第2回 千里山寄席

2011年4月10日(日) 千里寺

桂 鈴々 「動物園」
桂 紅雀 「替り目」
桂 雀々 「鼻ねじ」(隣の桜)

とっても和やかで良い会でした。
こちらの地元にお住まいのOさん(こごろうさんファン)とご一緒に、
千里寺へ。
駅前で待ち合わせをしていて、歩き始めて「あ~~!」と私が絶叫。
Oさんに渡すはずの、こごろうさんの新聞記事を、家に忘れてしまったのです。
痛恨のミス。喜六に近づいてきた私…。すみません(今日郵送しました)

去年は、4月下旬に千里山寄席があって、
お寺は八重桜がとても綺麗でした。
今年は4月上旬。たぶんソメイヨシノだと思います。満開でした。

本堂は相変わらず、雰囲気抜群です。
天井画の花が可愛いし、UFOみたいな照明も面白い。
高座の後ろは松の襖絵、左右に草木の絵の屏風(衝立?)。

席についた後から、
この椅子は四人がけなので詰めてもらえませんかと、スタッフの方が。
満席です。
チケットが完売したと分かったのは、帰り道。
お寺の入り口に落語会のお知らせ看板があり、そう書いてありました。


桂 鈴々 「動物園」
 生の動物園を見るのは、多分初めてです。
とても面白くてびっくりしました。土台がしっかり組まれてきた感じ。
一年前は、この千里山寄席で、雀々さんの本を元気よく売っていた女の子でした。
あの時、既に弟子入りしていたのかどうかまで分かりませんが…。
もうすっかり噺家さんらしくなってます。
虎の足の動きに拍手が起こりましたし、虎の皮をかぶる仕草も、おおっという感じでした。
 声もそんなに高くないのか、男性を演じるのに違和感はなかったです。
Oさんは、あまりの成長ぶりに泣きそうになったと言ってました。


 紅雀さん、マクラは神戸屋のパンのお話に、大阪のおばちゃんは安いものに目が無いという話を織り交ぜてました。皆笑っているのに、私はこの日の紅雀さんの調子を探ってます(聞いたことある話が多いので^^;)。周りの笑い声を聞いて、今日は調子が良さそうだなと。「お客さんの中でも、女の人の笑い声は明るくていいですね、(高い声で)アハハと笑うでしょ、アハハって。男の人の笑い声はあきませんね。グフ、グフと何や口の中にこもるような感じで(うろ覚え)、どっか身体悪いんとちゃいますかと」。このマクラは初めて聞きました。実演して笑う紅雀さんが面白かったです。その内に、お酒にまつわる小噺をし始めて、親子酒かな、禁酒番屋かな、住吉駕籠かなとソワソワ。話し始めた噺は何と「替り目」。実は、会場前にOさんと紅雀さんの替り目について話しをしていたので、びっくりしました。Oさんは、紅雀さんの替り目で猫が出てくる場面があったと仰るのですが、私は見たことがありません(>_<)。主人公が、奥さんへの想いを独白する場面で、普段奥さんに懐いている猫を引き寄せて、奥さんへの想いを猫に語るのだそうです。
 今回は、猫が出てくることはありませんでした(残念!)。でも、全体的に凄く感じの良い高座でした。以前見たときは、主人公と奥さんが妙に若く感じてしまって、年のいった夫婦の可笑しさというものが少し縁遠く感じられたのですが、今回は、そこそこ長く連れ添った感じが出てました。「夫婦は陣取りやってるもんや、こっちが前に踏み込まな、女に踏み込まれてしまう。だから男はえばらなしゃあない。女は賢いから、こっちが一歩引いたら、三歩くらい踏み込んで来よる」(うろ覚え)。ここが凄く面白かったです。
 コミカルな動き(ジェスチャー)で笑いを多く取っていたのですが、これも途中でサゲる替り目だからこそ出来るものなのかなと思いました。それでも茶瓶のフタをつまんでお酒を飲んだら…というくだりは、もっと繰り返しフタをつまむ仕草をして笑いを取って欲しかったです。忙しく2回くらいしかフタをつまんでいません。おでんを買いに行く直前に奥さんがお化粧をするくすぐりも好きなのですが、もう少し年齢を重ねないと出せないのかな、それとも米二さんだけのくすぐりなのかなと、ふわ~と考えていました。
 今までの紅雀さんのショートバージョンの替り目は納得が行かなくて、ロングバージョンを出してほしいという手紙を出してしまったくらいなのですが(思い切ったことをしたものです)、ショートバージョンも端から端までちゃんと楽しめるのだなあと思いました。
※噺の冒頭に、主人公が「もしもし前田さんのお宅ですか」と戸をたたく場面があり、客席の人が「はい」と返事をしてしまいました。よ~しゃべる客や、…いや幻聴かなと言って噺を先に進めてました。^^


