀さんなのかな。喜六っぽい台詞だなあとは思うのですが。逆に、「旦那さんはああいっているけど、きっと自分を労う為にご馳走をしてくれたんや」という台詞は、こごろうさんの方が説得力がありました。紅雀さんだと「あんたの思い込みやろ」と思ったのに…。こごろうさんが言うとしっくり来ます(何故に)。これも性格の違いなのでしょうか。植木屋さんの奥さんが短時間で言いくるめられる場面は流石で、ああいう夫婦のちょっとしたやり取りに「愛がないと出来ないなあ」と思い、癒されてしまいます。大工の名前は失念してしまいましたが、ここの掛け合いも絶妙。植木屋が旦那さんになり切っている姿(完全になり切れていない様子)が面白かったです。サゲの「弁慶」という声は、そんなに大きな声ではなかったように思います。普段よりもやや長く演ったという話も聞きました。紅雀さんとどちらが面白いのだろうと思っていましたが、同じ型ながら土俵が違うので、比較の対象になりませんでした。(という事が分かっただけでも嬉しいものです)


中入り後は、南光さん。マクラは、こごろうさんネタで、叱られてもケロっとしているから、大した奴だと思っていたが、耳に入ってなかったんですねと(鴨居ハンガー事件より)。それから一人しか弟子を取らないのは、こごろうさんと新しい弟子が上手くいかないと困るので(師弟関係も悪くなるかもという心配も)、弟子入り志願の人が来るたびに、こごろうさんに「あいつはどうや?」と訊くらしいのですが、「あの人はどうも良くないように思います」と。ほんまか嘘か分かりませんが、一人しか弟子を取らないという理由を面白おかしく聞かせてもらいました。変った奴で、私の家の近所に引っ越してきたんです、と。すると貴重な落語の本(上方はなし)を借りて返してくれないとぼやいていました(笑)。還暦になったらもう落語を辞めようと思ったらしいのですが、考え直してくれて、ちょっと安心しました。本題は、「夏の医者」。医者のとぼけた口調が面白くて、「それじゃあ~」という一言が、どうしてそこまで面白く感じるのか不思議でした。上方落語メモの「夏の医者」(枝雀さん口演)では、食あたりの原因を探るやりとりが少ないですが、南光さんは、そこをふくらませて、何か心当たりはあるかと聞いて、村の若者に「そういえば○○を食べてました」「それじゃあ~~それに違いない」「でも○日も前の話です」。こういう会話を繰り返して、聞き飽きさせずに聴かせてくれたので、本当に凄いと思いました。後半ちょっとうとうとしてしまったのですが、勿体無いことをしたなあと思います。


トリは、こごろうさんの「はてなの茶碗」。ひろばさんのものを一度聞いただけで、まだ二回目です。登場人物が一人ひとり本当に生き生きとして、心の動きが伝わってきました。本当に素晴らしい一席で、噺の面白さをじっくり聴かせてくれる噺家さんなのだなあと実感。これはもうベテランさんの領域。油売りの主人公、茶店の親父の駆け引き、分かっていてもドキドキしました。茶金さんの番頭さんに軽くあしらわれて怒る主人公も。物語が分かっていても引き込まれてしまうのは、それだけこごろうさんの語る噺の世界にはまってしまったのだと思います。サクセスストーリーと括っていた自分が恥ずかしい。ドラマがぎゅっと詰まったいい噺です。主人公がちゃんと反省するところも良いですね。丁稚さんにちゃんとお金を渡すところも。最後はあまり懲りてなかったのかというオチですが、それはオチをつけるためのご愛嬌なのだと思います。そういえば、鴻池のおじさんが、めちゃくちゃ関西弁なので思わず笑ってしまいました。初代なのかなあ。お金持ちの家というイメージが強かったので、新鮮でした。多分、茶金さん、お天子さん、とキャラをかぶらない様にされたんでしょうね。兎に角、凄く良くて、これ以上の「はてなの茶碗」は一生かけてももう一度聴けないのではと思うくらいでした。これを上回るものをこごろうさんが出したとしたら、それを目の前で聴いたなら、私は鼻血を出すと思います(笑)。


紅雀さんの「始末の極意」に納得できなくて、
くやしいから15日(金)は月末亭に行こうかと思いました。
耐えろ私!


※2011年7月18日(日)感想を書き終えました。

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