枝雀さんの崇徳院

下の中之島の図書館の記事が思いの外、長くなったので、
枝雀さんの崇徳院(DVD)の感想を書くスペースが無くなってしまいました。

枝雀さんの崇徳院(CD)を聴いて、
「あ、こんなもんか」と思っていた自分の浅はかさ。
でも、予想外の収穫は嬉しいものです。

スクロールしても終わらないくらい書いてあるのでご注意ください。
紅雀さんもこれくらい書けばよかった。なんで遠慮したんやろ


時間内に見れなかったので、
(18時閉館のワッハ上方に17時半頃着いた。泣ける)
持ち越す部分もありますが、
とても良い内容だったので、早速メモっておきます。
※2011年6月4日に再度、ワッハ上方に行ってDVDを見ました(^^)v
青字はその時に見た追加部分です。

枝雀大全12(DVD)
昭和62年8月24日放送 TBS「落語特選会」(東京国立劇場)より収録
・マクラは少し長め。(今から思えば時間が無いのに、どうして早送りしなかったのか)(何となく失礼かなと)
・噺の冒頭、熊五郎が若旦那と会話する場面をカットすると思ったら、ちゃんとあったので嬉しかった。
・天下茶屋や枚方に行っていたとは言わない熊五郎
・枝雀さんの熊五郎、前半そわそわして、手が顔の前でいっぱい動く。(若旦那と会話しているところだけ。慣れない雰囲気で熊五郎が緊張しているのだろうか)
・熊「私に任せてください!」と腹帯の部分をバン!と叩くと、その衝撃で「おえっ」となった(笑)
・薬の臭いがぷ~んとする、という所、少し襖を開けただけで「うわわわ」と云う表情
・「雨戸開けなはれ」と熊五郎。三喬さんと一緒や!と思いつつ、一動作で雨戸開け終了。若旦那のリアクションが必要だと思う間も無かった。三喬さんは雨戸を開ける仕草がもっと長く感じたんだけど…
・雨戸を開けた後、「ええ庭がありますやんか」と熊五郎。この台詞は初耳。
・若旦那は、なよっとして女の人みたい。。ショック。枝雀さんの崇徳院ってめっちゃ影響力ありそうやのに。若手が真似したらどうするんと思った。米朝さんはもう少し男らしいんやけど、病気の割には元気やなあという印象。東京の「皿屋」に到っては、仮病かと思うほど元気なので、ちょっと頭痛いくらいで寝込むタイプなのかな。病気の重さがよく分からないのが原因なのかも。声色は高くても、弱々しくてもいいから、女の人が絶対にしない仕草をして欲しい(それが私に伝わるかどうか分からないけれども)。「(若旦那は)役者にも無いようなええ男やそうで」という棟梁風の男の台詞が後半に出てくるけどいつも「嘘やん」って思ってしまう。
・「(お嬢さんが)料紙を出せと仰った」と若旦那。それを聞いて熊五郎、「あんな所で猟師がウロウロしているはずがない!」と。“ウロウロ”という台詞のところで、左右の手の人差し指を、真っ直ぐ正面に指してリズミカルに動かす仕草。誰も真似できない…
・赤い顔しはって、と熊五郎が若旦那に言う。3代目文我さんから引き継いだもの?
・お嬢さんが何処の人か分からないと知ると、ぶさいくな~を連呼。ぶさいくな、の前に「そりゃ無いでしょ」というような台詞や表情が幾らか入っていて、ぶさいくなという台詞が自然に聴こえる。紅雀さんが「ぶさいくな」と言うと、主人の子に対してそいういう言葉を使って良いのかと厳しい目を向けてしまう。(紅雀さんの口癖なのか、他の噺でも無意識に言っていると感じる時もあり、注意して欲しいところ)
・びちょびちょの女子(おなご)と言って、旦那が、それも言うなら「水も垂れるようなお方とちゃうか」と熊五郎に言うと、熊「だんさん、あんた聞いてた(立ち聞きしてた)なあ」と言う。本来は、崇徳院さまのお歌ちゃうかという後の部分で出てくる台詞。わざとか間違ったのか不明。こういう所でも不自然に感じさせない確かな力量、もしくは高座の出来栄えの良さを感じる。
・石川や~(米朝型)の歌と、障子貼る~(6代目松鶴型)、の歌がダブルで出てくる。仁鶴さんもそうだったように思う
・旦那さんが使用人に「お櫃持ってきて」と言う時、ちゃんと下手(客から見て左側)を向いている。米朝さんはよく覚えていないが、大概の噺家さんは上手(客から見て右側)に向って「お櫃持ってきて」と言っているような気がする。熊五郎が既に下手にいるので、使用人に話しかけるのは(本来なら下手だが)、上手の方が良いのだろうか。
・お櫃にタスキを括りつける仕草が雑すぎてよく分からない。余りに粗くたいので逆に笑ってしまった。こういう大雑把な所も枝雀さんの崇徳院の中にちょいちょい見かけるが、それをマイナスに感じさせないのが不思議。タスキを括りつける部分は、お話の中なので大目に見たい所だが、弟子の内、誰か一人でも修正してくれる人がいても良いのではと思う。
・旦那さんワラジ2足、奥さんが更に10足、熊五郎に持たす。熊の奥さんが「もう10足」という所は定着してるけど、旦那さんのワラジの数は演者さんによってバラバラ。米朝さん3足、6代目松鶴5足(本の中では)。何となく、米朝さんの3足→10足の方が笑いが大きかったように思う。
・「(略)バケツみたいな顔して、荒物屋の化けもんやないか」。バケツ出すのは枝雀さんが初めて?6代目松鶴も言ってたかな?
