get's 待っツ 動楽亭

2011年1月31日(月)

桂 佐ん吉 「代脈」
桂 吉の丞 「餅屋問答」
桂 紅雀  「初天神」
~中入り(フリートーク)~
桂 吉弥  「つる」
桂 ひろば 「狸の化寺」

鼻血が出そうなくらい充実した良い会でした。

 次回は2月14日(月)バレンタインデーです!
月末にget's 待っツはありません。要注意
 ファンの女の子たちが動楽亭に集結するかもしれません。
吉弥さんはアーモンドとかナッツとかチョコに何か入っているのが好きなのだそうです。
佐ん吉さんは何も入っていないのが好きなんだそうです。
(一体何の情報を私は流しているんだろう…)
 佐ん吉さん、開口一番ながらマクラを少し。
物怖じしない性格?でも偉そうに見えないので、どこか飄々としたイメージがあります。
インフルエンザが流行っていますね、数年前、新型が流行った時は、エライ目に遭いまして…と。
お若いから、新型に罹ったのかな?と思いきや(^m^)。
マクラから綺麗な流れで若医者の噺「代脈」へ。初めて聴く話です。
 佐ん吉さんの良い所は、キャラがぶれないところ。軸がしっかりしています。
前半、主人公が年上の人から知恵を仕込まれて、後半、それを実践して失敗する…という落語では定番の噺。前半と後半、主人公の人柄が変ったように感じてしまう事がありますが、佐ん吉さんはそうなりません。医者見習いの「若先生」、あほっぷりが可愛くてとても面白かったです。羊羹に執着するところとか。
 もう少し、台詞を言い慣れてくれればと思う親心。


 吉の丞さん、アジア杯のサッカー決勝戦を見てしまい「どうも寝不足で」と。野球少年だったので、サッカーは特に興味が無かったそうなんですが、仕事の移動中、車の中で兄弟子の吉弥さんが熱くサッカーを語るのを聞いて、つい見てしまったとか、そういうマクラでした。試合が凄く面白くて、何故かサッカーの番組が終わった後に始まった「障害者年金について」という番組も見てしまい、将来の事が不安になって、翌朝まで眠れなかったんだそうです。笑
 「餅屋問答」はネタ下ろしだったのかな?冒頭から、主人公「辰」が凄く面白くて、のっけからガツンとやられました。片袖をまくって、おちゃらけた仕草が凄くツボだったのですが、どういう流れでそういうポーズを取ったのか思い出せません。^^; 餅屋のおじさん、相変わらず素敵なキャラ。吉の丞さんの噺の中では「初老」と言い、少し年を取った男の人のイメージのようです。余りにも面白くて、ついに私の中の米紫さんの「餅屋問答」を超えるのかと思ってしまいました。けれども終盤の噺の盛り上げ方は、矢張り米紫さんの方が一枚上手でした。問答の場面は、突っ込みが出来ない難しい笑いを取るところ。もっと真剣で厳かな雰囲気を出さなければ、ギャップとして笑いが生まれません。問答を始める前に禅僧が深々とお辞儀をする仕草があって、そこがちょっとした違和感。お坊さんのお辞儀はもっと美しいハズ。(雲水の正体は兎も角として、あそこはお客さんを騙すところです)。