 雀々さん、着物はクリーム色っぽくて、後ろにある襖絵と妙に色がマッチしています。若手と比べると、やっぱりそこら辺も渋いなあと思いました。鈴々ちゃんと紅雀さんはどちらも赤っぽい色の着物だったので。マクラは色々話してくれたのですが、覚えているのは、芸名を師匠から告げられた瞬間と、内弟子時代の電話応対で苦労されたという思い出話です。これは、「THE枝雀一門」というDVDにも収録されているマクラで、落ち込んだときとかに見ると凄く元気が出るんですよ(^^)。生で見れてちょっと嬉しかったです。それから、テレビの生中継でアナウンサーが言い間違えてしまった事件をマクラで面白おかしく。松平さんというお名前を出していましたが…。苦情の電話をかける人になりきった雀々さんが可笑しかったです。
 演目は「鼻ねじ」と書かせてもらいましたが、「隣の桜」というネタ名の方が一般的なのでしょうか?記憶があやしくて、最後に「鼻ねじ」というお話でしたと雀々さんが言っておられた気がするのですが(うろ覚え)。
 このお噺は、定吉をどれだけ面白く演じるかにかかっている気がします。他の噺ですと、定吉は小学校低学年から中学年のイメージですが(私の場合)、鼻ねじに関しては、中学一年~二年生で、体は大きいけれど、まだ子どもっぽい感じの定吉です。わざと大人をなぶったりする所が可笑しいですね。「ようけ(言葉を)捻るんやなあ」と云う皮肉が何とも言えません。定吉と旦那さんのやり取りが面白かったです。旦那さんを殴ったものは「火箸」だったかな。紅雀さんはカナヅチだったように思うのですが、これはちょっと相手に多くダメージを与えてしまいそうなので(流血してしまいそう)、出来たら火箸とか他のものにして欲しいなあなんて思います。
 少し物足りないと感じたのは、漢学の先生の描き方で、隣の家で桜の宴会をしている時に、授業をしているのですが(子いわく…と)、その言葉の先が中々続かない。講談を演じる場面と同じで、噺家さんはこの先の言葉を知らないのかなと思ってしまいます。宴会の音に対抗して、少しでも授業を強行しようと試みても良かったのでは。それから、桜の枝を折った理由なども、欲張りですが用意して欲しいです。「心無く折った人」で終わっては、漢学の先生が余りに可哀想だと思うので…。お家の中で活けてくれてたら、と。
 桜の宴会の場面は、お囃子が入ってとても賑やかでした。番頭さんは、こういう時に活躍してくれるので、出番が短いですがオイシイ役どころだなあと思います。妙に手馴れている所が何とも(笑)。
 去年の「鶴満寺」が良すぎて、今回、噺が短かった分「ああ、これでおしまいかあ」と思ってしまいました。お尻が痛くなってもいいように座布団を用意して行ったのですが、また来年のお楽しみにという事で期待しています。


寄席が終わった後、駅前の喫茶店でOさんと長い事、お互いに追っかけている噺家さんの愚痴を語ってました。でも間に惚気が入ったり(笑)。ファンって素直じゃない。Oさんは私に沢山紅雀さん情報を教えてくれたのですが、私はこごろうさんの情報を余り持っていないので(新聞記事を持っていたことくらい>しかも家に忘れてきた)、何だか申し訳なかったです。^^; 次は5月のべにこごで会いましょうと言って別れました。

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いい表現

女は賢いから、こっちが一歩引いたら、三歩くらい踏み込んで来よる

これはいい表現ですね。自分達夫婦にもピッタリの表現なので、身につまされます。_| ̄|○★トホホ
ちなみに、紅雀さんの替り目は未体験です。
未体験なので、いつかは見たい けん。>┼●>┼○>┼◎>┼● ドタッ

こんばんは

男が一歩引いたら、女は三歩踏み込んでくる、というのは、
上方落語メモの「替り目」のテキスト(枝雀さんのもの)にも
載っていなかったです。一体誰が思いついたくすぐりなんでしょうね(^^)

紅雀さんの替り目はまだレアっぽい感じがしますね。
何となく、ちょっと心が緩んで「試してみようかな、挑戦してみようかな」と思える落語会でしか出していないような気がします。

新聞ありがとうございました!

こんにちは! Oさんです。
千里山寄席めちゃめちゃ楽しかったですねー。喫茶店で長い時間お引き留めしてスミマセンでした。晩御飯に間に合ってヨカッタです。

紅雀さんの「替り目」には猫が登場するもんだと、ついこの間まで思っていて、猫が登場しない「替り目」を聴いても「今日は猫が出なかったなー」と残念に思っていました。いま思うと、私が最初に聴いたとき、たまたま紅雀さんが「試してみよっかなー♪」って思われたのでしょうね・・・?

では次回べにこごでお会いしましょう!
楽しみにしていますね!

Oさんへ

こんばんは。初コメ有難うございます
千里山寄席はOさんと出会えた記念すべき落語会になりました。
ほんと紅雀さんのびっくりが情報多くて軽くびびってます(笑)。
延陽伯の「ハムハム」とか…禁煙拒否だとか…
私もべにこごでお会いできるのを楽しみにしています(^^)
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