・熊五郎が首にかけたお櫃を下ろすのは、夕方、旦那さんに呼び出され、屋敷に入った後。めっちゃ芸が細かい。しびれる。大概の熊五郎は、自分の家に帰ってから直ぐに下ろしてしまい、お櫃を屋敷に返却する気が無いのがはっきりしている(言われるまで返さなくても良い気がするけれども>大阪人の血)。
・屋敷に来た熊五郎に、旦那は「ご苦労じゃったなあ」と扇子で相手をあおぐ。紅雀さんにもこの場面はあった。米朝さんは無かったように思う。
・旦那の「さぞ相手は御大家じゃろうなあ」と云う台詞で、熊五郎、下を向いてブツブツ「手がかりは日本人、それだけやで、半日やそこらで分かるはず無い。見つけて来いなんて無茶苦茶や」というような台詞。旦那さんにはどうやら聞こえてない様子。聞こえてたらどうしようと思って、ちょっとドキっとした。でも、これは彼の本音が表れていて良いように思う。枝雀さんの他にやっている人はまだ見たことが無い。
・「何で懐にお礼を入れるねん!!」と旦那さんがめっちゃ前に飛んで、お礼をひったくる(笑)。熊五郎も取られまいと身を引いたのだろうか
・褒美について、「一時のお礼が三百円」と分かると、熊五郎、左手で?親指と人差し指で輪を作り、お金のジェスチャー(他の指が立っているので「3」百円というジェスチャー?)をする。ぐわしっぽい米朝さんと違う
・「欲と二人連れだ」と言って、熊五郎、羽織を脱ぐ。枝雀さん羽織脱ぐの、めっちゃ遅い。ここで脱ぐのか。
・グルグルグルグル×∞ 探した。グルグル…が余りに長くて客が拍手をしようかどうか迷ってた。枝雀さんもいつ止めようかなと思っていたのかもしれない。
・どーーーーーーーーーーーーーーーーしても分かりません。という台詞。几帳面な人がぶち切れるとこうなるのか
・個人的には、どこの町を探したのかとか、仲間に手伝ってもらったとか具体的な台詞を言って欲しい
・「お月さん笑てはるわあ」。枝雀節
・熊の奥さん、夫に「しょうがないやいか、縁が無かったんや」と同情し「大家のお上さんになる夢見てた、あ、ええんやで、お父さん。お風呂入って」(うろ覚え)、その直後「けど、二日二晩、どうやって探してたん?」と、唐突に全く別の話題になる台詞が来る。これは今の噺家さんの方が分がある所。
・「末に出世の見込みなし!わたい、もお大和のおばはんとこ去ぬさかい」
 熊五郎は40代から50代の年齢なのに、「末に出世の見込みは無い」と妻が言うのは不自然では無いだろうか。この歳から出世するか?奥さん、熊五郎の事ずっと出世すると信じてたんかな。「くしゃみ講釈」の主人公が同じ台詞で振られたけど、これは若いから「見込みがない」と言えるのだと思う。「こんなええ歳してなにやっとんねん」くらい言っても構わないような気がする。
・「寝なはれ、寝なはれ、起きなはれ!」と熊のお上さん。仁鶴さんの崇徳院にも似たような台詞がある。米朝さんは「寝なはれ」を連呼しない。「起きなはれ」を連呼する。「寝なはれ」を連呼してから「起きなはれ」と言う方が噺にゆとりが出来るような気もするが(聞き手は熊五郎が寝たところを想像できる)、最近の崇徳院はどんどん台詞が増えて上演時間が伸びているため、削るなら、ここも候補になりえると思う。「寝なはれ」と言って間を置き、「起きなはれ」と言えばよい。
・三日目の朝。熊五郎が出かけて、ご近所の人に挨拶する台詞がある。「おはようさん」
 「何でわいだけ暗い顔して歩いとんねん」と、熊五郎ここでもブツブツ。中年男性っぽい愚痴。若い子なら誰かに泣きつく所だけど、それも出来ない
・上記のオリジナルが入っている所為か「脈が早くなってきた」とは言わない。
・「せをはやみ」を言おうとして口パクに。向こうから人が歩いてきたから。「向こうの人驚いたやろな」と熊五郎。
・今度は、別の人が向こうから来て、熊五郎、誤魔化して歌を歌う。
・「人気の無いところ行こ」と言う。裏長屋とか裏の路地とまでは言わない。
・「せをはやみ~~~~~~ィ・・・今のは私(が言ったん)じゃありませんよ~」が面白い。恥らうところ、練習するところがきちんとある。CD版は一体何だったのだろうか。枝雀さんが投げやりになっている気がする。
・子ども、犬が出てくる
・「床屋38軒、風呂屋48軒、そこから数えていない」という台詞(※うろ覚え)
・「そろそろヒゲ植えてもらおかと…」熊五郎が、床屋の亭主に言う。千朝さん、小米朝さんは、熊五郎が、お嬢さん側の男に言う台詞になっている。
・「前田はん、カムチャッカに行きはった」
 元の台詞は「源助はん、札幌(北海道)に行きはった」。前田は枝雀さんの本名。
・キセルは「震えて落す」というものではない。あっけに取られてた熊五郎が我を忘れてポロリと落す
・「おのれに会おとて艱難辛苦はいかばかり、ここで出会いしは優曇華の~」という芝居文句が無い。熊五郎がずっと「アア~~~~~」と叫んでいる。
・サゲは鏡が割れない。一対の夫婦が出来ました。


※青字の所は、2011年6月4日に追加しました。

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