 紅雀さん、よく考えたら中トリ。マクラは何とエジプト情勢から。知り合いの方が近くに住んでいて…と言っていたような。日本は平和ですね~と、そこからどういう具合か、お子さんの話に(!)。約一年ぶりです、娘さんの近況を聞くのは。最近「パパ」という言葉を覚えてくれて嬉しいと。そして、「お名前は?」と尋ねるのが娘さんのマイブームで、よくお母さんやお父さんに「お名前は?」と訊いて来るのだとか。お母さんは「ママ」と答えるのですが、紅雀さんはパパと答えず「カズオ(※本名)」と言い、それで娘さんは笑うのだそうです(可愛い)。ある時、紅雀さんが娘さんに「お名前は?」と尋ねた所、「●●ちゃんです」とトンでもない答えが。一体誰が仕込んだのかと、大ショックを受けたそうです。
 子どもといえば、初天神。(とすれば、猫が出てくる噺の前は紅雀さんが飼っている猫ちゃんのマクラが聞けるのでしょうか?)。紅雀さんの初天神は初めてです。わくわくが止まりません。
 初天神は子どもが出てくる噺…と同時に、色っぽい場面もかなり入ってくる噺です。そこは噺家さんのさじ加減ですが、紅雀さんは割りとたっぷりと入れてきました。廓噺もできるのでは?と思えるほど。
・寅ちゃんが告げ口をしに行ったおじさんが「火鉢にあたり」と、細やかな描写
・17,8の「右の子」が出てくるお店で、お姐さんが寅ちゃんに与えたお菓子は、金平糖と、固い豆。固い豆を噛むのが嫌になった寅ちゃんは、天井でギッコンバッタン音が聞えるし、と痺れをきらして、お皿?に盛った豆を空中にぶちまける。こういう表現は初めて聞きました。雀五郎さんの初天神には無かったように思います。
・旦那の浮気を知った寅ちゃんのお母さん、旦那と息子が初天神に出かける間際、「あんた、帰ったら話があるから」と一言。これも初耳
・みたらし屋で、みつの中に砂が混じっているといちゃもんをつける。店は汚いし、髭はのびてるし、は聞いたことがあるけれど、お店の汚さから「砂」が混じるという想像力が凄い
・寅ちゃんの表情、舌足らずな子ども…のはずなのに、時々よっぱらいの幻影が見えたような(汗)。舌足らずは共通する部分だけども、子どもの表情はもっと真っ直ぐなハズ。視線や仕草は特に違和感を覚えなかったのですが
・イカのぼしまで語ってくれたのは嬉しい。イカの大将って(^▽^)。イカ(凧)の糸を引っ張り持つ仕草が余りにリズミカルで、あれでは空高く凧は飛ぶまいと納得できず、思わずアンケートに書いてしまいました。orz 


中入り~フリートーク~
 一瞬にして、紅雀さん眼鏡をして登場(高座に上がる時にはコンタクトを入れているという噂)。前に若手三人を座らせて(左から佐ん吉さん、ひろばさん、吉の丞さん)、先輩(紅雀さん吉弥さん)は後ろに座ります。お子さんの話から性教育の話題に。「いつまで母親と一緒にお風呂に入っていたか?」と。佐ん吉さんは「13歳」と答え一時騒然に。ウソです、と佐ん吉さん。「ウソならもっとおもろいウソつけ」と吉弥さん。吉弥さん10才と5才のお子さんがおられるよう。10才の子は自分がお母さんから生まれてきたことは、何となくお腹の大きなお母さんの写真を見て分かるらしいのですが、どうして自分がお父さんの子なのか分からないと。吉の丞さん、吉弥さんの娘さんとキスをしたことありますよと言うと、吉弥さんの目がまん丸に。「いつや?」「吉弥兄さんと娘さんがお出かけのチューをした後にしてもらった」と。「娘さん、僕と結婚したいって言ってくれてるんですよね」と吉の丞さん嬉しそう。「もう今は幼稚園の○○ちゃんと結婚したいと言ってるぞ」と吉弥さん。吉の丞さん「大人になったんですね…」と。(まだ5才なのに^^;)。いつの間にか、本名の話になって、ひろばさんの名前が凄く格好良くて笑いの的に。「ひろばは“ひろば”やもんなあ」と。佐ん吉さんは意外と古風なお名前。^m^
 次回は14日に月末亭をします、とお知らせをしてフリートークはお開きに。今回も和気藹々として楽しかったです。


 吉弥さん、マクラもそこそこに「つる」を。私のトラウマが…!と思いきや、流石、吉弥さんです。上手くまとめてきました。短いけれども、ちゃんとお話の中に入っていけます。「何でもええから分からんことを聞け」と胸を張るご隠居さんに、主人公が「年金はどうなるんですか?」と(笑)。ここで色々遊び心を入れて面白い質問をご隠居さんにぶつける場面ではあるのですが、時間の関係上か、さくっと先へ。それでも物足りなさを感じさせにくい年金のインパクト。
 友達が「つる」は日本の名鳥だと教えてくれたのですが、どうして名鳥なのかまでは教えてくれなかったと、主人公。ご隠居は「つる」がどうして日本の名鳥なのかを教えてくれます。「昔は首長鳥と言ってな…」と。確か枝雀さんでは「枕草子にも書かれてある」という台詞があったのですが、それは特に言わなかったですね。
 「ほな、何で“首長鳥”が“つる”と言うようになったんや?」
ご隠居さん、ぐっと詰まって「今は忙しいからまた今度」と(笑)。「煙草盆出してヒマそうにしてますやん」。「そんなら教えたろか・・・ええっと、・・・まあその、何や、年金の話しよか」
まさかの年金カムバック!ここでえらい受けてました。
 やっぱり短くても笑える噺なんだと思い、ほくほくしました。笑えないのはテキストが話す人に合ってないからなのかな?リアリティがないと云うか、噺の中に入れない浮き足立ったものを感じる事が多いです。
 ちょっと気になったのは、主人公の口調が、少し子どもっぽくて舌足らずのように感じたこと。主人公の年齢設定がはっきりと分かりませんが、吉弥さんの中では成人男性のイメージではなかったのかな?それとも「あほ」の表現としてそうされたのかな。


 トリは桂ひろばさん。何を話されるのかなと思ったら、全く知らない噺でした。思わず身を乗り出して、そのままになってしまったのは、ひろばさんの話の中に入ってしまったからなんでしょう。タイトルは動楽亭の出入り口に貼ってあるのを見るまで分かりませんでしたが「狸の化寺」と云うのだそうです。
 噺の冒頭から、畦鍬(くろくわ)という、とってもファンタジーな土木作業をする男の集団(組)が出てきて、ときめきました。村にある川の堤防が壊れたので、その修復を依頼したところ、クロクワさんたちが村に来ます。村人が手に負えないような大掛かりなものは外から人を呼んだんですね。村の庄屋さんは、三十人も一緒に寝泊りできる家が無いので、二、三人ずつ分かれて、村の家に泊まってほしいと言うのですが、クロクワの頭は「全員泊まれるような所は無いのですか」と引き下がりません。村にはお寺があるものの、無人で化け物が出るという噂が。「そこで結構です」とお頭。格好良い!
 クロクワの皆さんが、古いお寺の掃除を始めます。その場面の賑やかな事。草を刈る時に「お囃子」が入りました。掃除して、井戸も綺麗にして、晩ご飯を作って、クロクワの男達は寺の中で眠りにつきます。…が起きている人が何人か。お頭です。仲間が化け物に食われないよう見張っているのです(涙)。ところが気の弱い男たちが内緒話を…(寝ている奴と起きている奴、どっちが化け物にとって食べやすいか?)(お頭は、俺達が食べられている隙に逃げてしまうに違いない)、と。えええええ~?!お頭ってそんな腹黒いキャラなん?と危うく騙される所でした(危ない危ない)。見張るの代わりましょう、と気の弱い男が言い出すと、お頭はあっさりと、「じゃあ頼む」と言って寝てしまいます。あれれと思った気の弱い男は、やっぱり眠たいので代って下さいと言うのですが、お頭は怒ったりせず、しゃ~ないなと言って見張りになります(涙)。お頭も睡魔に負けてこっくりこっくりと。すると夢の中で美しい少女が現れて手招きをします。近づいて行った所、急に相手が「噛もか~!」、と。もうめっちゃびっくりしました。そこから、化け物退治が始まるのですが、凄いファンタジーな展開で、妹にも見て欲しいと思うくらいでした。天女が空中を飛ぶ場面とか、阿弥陀さんの偽者とか…。
 見ごたえのある一席、見事なトリでした。領五郎がとても格好良かったです。リーダーシップがあって、勇気があって心が広い人…惚れるわ~。あと、化け物(狸)がばっさり殺される場面が無かった所も良かったです。

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バレンタインデー

夜ならねぇ、行くよねぇ。。。
平日やのに11時半からの落語会になんか出られても…(と、ぼやくまん我ファン^^;)
紅雀さんの「初天神」聴きたいなぁ。。。

こんにちは

バレンタインデーは悲喜こもごも…。
今年も雀の学校(17日)に渡そうと思っていましたが、
まさか月末亭が14日に来るなんて。。
今から緊張しています。
また受付の人に渡そうと思います(気弱)。

紅雀さんの初天神、雀三郎さんに教わったらしいですよ。
それでも雀五郎さんの初天神と違う所がいくつかあったので、
紅雀さんが考えた部分なのかなあ、なんて想像しています。

初天神

紅雀さんのは、凧揚げまであったのですね。中々の長講ですね。
色々工夫があって面白そうですね。私も聞きたいです。

「狸の化け寺」は、ざこばさんでしか聴いていませんが、話は面白いが、落ちが下品かなって気がしておりました。(笑い)

14日は、湖涼さんもチョコ持参で参加という事でしょうか?

もずさんへ

 初天神で凧揚げまで行ったら長講なんですね。紅雀さんならではの工夫が色々あった様に思いますので、是非もずさんにも聴いて欲しいです。
 狸の化け寺は、落ちが…(^▽^;)、私はあまり気にならなかったのですが、別の落ちがあっても良いように思いますね。狸は最後どうなったんでしょう、ちょっと気になります。

 チョコは一応持っていくつもりなのですが、まだ全然めどがたってなくて途方にくれています。去年は自分が食べて美味しいなあと思えたチョコを渡したのですが、今年は…?
プロフィール

湖涼

Author:湖涼
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